正規モデルの定義とは、文字通り自動車を生産しているメーカーが日本の正規代理店を通じて販売するクルマのこと。こう書くと、他の商品(カバンやスキー)のように、並行輸入で全く問題ないじゃないの、と思うかもしれない。でもクルマはそうでなかったりする。例えば道路環境。日本の夏は世界一厳しいらしい。気温こそ35度くらいまでしか上がらないものの(デスバレーなど45度以上になる)、それはあくまで気象学上の温度。渋滞した都市部の路面上の温度は、デスバレーに匹敵するそうな。しかも湿度が高く、渋滞してるため、極端に熱を逃がしにくい。
ヨーロッパ車の多くは、大容量のラジエターやエアコン(日本製のエアコン)に交換するなど、細かい対応をしている。日本に輸入されていないモデルの中には、夏を越すのが厳しそうなタイプも。ただヨーロッパ車であっても、アメリカ仕様はけっこうタフ。じゃアメリカ仕様を、と思うだろうけど、今度はクルマ自体に問題あるのだった。アメリカ車ならいいのだけれど、アメリカ仕様のヨーロッパ車は、全般的にパワー低くサスペンションもソフト。車種によっちゃ全然イメージ違う。そんなこんなで、クルマはけっこう気難しい商品なのだ。
<Q&A>
正規モデルは新型車が出たり、改良を受けたりすると必ずマスコミ対象の試乗会など行う。さらにディーラーにも試乗車などが用意されているので、購入前に必要な情報はほぼカンペキに得られると思ってよい。
雑誌で取り上げられた車種なら試乗記事などを読めるけれど、自分が買う搭載エンジンかどうか難しい。また、並行輸入車の試乗記事は全般的に車種紹介くらいの内容に留まる。正確な情報は得にくいと考えるべきだ。
一部の正規系ディーラーの中に問題を抱えている拠点もあるけれど、全般的にはキチンとしている。ある一定のサービスを受けられると思っていい。欠陥が出た時の対応もしっかりしており、そういった点でも安心。
よほど有名な会社でない限り、絶えず不安はつきまとう。ただ長い間商売を続けているような会社は、それなりの信用があると思って良かろう。問題ある商売なら、ながく続くワケがない。
いろんなマージンが上乗せされているので全般的に高価。その反面、買ってしまえば何の心配もない。在庫車などを大幅値引きしてくれるような時は、驚くほど安く買えることもあり。
たまに「雑誌に出ている価格はほとんど裸の状態で、必要なオプションを乗せると凄く高くなった」とか「予備検査の費用を請求された」といったトラブルもある。キッチリと見積もりを取ってから購入すること。
正規モデルは日本に輸入された後、厳しいチェックを受ける。塗装の補修からドアのしまり具合に渡るまで、点検されるそうな。日本のユーザーは要求が厳しく、そこまでやらないとダメなのだ。
車検を取るための整備は行うが、基本的にそれ以上の補修などは行わない(やっている並行輸入業者もある)。したがって外れに当たった時は相当厳しい状況になる。ただ凹みなどは指摘すればなおしてくれるのが普通。
国産車と同じく対応してくれる。ただ走行に不具合の無い異音とかだと「仕方ありませんね」と言われることも。ワタシもベンツ買った時、ヤナセで言われたことある。買うときに教えてくれればいいのに……。
正規モデルでもカンペキでないのだから、後は推して知るべし。こらもう業者によって全然対応が異なる。正規ディーラー以上に親切な業者もあるほど。買うときにジックリと業者選びもして欲しい。