ルノーが2006年1月~6月期の業績を発表した。売れ行き減についちゃ予想していた通りで意外性無いものの、驚いたのは日産からの”シノギ”。何と半年で10億1300万ユーロにだって! ルノーの純利益の65%が日産からブン取ったものなのだ。1ユーロ145円とすれば1470億円。1年あたり3千億円近くにもなるから莫大な金額! こう書くと「ルノーも日産に投資したではないか」と思う人もいるかもしれないが、ルノーは約8千億円(99年に5850億。01年に2200億を追加)出して日産の株を買っただけ。現在も44,4%所有しているので、現在の相場で手放したとしたなら約2兆5千億円になります。ルノーは日産に8千億円貸しただけで元金が3倍の2兆5千億となり、さらに毎年3千億円のマージンを稼いでいるワケ。日本人の感覚からすれば「アコギな商売しやがって!」となるのだけれど、フランス流に考えると「植民地からお金を巻き上げられるヤツは偉い!」なんだろう。アフリカやベトナムなどでやってきた商売方法であります。いや、日本人は勤勉で優秀なので、今までフランスが植民地にしていたどの国より稼いでくれる。日産社員や日産車を買っている人は、そのあたりの現実を知っておくべきかと。ルノーに上納する金額を技術開発やモータースポーツ予算として使えば、今のような危機は迎えずに済んだかも知れない。日産ファンとしては1日でも早くフランスからの「独立!」を勝ち取って欲しいです。
恥ずかしながら28日付け日経新聞の広告を見て、曙ブレーキがニュルブルックリンク24時間レースで2位に入ったポルシェGT3のブレーキを作っていたことを知った。日本の部品メーカー、こういったアピールを得意としないため、専門誌の記事にもなってなかったのだ。御存知の通りニュルのオールドコースはブレーキにとって過酷なことで有名。特にGT3のような高性能車となれば、200kmオーバーからのブレーキングなんて当たり前。300km近い速度域からのブレーキングだってあります。こういった厳しい条件にチャレンジしていこうとするスピリッツが良い人材や技術を育て、会社のブランドイメージを高めていく。レース用のキャリパーには『AKEBONO』と書いてあるのだけれど「ちょっとカッコいいな!」と思い始めてきた。どうせやるんだったら次はWRC用のブレーキなどどうだろう。WRCで優秀な成績を収めればブレンボと同じくアケボノもブランドになります。
スバルがターニングポイントに差し掛かっているような気がする。クルマ好きの人気を集めてきたスバルながら(雑誌の人気投票でも必ず上位に入るほど)、ここにきて人気と売れ行きのバランスが取れなくなってきた。いつもならマイナーチェンジで爆発的に売れるレガシィも期待ほど盛り上がらず、売れているステラはスバル車からの乗り換え客が目立つ。ラリー関係のイベントなど行うと多数のマニアックなお客さんを集められるけれど(駐車場や周辺道路は青いクルマだらけになる)、これまた新しいユーザーは掴めていないようだ。レガシィとインプレッサのエンジン追加、ステラのデビューで勝負出来るクルマが揃った。7月、8月、9月で前年を大きく下回るようだと要注意か? 早めに動脈硬化の防止策を行うべきだと思います。もしかしたら森新体制下で改革は始まっているかもしれません。
東名高速で発生したトラック追突事故の映像にショックを受けた。自動車関連の仕事を30年近くしているが、トラック事故の映像など見たこと無かったからだ。あんな大きな物体に追突されようものなら、乗用車の追突安全性など気休めでしかない。どうして国交省はトラックに追突防止ブレーキシステムの装着を義務付けないのだろうか、と思う。何人も犠牲になっている上、今や高速道路で発生する重大事故の最大原因になりつつあるのに……。夢のような装置なら仕方ないけれど、システムとしての信頼性は大幅に進化。コストも下がりつつある。いや、全車標準装備義務化をすれば量産効果によって一段と安くなるハズ。先日、トラックメーカーの技術者に聞いたら「30万円程度のコストで実現出来ると思います」。何度も書いている通り、税制や任意保険料などで優遇してやれば、その程度のコストなど吸収出来るだろう。運送業界のロビー活動(政治家とのパイプとも言う)が強力なのは解ります。けれど切れ者の役人さえ居れば、八方上手く折り合いを付けられるんじゃないかと。粋な仕事が出来る役人って今や絶滅種なのだろうか?
