新しい動きが出てきたので紹介しておこう。RV車=4WDというイメージを持っているヒトは依然として多いらしく、皆さん雪道や悪路をほとんど走らなくても4WDを選ぶ。ま、ディーゼルエンジンを気軽に買えた時代なら、それもよかろう。多少の重量増があったって、燃費や動力性能に与える悪影響は少なかったから。しかしガソリン車を選ばねばならない時代を迎えると、重量増が大きなハンデになってしまう。
4WDの駆動システムは思ったより重く、一般的に110〜130sに達する。ガソリンエンジンのトルクって薄いから、最高速で10q。0〜400m加速は1秒。燃費も10%近く落とすことに。といったバカらしさに気付いたアメリカ人が多かったらしく、今やアメリカで売れるRV車(昨今は日本でもSUVと呼ばれるようになってきた)は、大半が2WD車だったりする。
ハイラックスやテラノはもちろん、フォードのエクスプローラーやチェロキーまで2WD仕様が用意されており、車種によっちゃ80%以上が2WD車。以前、テラノの2WD仕様にアメリカで試乗したところ、滅法スポーティで驚くくらいキモチいいクルマだった。燃費もリッター当たり10q以上走る。なのに、なぜか日本じゃ2WDのSUVを販売していなかったのだ。その”お約束”を破ったのがトヨタ。
先日のマイナーチェンジで、アメリカで売ってたハイラックス・サーフの2WD仕様を出したのだな。カタログを見るとニンマリする。車重は4WDと比べ130s軽くなり、価格も2、7リッター4気筒同士の比較で34万9千円安い229万8千円。そう。2WD車だと最初の価格(専門的にはイニシャルコストと呼ばれる)まで安くなるのだ。264万7千円と229万8千円じゃイメージ大幅に違うでしょ?
日本仕様に試乗してないので詳しくワカランけど、V6を積んだモデルでさえ全然パワフルだった。おそらく2、7リッターなら、圧倒的に走りが変わってくるに違いない。カタログデータじゃ4WDも2WDも燃費はほとんど同じ数値だけれど、実際に使えば予想外に良いと思う。雪道はどうか? これまた経験から言うのだけれど、相当イケるんじゃなかろうか。
理由はタイヤ。4WD仕様だとカンペキにクロカン4WD車用スタッドレスタイヤのサイズなので、アイスバーン性能が乗用車用より悪い。対して2WD仕様は乗用車用の高性能スタッドレスタイヤを履ける。特に下り坂は車重が軽い上、乗用車用を履ける2WD有利。年に数回の雪道ドライブだったら、スタッドレスタイヤ(チェーンを持っていけば万全)で十分だ。少なくとも関越道を使う上越地方のスキー場は、2WD+スタッドレスで大丈夫。
SUV以外のクルマも、必要性がない限り4WDをすすめない。今のところ、4WDがデメリットになっていないのはスバルのクルマだけ。ここんちの4WD、なぜか軽く安く燃費いいのだ。それ以外のメーカーの場合、やっぱし快適性を含めて明確に4WDはアカン。どうしても2WDじゃ駆動力を確保出来ない、というなら日産車をプッシュしたいと思う。このカイシャ、ほぼ全車に秘密兵器を装着出来るから。
ビスカスLSDと呼ばれる武器は、おおよそ3〜4万円の工場オプション。キューブやプレサージュにまで装着可能という気合いの入り方だったりする。使ってみると恐ろしく効果的。解りやすく言うと3WDくらいの実力か? 4WDも下り坂は2WDと同じなので、多少の駆動力不足で悩んでいるなら、ビスカスLSD付けるとウソのように解消しちゃう。ちなみに後から装着しようとして無理なので御注意を。