環境問題というと、とりあえず地球温暖化の主犯と言われる二酸化炭素がトップにきて、次いで都市部の大気にダメージ与えるディーゼルの排気ガスをイメージすると思う。もちろんこの二つは、何とかしなければならない。でも、もっと真剣に考えるべきなのが、オゾン層を破壊するフロンの12じゃなかろうか。皆さん御存知のように地球はオゾン層によって守られている。
 もしオゾン層が無くなったらどうか? 生物に有害な紫外線はたやすく地表に届く。生物学者によれば、地球で生物が繁栄したのはオゾン層のおかげだという。ちなみに宇宙レベルの紫外線を浴びれば、たちまち死ぬ。だったら日陰や紫外線カットするガラスの下にいればいいでしょう、と思うかもしれないけど、畑や田圃を全てUVカットのガラスで覆うワケにもいかん。いずれにしろオゾン層無くなったら人間は生きて行けぬ。

 そのオゾン層を破壊するのが12と呼ばれるフロン。12は少しずつ成層圏まで上昇し、やがてオゾン層に到達する。ここで太陽光線浴びると突如悪魔に変身し、轟然とオゾンを破壊し始めるのだった。しかもフロン一個でオゾン一個壊してオシマイ、じゃないから事態は深刻。ドンドン壊していく。永遠に壊すということでもないようだけれど、いずれにしろその先はよく解っていない。
 地軸の傾きにより、夏から秋にかけてオゾンは大幅に減少。10年ほど前から『オゾンホール』といって、オゾン層ほぼ消滅してしまう現象が起きている。今のトコロ極地域上空で発生している現象だからして、人類にさしたる影響を与えていない。極地では太陽が出たとしても、ほぼ真横から差し込む。オゾンホールから紫外線が入ってくることはないからだ。じゃ安心かというと、そんなことない。

 恐ろしいことにオゾンホールは毎年規模が大きくなっている。今年も深刻。南極上空(例年9〜11月にオゾンホールが発生する)ではすでに過去最大級のオゾン量減少となっており、世界気象機関によれば、8月後半のオゾン量は64年〜76年の平均より30%も少なくなっているそうな。このペースでオゾンホールが広がっていくと、やがて人類や植物の住む地域にまで影響を与えるようになってしまう。
 なぜオゾンホールは毎年大きくなっていくのか? いくつか説があるけれど、最も有力だとされているのは「12がオゾン層に到達するまでの時間差」だとされている。現在地上で放出された12がオゾン層まで上昇するのに、20〜30年掛かるとか。すなわち現在オゾンをぶっ壊しているフロンは、20〜30年前のモノだってこと。当時、発砲スチロールやシートのスポンジ作るのにもフロンをバンバン使い始めた頃。

 13年ほど前、オゾンホールが確認されるや、直ちに先進国はa12の使用を禁止した。これまた怖い! というのも、産業界において重要な役割を果たすケミカルの使用禁止を、これほど短時間で決めたことなどない。それだけa12は危険だと言うことなのだろう。そして最も使用量が多かった1980年代に放出された12は、これからオゾン層に到達する。現在オゾン層をアタックして12って、1970年代産。
 基本的にはウンを天に任せしかないのだけれど(もし80年代の放出量がオゾン層を破壊しつくせば、巨大なオゾンホール出来て人類はオシマイ)、ワタシらに出来ることは「せめて12を大気に放出しない」ということ。廃車に出すときは、必ずフロンガスの回収を行っているかどうか確認。フロンガスが減っているなら、抜き換えでなく追加で対応して欲しい。ワタシのフェラーリは、もうエアコンの使用を諦め、すでにフロンは入ってません。参考までに書いておくと、現在使われているa134はオゾン層を壊さないけれど、温暖化ガスの一つ。