昨日の続きなど。御存知の通り日本は製造業で成り立っている。しかし最近「裾野」が少しづつ脆弱になってきているような気がしてならない。大学も理工系(特に自動車技術のベースになる機械工学)の人気が右肩下がりになって来ているそうな。興味深いことにトヨタが出すリコールの大半はオーソドックスな部品関連。先端技術に関してのリコールなど皆無に近い。トヨタの歴史でリコール最多記録になりそうな私のプリウスも、リコール対象はハイブリッドや電子制御関係でなく割と単純な部分ばかり。これまた「兵站が伸びきっている」というトヨタのコメントを象徴しているような気がします。もちろん厳しい状況にあるのはトヨタだけじゃない。部品メーカーを含め、ここ数年でベテランの技術者が続々と定年を迎え、一段と厳しい状態になるんじゃなかろうか。じゃ何をしたらいいか? 最優先課題は、遠回りに感じても「次世代を育てる」こと。これ、私らの業界と同じです。現時点で評価すると、日本の自動車ジャーナリストの水準は間違いなく世界トップクラスにある。もし『自動車評論家テスト』を世界規模でやれば(実技も伴う自動車に関する幅広いテーマをその国の語学で行った場合)、おそらく日本が個人戦では表彰台確実。団体なら優勝出来るだろう。しかし10年後はどうかとなると、タイヘン厳しい。自動車大国である日本に於いて、その製品を評価できる人材が希少種になってなってしまう可能性すら出てきた。自動車業界との大きな差は、自動車メディアの体力衰退(強烈な出版不況です)により次世代を育てる余裕を失いつつあることです。
最近トヨタは「兵站が伸びきった状況」という表現を使う。このコメント、いろいろな”意味”を含んでいるのだろうけれど、最も深刻なのは「部品メーカーの技術レベル」だと思う。自動車産業は外から見える自動車メーカーの向こう側に、多数の部品メーカーが存在する。これらのメーカーが不具合出る部品を一つでも作ったら、リコールに直結してしまう。ちなみに同じ確率で不良品出るなら、販売シェアの半分に迫りつつトヨタは『日本車全体で出るリコール』の半分がトヨタ車になります。こら目立つ! 自動車に使われている部品は数千という単位。問題はそれをどうやって管理するか、だ。本来なら部品メーカーでチェックしなければならないのだけれど、困ったことにここ10年。いや20年単位で人材不足。現在は自動車メーカーと共に育ってきた能力の高いベテラン社員も多く残っているものの、20年くらい前から優れた人材は求職段階で自動車メーカーに取られてしまう状況にある。いや、正確に表現すると、自動車メーカーに入れない学歴の人だって個性的で素晴らしい人材はたくさん居ます。けれど部品メーカーの経営陣は「自動車メーカーから言われた仕事をしていればよい」と考え、社員を育てなかった。実際、自社の宣伝(CMだけでなくモータースポーツに対するバックアップ、オリジナルパーツの展開など)を積極的に行っている部品メーカーは、非常に少ない。「夢を見せてくれない」と言い換えたらいいだろうか。当然ながら「言われたことだけやっていれば良い」みたいな雰囲気になってしまう。長くなりそうなので続きは明日に。
ユーロが高い。数年前は1ユーロ90円(正確には一瞬89円台)まで落ちたのに、もはや150円を伺うイキオイ。ほぼ2倍になったということです。つまり卸値2万ユーロのヨーロッパ車を日本円で決算すればと、当時は180万円。けれど今や300万円になるということ。じゃ輸入車の価格が6年前と比べ倍になっているかというと、そんなことありません。VWもプジョーもフィアットもボルボも同じような価格で販売している。いや、むしろ装備や内容を考えると安くなったと思えるほど。ムカシは大儲けしてたってことか? 実際、1ユーロ100円の頃などヨーロッパから個人輸入したって日本のディーラー価格より安かったですから。なのに昨今はヨーロッパで売られている価格より日本の方が安い。ヨーロッパのメーカーの日本法人は相当頑張っていると思う。なのにドイツ車を除くと売れ行きが落ちてしまっている。乗り換えを考えているなら、輸入車などいかがか?
