ここ7〜8年というもの、一般道でのネズミ取りは非常に少なかった、と思う。年間3万q以上走るワタシでさえ、高速道路以外のネズミ取りはほとんど見かけなくなっている。しかぁし! どうやら最近になって復活した模様。この2ヶ月くらいで3回も出会った。例えば5月24日の日曜日。朝8時20分頃に青梅街道を新宿方面に向かって走っていると、交通量の少ない対向車線で楽しそうに網を張っている。
 制限速度は50q。普段なら70q前後で流れているので、少し元気に走れば御用だ。哀れなのが原付バイク。60q出そうモノなら、30qオーバーで赤キップだもの。じゃこの区間は速度オーバーの無法車がウヨウヨいて、事故多発地帯になっているかとなれば、そんなこともない。むしろ渋滞している時間帯に、バイクとクルマの事故が多く起きる。つまり速度違反による事故は少ないのだな。

 で、何が行いたのかと言えば、どうやら最近の若いドライバーは、ムカシから引き継がれてきた美しい行為を知らないらしい。「ヒジョウに安全だと思われている場所」でネズミ取りが行われてのを見たワタシは、突如ヘッドライトが壊れてしまい、なぜか対向車にパッシングしてしまう。困ったことであるけれど、ベテランドライバーは皆そうやってきた。突如ヘッドライトが壊れるワケね。
 普通なら対向車のドライバーも、これまたなぜかスピードを落とす。別に落とせと言ってるんじゃないのに、不思議にアクセルを戻したくなっちゃうらしい。ところが、である。元気よく走ってきて信号で止まった若い兄ちゃん風のシルビアにパッシングしてやったら、怒ってるじゃないの! 窓を開けて「何かモンクあるのか!」と凄み始めた。この時、全てを納得してしまったのだ。

 そいつは美しい日本の風習を知らなかったのだろう。最初に書いた通り、確かに最近は高速道路でしかネズミ取りをやらなくなっている。となると免許取り立てのドライバーとしちゃ、パッシングの意味が解らない。きっとその兄ちゃんもネズミ取りやってるのを見たら(もしかしたら捕まったかも)、ああそうだったのね、と納得したろうけど……。後日、若いドライバーに聞いてみたら、皆さん案外と知らない。
 ここでもう一度確認しておく。正しい日本のドライバーは、対向車線でネズミ取りやってるのを見たら、なぜかパッシングしてしまうものなのだ。そして自分が対向車線を走っていたなら、なぜかパッシングしてしまわないとイケナイ。もし警察当局が公明正大な取り締まりをしているのなら、なぜかパッシングしても法的に問題があるかもしれぬ。でも少なくともガラガラの道なら、ドッチがバカか言わずとも解る。

 もっと拡大解釈してもいい。高速道路の入り口でシートベルトの取り締まりをやっているなら、事前にパッシングしてやろう。すると対向車はシートベルトするだろうから、キチンと効果を上げる。車線変更禁止区間で取り締まりも同じコトで、事前に教えてやれば、危険な車線変更を未然に防げるという寸法。こう書くと「取り締まりの意味がなくなる」と思うだろうが、100%教えてもらえるワケでないのだから、ワザと危険を冒すヤツなど増えない。
 それより大切なことは「キチンとした取り締まりを行う」ことだと思う。20q制限となっている狭い学童の通学路などで取り締まりをやってくれるなら、警官に差し入れしたくなることはあっても、誰だって対向車にパッシングなどしない。交通の流れを滞らせるホントにジャマな場所の駐車違反などは、即刻レッカー移動したっていいのだ。警察当局(特に交通関係)は、多くの国民から嫌われていることを認識すべきであろう。