ゴーンさんの来襲を快く思っていないGMサイドは、様々な”提携防御策”を練ってくると思う。その第一弾として「提携先は日産/ルノーだけでない」というコメントと、すでに工場などでアライアンス組んでいるトヨタとの提携を臭わす情報を流してきた。米国トヨタも「なんでコッチに火の粉が飛んでくるんだ?」とばかり即刻ウワサを否定する声明を出すなど、すでにゴング鳴った感じ。「今後3ヶ月掛けて検討する」は「今後3ヶ月掛けて様々な駆け引きをする」と同義語だと思うべきかと。深刻なことに丁々発止の駆け引きが行われている間、GMの業績回復へ向けての方策はおそらく出てこないと思う。つまり大切な時期に「車種戦略」も3ヶ月の空白期間を作ってしまうワケ。GMとの提携、ゴーンさんにしてみれば打つ手がなくなりつつある日産とルノーの業績低下をダイリューション(薄める、という意味です)出来る唯一の方法。いずれにしろゴーンさんの経営、ユーザーの顔が全く見えてこない。日産にとって唯一の希望は今回の騒ぎで「ルノーとの提携が解消されるかもしれない」ことだと思う。
ゴーン社長とGMのワゴナー会長の初会談が行われた。とりあえず今後3ヶ月くらいを費やして提携のメリットを探るということになったらしい。果たしてメリットなどあるか? それぞれの得意分野は●GM=アメリカで強力な販売力を持つ。日産=燃費の良い小型車を低コストで作れる。ルノー=ディーゼル技術--だとされる。前向きに考えると、日産がアメリカで主流になりそうな小型車を開発してGMの工場で生産。それにルノー開発のディーゼルエンジンを搭載する、といったあたりになるのだろう。一方、弱点を挙げると●GM=これまで大型車で収益を挙げてきた。小型車を同じ台数売っても実質的に大マイナス。日産=ハイブリッドに代表される新しい世代の技術を持っていない。このところ日米欧でシェアを落とし始めるなど商品力に陰りが出ている。ルノー=日米のユーザーから全く受け入れられていない--等々。しかもルノーはすでに日産に養って貰っている状態と言って良い。生き残れる可能性を探るなら、1)GMを半分くらいの規模に縮小。2)すぐハイブリッドの開発に着手。3)オペルとルノーを統合し、そいつを3分の2程度に縮小するといった大ナタをふるう必要があります。イチバン損な役回りは日産になりそう。
もしかすると今週は新車購入の大チャンスかもしれない。理由は2つ。まずローン金利。日銀のゼロ金利政策解除で、ローン金利が上がる気配を見せている。当然ながら自動車ローンも例外ではない。今のところ3~5%といった範囲ながら(例えばBMWは3.59%)、おそらくジワジワ上昇して行くことだろう。ローンで高額のクルマを買おうとしているなら、なるべく早く動いて吉。二つ目は「どうやら今月は売れ行きが大幅に伸び悩んでいるらしい」というもの。消費意欲の減退に加え、天候にも足を引っ張られてしまっているようだ。どこのメーカーも今週を「勝負の週末!」としているようだけれど、雨だったり暑かったりで来客は伸び悩んでいる模様。というか今週中に契約してくれないと、7月中の登録が出来ない。逆に考えると今週のお客さんは救いの神みたいなもの。即決するなら素晴らしい条件を出してくれることだろう。買い換えを考えているなら、ぜひディーラーに! 8月に買うより総合して考えれば10万円以上安くなると思います。
中東の不安定な情勢は当然ながら原油相場の高騰を招く。おそらくアメリカのガソリン価格は今週中に平均で3ドル/ガロンを突破すると思う(15日時点で2ドル96セント)。アメリカの中でも特殊なガソリンを流通させているカルフォルニア州は、3ドル50セントか? 日本は80円程度の最安値から135円程度まで値上がりしたガソリンながら、アメリカは90セントが3ドルへ! 3倍以上になってしまった。しかも中国やインドなどでエネルギー消費量が急増していることもあり、今度大幅に下がるという期待は持てなくなりつつある。こうなるとガソリンをガブ飲みする大型SUVの売れ行きは当面厳しい。というか、もう恐竜のようなV8エンジン車に誰でも乗れる時代は終わったのかもしれません。そんな流れを読んだムーディーズ(格付け会社)は、フォードの長期債務格付けを『Ba3』(投機的要素を持つ)からイッキに2つ引き下げた『B2』(投機的)とした。GMとチキンゲームをやっているようなものです。日本の凄さは、原油価格の高騰をあまり意識させないこと。「最近ガソリンが高いよね」くらいで済んでしまっている。政治&外交の世界ではボコボコの我が国ながら、評価方法を変えると凄く強い国でもあります。
私は以前からリコールや個人のスキャンダル関係のネタにあまり興味を持たない。そういった取材をメチャクチャ好む人が多いので、任せておいても十分に報道され、メーカーは大きな痛手を負うこととなるからだ。今回のトヨタの件、自動車関係のジャーナリストからアドバイスすべき事は「自動車は絶対壊れないという認識を持たず、常時クルマのコンディションを感じながら乗って欲しい」というもの。例えばリレーロッドは大きな衝撃を受けた時でなければイキナリ破断することなど無い。普通、クラックから徐々にヒビが進行。やがてステアリングフィールの異常となって現れ、破断に至る。人間の感性というのは案外敏感。乗っていて「おかしい」と感じたなら、どこかに異常があると考えるべき。逆に警察や国交省はそういった「危機対応法」をドライバーにキッチリ伝えていくのが仕事だと思う。今回事故に遭った方にとってみれば「壊れると思っていなかったのに壊れた」のだから対処のしようもありません。ま、事故が起きたら「メーカー or 運転者の責任」にするのが最も簡単なんでしょうけれど……。それより驚くのは「税金で成り立っている官に甘く、自分で頑張っている民に厳しい」姿勢。県警は”たまたま当然の仕事をしただけ”なのに、なんでホメられるのだろう? 真の事故原因を追及しないままドライバーのミスにされる事案は山ほどある。訴えても対応してくれなかった結果発生した事件だって山ほどある。そんな警察に頼らず、納得できない事故だった際、気軽に相談できる窓口も必要かもしれない。クルマの買い換えサイクルが長くなるほど、使い方による損傷の度合いや経年変化による差が大きくなっていく。リコール対象となっていない部品のトラブルだって出てくるハズ。そろそろ警察と国交省、自動車メーカーが歩調を揃え、車両起因の事故を未然に防ぐための啓蒙活動を始めるべきかもしれません。
駐車違反の民間委託から1ヶ月半が経過した。全体的に評価すると「当局も焦ってるだろうな!」。なにしろ民間委託化前に目論んでいた取り締まり件数を大幅に下回ってます。考え方を変えれば駐車違反する車両が減ったということで好ましいのだけれど、今の取り締まり台数じゃ委託を受けた業者は大赤字。警察にしてみても大幅減収である。なんたって反則金収入にも「ノルマ」があるのだから。やがて凄いペースでの取り締まりを開始するか? また、現状を見ると取り締まり状況にずいぶん温度差を感じます。最も酷い目に遭っているのはバイク。簡単に取り締まれるということなんだろう。片っ端から標章を張られていく。「駐輪場の整備が先じゃないのか!」と思う。実際、どこに止めればいいのか解らない状態。宅急便などの車両については地区毎の取り締まり状況に合わせ、臨機応変に対応し始めたようだ。すなわち「厳しい地域では2名乗務。そうじゃない場所についちゃ従来通り」ということ。ちなみに現在取り締まりの対象外となっている郵便車両は来年1月から普通の宅急便と同じ扱いにする方向で検討されているそうな。「政治家と強い繋がりのある業種だとすぐ対応してくれる」というお手本みたいなモノです。私の知る限り最も違法駐車にアマいのが東京の台場周辺。レインボーブリッジを渡るや、もはや無法地帯。大型トラックやトレーラーが、横断歩道の上や道路の中央車線にまで違法駐車(というか停車すら禁止されている)しているのだから。警察に公平性を期待するのが間違ってる?
ついにETC車載器の最安値がセットアップ込み2300円になった。左で紹介しているイドサワ.comの扱いとあっって、どこに住んでいる人でも送料を加えれば購入出来ます。このくらい安くなれば、2台目、3台目のクルマ用に購入しても十分モトは取れる。なのに高速道路の料金所でETCゲートを通っていない人は依然として多い。休日などは渋滞が出来るほど。利用率60%程度で足踏み状態になっているのだ。といった状況を考えると、現在よりETCの利用率を上げるのは至難のワザかと。値上げしたくてウズウズしてる首都高はETCの利用を前提に走行料金の距離制を導入しようと目論んでいるようだけれど、今のETCシステムじゃ不可能だと思う。
一昔前までは軽自動車の販売台数など無視されていた。だからこそ今でもベストセラーカーと言えばカローラというイメージが強い。しかし最近は軽自動車こそ主役になりつつある。考えて欲しい。スズキを例に挙げると、エンジンは『K6A』と呼ばれる3気筒の660ccのみ! 主力モデルのシャシを見ると2タイプあるものの、Keiやラパンが使う旧型とワゴンRなどの新型だからして事実上1タイプ。そいつにジムニーと商用車系も加わるけれど、これまた効率よく流用や共通化されており極めて生産効率は高い。しかも同じサイズの車体を作ればいいのだから、工場の生産ラインだって効率を追求出来ます。で、年産70万台(国内で生産される日本仕様のみ)。その割にリッターカーと同じくらいの価格を付けて売れるのだ。例えばワゴンRと、コンパクトカーで最も売れているヴィッツの売れ筋グレードの価格はイーブン。間違いなくカローラシリーズより原価水準が低いと思う。そろそろ登録車と軽自動車の販売台数を統合して評価すべきかもしれません。ちなみに販売台数も登録車に迫りつつあり、6月の登録車27万3千台に対し、軽自動車18万2千台。いつの間にか3対2の割合となった。以下、軽自動車を混ぜた6月のベスト10を挙げると1)ワゴンR。2)ムーヴ。3)ヴィッツ。4)タント。5)ライフ。6)フィット。7)ゼスト。8)ステップワゴン。9)ウィッシュ。10)エスティマ。となる(カローラは別シャシを別モデルとしてカウント)。意外にホンダが健闘してますね。
今までは「環境のため暖気運転はなるべくしないようにしましょう」というのがユーザーに対して行う啓蒙だった。しかし! 若いドライバーは「暖機運転不要」を「最初から普通に走ってOK」だと理解してしまっているようである。確かに暖機運転をしなくても普通に走れてしまう。けれどエンジンは膨張係数が違う金属の集合体。ある程度暖まらないと異常摩耗し、大幅に寿命を落とす。だからこそ水温計を付けているのだ(アナログ水温計無しのクルマは青色の低温表示ランプを付けている)。顕著なのが若いニイちゃんから支持されている大型スクーター。ウチの事務所の集合住宅に住んでいる人は、エンジン掛けると同時に全開で走っていく。あれじゃ長持ちしないワな。そろそろ何らかのコーションランプを点灯させ暖気終了するまでアクセル開度を少なくしてもらうか、電子スロットルエンジンなら出力制限を行うなどの対応が必要かもしれません。ホンの数分ゆっくり走ればいいだけですから。
ハイブリッド車は走行用バッテリーを交換しなければならない、と思っている人がまだ多い。「だから長い目で考えると損ですよ」とハイブリッド車を購入しようと考えている人の足を引っ張る仕事熱心なディーラーの営業マンも少なくないようだ。アンチハイブリッド派の人のWebサイトを見ても「5万kmで交換しなければならない」なんて書いてある。本当の寿命ってどのくらいだろう? 興味深い数字が出てきました。三菱ふそうが発売したハイブリッドトラックに搭載されているリチウムイオンバッテリー、発表資料によると「通常の都内走行で約10年。走行距離にして30万km」とある。この数字、トヨタの保証をはるかに超えたもの。さすがリチウムイオンだワい! と思うかもしれない。メーカーが公表するくらいだから、常識的に考えると「95%以上問題ない」といった目安だと思う。いや、99%以上かもしれません。じゃトヨタが使っているニッケル水素はダメかとなれば、そんなことない。日本仕様と同じバッテリーを使うアメリカ仕様のハイブリッド(プリウス/カムリ/クルーガー)は8年/16万kmの保証を付けている。プリウスに付いて言えば『ATPZEV』という「電気自動車と同じくらいクリーン」という認定をクリアしてるため、三菱ふそうのリチウムイオンと同等の15年/24万kmという高いハードルをパスしているハズ。私は日本で売られているハイブリッド車もアメリカと同じくらいの寿命をイメージしてます。
自販連から6月のベスト30車の販売台数が発表された。現在、最も実力を反映していないのはマツダかもしれない。17位のデミオしかランクインしていないのだ。エスティマやオデッセイと好ライバルになっておかしくないMPVも、ウィッシュやアイシスに負けていないプレマシーも圏外。クルマの内容からすれば、もっと売れていいと思う。というか、良いクルマを揃えてるのに売れない。なぜか? 販売戦略が間違っている気がしてならない。マツダの販売戦略、聞けば完全にアメリカの優等生流。データ、データ、データ、データである。正しいデータでも正しくないデータでも、権威ある調査会社の数字を並べれば正義になってしまうらしい。売れなくたって「データではこうなってます」と、タテイタに水。売れない理由を説明するのが素晴らしく上手だったりして。おそらく開発陣は優等生の説明に押し切られてしまっているのだろう。実際マツダのマーケティング関係の人と話をしていても、暖簾に腕押し。その割りに宣伝じゃズームズームの連呼しかしませんけど……。熱い熱い開発陣との温度差たるや、沖縄と南氷洋くらいありそう。そろそろ開発陣は言うべきことを言ったらいい。
新聞記者さん達は依然として規模の大きさが自動車メーカーの強さを示すと思っているらしい。GMと日産/ルノーの提携で世界最大の自動車メーカーになれば、開発コストや部品調達コストが大幅に削減出来ると報じている。興味深いのは自動車メーカー首脳達のコメント。口を揃えて「今や数は決定的な武器にならない」。確かに年間10万台と100万台の生産規模なら、生産&開発コストに大きな差が出るだろう。けれど100万台も200万台も大差なし。むしろ200万台で同じ部品使ってリコール出すことのリスクの方が大きくなってしまう。第一、数で勝負できるなら、GMやフォードは最初から窮地に立たされなかった。同じ規格や法規が適用されるアメリカ国内で共通シャシやエンジン使い兄弟車をバンバン作っていればよかったのだ。V8エンジンなんか何十年も使い続けてるほど。今やホンダやPSA(プジョー・シトロエングループ)程度の規模を持っていれば総合自動車メーカーとして十分だとされてます。車種やジャンルを絞り込むならBMWやスズキの規模でOK。もしGMと日産/ルノーが提携したなら、さすがのゴーンさんでもアメリカ市場じゃ縮小均衡策を取らねばなるまい。ライバルメーカーにとっちゃ好機到来である。
日産とルノーがGMと資本提携するという話、ゴーンさんの強い強い希望によるものらしい。日産社内では提携に否定的な意見が多いというけれど、ゴーンさんに逆らえる人などいません。ルノーも同じような状況らしくゴーンさん一任というカタチになったそうな。逆に考えると、日産とルノー、今だゴーンさんを必要としているということなんだろう。何でこういう流れになったのか? どうやらゴーンさんにGMの株主から「来てくれないか」と依頼が入った模様。けれどゴーンさんとしてはルノーとの関係を切りたくなかったようなのだ。そこで日産とルノーとの関係をキープしながらGMをコントロールしようという方法を選んだワケ。しかしながらこの提携で成果を出すの、非常に難しいと思う。GMの米国内販売台数は6月も対前年比75%という惨憺たる状況。アメリカ市場での主幹技術(クリーン度と燃費の両立が可能な数少ない現実的な技術)となりそうなハイブリッドだって日産は技術を持っていない。本当に日産とルノーの株主は納得しているのだろうか?
自販連から6月の販売速報が発表された。なぜか本日の朝刊各紙では大きく取り上げられていないものの、またしても日産の数字が非常に厳しい。何と乗用車は昨年同月比77%という数字! ホンダも80,3%と良くなかったものの、軽自動車が122,8%と大幅に伸びている。今や軽自動車の価格はコンパクトカーと同等(ゼストもフィットも110万円前後)。乗用車の落ち込みを何とかカバー出来ていると思う。加えて7月にある程度の販売台数が期待できるストリームをモデルチェンジするため、日産ほど深刻な状況に無い。ちなみに日産は全メーカーの平均が109,8%と伸びている軽自動車さえ90,9%に留まってしまった。軽自動車も数ヶ月の寿命しかないということか? おそらく日産のブランド力が崩れ始めてしまったのだと思う(日産から潜在的なお客さんも離れ始めてしまった、ということ)。極めて極めて深刻な事態だ。そんな中、ゴーンさんは、誰もが「どんなメリットがあるのか?」と疑問を持つGMとの提携に前向きらしい。おそらくゴーンさんは純粋なビジネスと関係ない部門のバックアップを受けられる確約を得ているのだと思う。というかそれ以外、考えられません。
ガソリンが高くなると、ハイオク仕様のクルマに乗っている人でもレギュラーを入れたくなってしまうのではなかろうか。ハイオク仕様にレギュラー入れたら壊れてしまうと思っている人もいるようだけれど、数少ない例外(トヨタの1,8リッター190馬力とインプレッサのSTIバージョン。マニュアルによればハイオクを入手出来ない時だけレギュラーも使えると書いてある)を除く国産車はレギュラーを入れても問題ない設計になっている。燃料による差は「パワーと燃費」になるのだけれど、これまたケースbyケース。まずパワーから。高回転域やアクセル開度大きい場合、ハイオク仕様でレギュラー使うとノッキングを起こす。これを感知して点火時期を遅らせるのだが、当然ながらパワーも落ちてしまう。おおよそ10%くらいパワーが低くなると考えていい。逆に考えるなら、アクセル全開で走らない限りレギュラーだっていいということ。燃費の低下は車種毎のコンピューターのプログラムによって違う。「レギュラー」と「ハイオク」という2種類の制御をしているプログラムだと、エンジン始動時にハイオクモードを選択。ノッキングを感知したらレギュラーモードに入る。したがってノッキングしないジェントルな運転をしていればレギュラーで燃費落ちないケースもあります。ノッキングを感知した時のみノッキングしない位置まで点火時期を遅らせる高度な制御を行っているエンジンであれば、レギュラーでも燃費はあまり落ちない。一番いいのはレガシィのSIドライブのように、スイッチ1つでパワー落とすモードを選べるようにすることかもしれない。ハイオク仕様にレギュラーを入れて使う時に1つだけ行って欲しいのは「燃焼室をクリーンな状態にするため給油5回に1回くらいの割合でハイオクを入れるか、これまた5回に1回くらいの割合で清浄効果の高い燃料添加剤を入れる」ことです。
ルノー&日産グループがGMと資本提携するのではないか、と話題になっている。なるほどストーリーとしちゃ面白い。危機的状況にあった日産を救ったゴーンさんだけに、GM側の株主の期待度たるや絶大。しかし! 当時の日産と現在のGMは全く違う。確かに日産も負債を抱えていたものの、同じくらいの資産も持っていた。実際、関連会社の株や土地を売ったら負債はなんとかなりましたから。一方、GMが抱えている負債の額と来たら30兆円とも言われているのだった。加えて売れる資産は大半を処分してしまっている。さすがのゴーンさんを持ってしても簡単じゃありません。というか日産自身、新技術を持っておらず先行き不安。ルノーだって決して好調なワケじゃない。もしゴーンさんが引き受けるとしても、チャプター11を申請してからだと思う。ただGMほどの会社になると政治も絡む。今後の動向に注目したいです。私はこの提携、日産/ルノーにとって全くメリット無いと考える。以前から書いている通り、ゴーンさんだけGMに行くのがベストな方法かと。
米メーカーで唯一ハイブリッド車を販売しているフォードながら、今後はエタノール燃料を次世代エネルギーの主力に置く方針を打ち出している。トヨタやホンダと違い、ハイブリッドを改良して安価に作ろうという意気込みも持っていない。しかしエタノールを燃料として使うにしても、燃費は重要。ガソリン1リッター分のエネルギーは、エタノール100%燃料だと1,7リッター必要なのだ(アメリカが導入を進めている『E85』と呼ばれるエタノール85%の燃料だと1,5リッター必要)。一方、エタノールはガソリンより安くならないだろうから、燃費の良いハイブリッド車じゃないとやっぱり厳しい。ちなみにGMもエタノールを主力とする方針を打ち出している。フォードとGMは、ここにきて様々な対応策を発表しているが(大規模のリストラや新型車の投入など)、どうやら投資家達から「正しい選択をした」と思われていないらしい。ついにフォードの長期債務の信用格付けも「Bプラス」(S&P)になってしまった。この格付け、GMの「Bマイナス」より上ながら、米債券市場ではフォードの方が先にデフォルト(当然チャプター11となります)するんじゃないかと言われているようだ。6月22日付けのTOPと同じ”例え”をするなら、フォードの方が小さいため、当たった魚雷の数は少なくても危険だということ。業界の目利きに話を聞くと、皆さん「フォードが先だと思う」。
| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
| 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
| 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
| 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 |
| 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |