ネット販売その2 これまでのジョウシキからすると、クルマを買うときはディーラーとコンタクト取り、値引き交渉して納得したら契約する、という流れだった。トコロが、である! ここにゃいくつかの落とし穴が待ちかまえてたりして。一つは値引き額。クルマ雑誌読んでるようなヒトなら、記事中に出てくる値引き相場などから、おおよその目標値を設定可能。ステップワゴンなら35万円くらいでしょう、みたいなヤツね。
 でも全車解るかと言えば、そんなこともない。決算期などメチャクチャな値引きが飛び出すことだってあるし。そんな時、インターネットならリアルタイムで様々な情報が入る。つまりコンピューターを通して値引き額のチェックが可能なのだ。親切な業者になると最新の値引き相場まで掲示してあるほど。また、一般的には値引きゼロといわれるワンプライス車も値引きしてくれたりすることも。
「近所のディーラーに行ったけど、どうにも感じ悪くてイヤだ」とか「ディーラー行くとセールスマンから激しい営業攻勢掛けられるので、気軽に見積もりも頼めない」なんてケースもインターネットは便利。メールでやりとりするなら、こちらの都合の良い時間に返事や対応も出来る。もちろん深夜でもいいのだ。いずれにしろインターネット見れる環境にあるなら、ぜひとも試してみたらいい。


 インターネット販売には現在三つのタイプがある。まずメーカーが直接クルマを販売するというもの。ただ日本じゃティーノのハイブリッドとかデミオのインターネット仕様のように、まだまだ少数派。既存のディーラーの仕事を奪うことになるため、当面は様子見といった雰囲気。トヨタが始めた『Gazoo』は、将来的にメーカー直接インターネット販売を考えているらしい。
 二つ目がディーラーの仲介をする業者。『オートバイテル』など代表的存在。ここにアクセスして購入希望車種を書き込むと、やがてディーラーから返事がくるというもの。アメリカじゃ非常にポピュラーとなりつつあるけれど、日本での普及度はイマイチらしい。サイトにアクセスしても、その場じゃ値引き相場などが解らない、という点も情報という点で物足りないのだろう。値引き情報を除く情報量は豊富。
 最後が直接販売業者。値引き相場はアクセスすれば解るし、値引き額も興味ある数字が並ぶ。ファンカーゴやアルテッツァのようなワンプライス車種の値引きが出ていたり、輸入車の大幅値引きがあったりして楽しめる。こういった業者と普通のディーラーで値引きの競争をさせるのも面白い。日本人の好みからすると、三つ目の業者が当面主流となっていくと重う。
 前置きはここまでにして、いよいよ見積もり取ってみようじゃないの! 最初にやらなくちゃイケナイのが、当然ながら業者へのアクセス。大手の業者だったらアドレス打ち込むという面倒な作業せず、Yahooなどの検索で「オートバイテル」と入れればOK。検索結果に出てくるから、ソコをクリックすると簡単にたどり着ける。今回取り上げなかった業者も多いので、クルマ関連のリンク(リンク集などと表示されている)から探すことも可能。検索システムを上手に使えばよい。いずれもアクセスすると見積もりを頼む画面があるだろう。
 ここでコチラの希望や情報を書き込まねばならない。一般的には1)名前。2)住所。3)電話番号。4)Eメールアドレスなど。Gazooは生年月日や性別、購入時期まで必要。コレ、書き込まないと受け付けてくれず、見積もり取れないのだ。おそらくイタズラを防ぎたいんだろう。個人情報を平気で打ち込めるなら問題ないが(なんで生年月日が必要なのか?)、イヤなら住所や電話番号さえ不要なオートバイテルみたいな業者もある。一応、表にしてみたので参考にどうぞ。
 今回取材対象とした中で比較的気軽に見積もり取れるのは、オートバイテルとクリエイティブハウス、そしてイサイズ(レスポンスが良いかどうかは、別のハナシですが……)。ただ真剣に購入を考えているなら、いずれにしろ住所や電話番号など買うときに必要なので書き込んでもいいかも。生年月日や性別はなぜ必要なのか不明。ローン使うならやむを得ないけど、ワタシなら絶対イヤだ。また、値引き相場がホームページに出ている業者もあるので、気軽に見られる。
 以上、ザッとシステムについて紹介した。となれば気になるのが「ホントに使えるのか?」じゃなかろうか。そこで試しに表で挙げた車種の見積もりを取ってみることにしました。詳しくは表とコメント見て欲しいけれど「受け付けた」という返事こそ早いが、実際の値引き額の返事をもらうまでにゃ案外時間が掛かる。2往復くらいしないと値引き額出てこないな業者あったし、締め切りまでに回答無かった業者も。返事までに2日間以上掛かるようなバアイ、開店休業状態と考えてもよかろう(ネット販売始めたけど思ったように売れず辞めた、という業者も少なくない)。
 そうそう。翌日セールスマンが見積もり持ってきた『カーポイント』みたいなサイトもある。ここはディーラーを紹介してくれるシステム。セースマンとハナシするのが面倒だからインターネット使うのであって、セールスマン来るんじゃ普通のディーラーと同じ。だったら最初からディーラー行くワイ! と思う。どうなってるのか? やっぱりネット販売の基本は、セールスマンと会わずにネットやメールで商談することだと考えますけど。
 やはり「ディーラーを紹介してくれる業者」と「自分で直接販売する業者」じゃ全くアプローチ違う。紹介してくれる業者のサイトに行くと、雑誌のバイヤーズガイドみたいな構成になっており、クルマの購入を決めるまでの情報はキッチリ得られる。装備まで解るから、カタログ代わりになるほど。でも購入するとなるとレスポンスという点でイマイチ物足りなかった。直接やりとりするワケでないから、どうしても時間掛かってしまう。少なくとも即座に値引き額出てこないのだ。これだとネット販売というより、タダで読める雑誌みたい。
「直接販売する業者」は、値引き情報タップリ。数軒の業者のホームページ覗けば、おおよその値引き相場まで解る。反面、そのクルマの紹介などは無いので、すでに欲しいクルマが決まっていないとダメ。すなわちクルマ選びのバイヤーズガイドでなく、買うためのガイドだと思えばよろしい。CT読者のようにクルマの情報持っているヒトは、直接販売する業者の方が遠回りしないでいいかも。逆に雑誌読まないヒトだと、クルマを決めるための情報が豊富にある紹介業者からアプローチしたらいい。
 トヨタ車は建前からするとGazooしかインターネットの接点を持っていない、ということになっている(実際、仲介業者はトヨタを扱わない)。でもトヨタ車の値引き情報は、いろんな業者で出してるから面白いと思う。おそらく業者に販売するルートから出てるんだと思うが「ワンプライス車」と呼ばれる値引きしない車種でも値引きしていたりして興味深い。不人気車種などは値引きしないと売れないから、徐々に値崩れしてくんじゃなかろうか。
 さて、インターネット販売をどう考えたらいいだろうか? あれれ、と思ったのが3つ。見積もり頼んだらセールスマンが来ちゃった、というのは前述の通り。二つ目が値引き交渉。カー24という業者にシルビアの見積もり頼んだら最初5万円。試しに「他は15万円引いてくれた」とメールしたら、15万円までは引きましょうとの返事。なんだよ。ディーラーでやる値引き交渉と同じやないの! こうなるとインターネット販売というより、無店舗のディーラーみたいになってくる。もちろんディーラーより値引き大きいなら利用価値あります。
 三つ目は「けっこうイライラするぞ」というもの。クルマ買おうと思っているときに、一つの質問をやりとりするのに1日掛かるってどんなもんか。例えばGTというグレードお願いします、というメール送ると「××は付けますか?」と聞いてくる。いると答えると、そいつの返事は翌日だったりして。それだけで2日間掛かるのだ。ディーラーなら電話するだけでいい。こうなってくると便利なんだか不便なんだかワケわからんです。ワタシなら辛抱タマラなくなるだろう。
 といった具合で、依然として使い勝手というブブンで問題残る。今のところ確実に役立つのは、仲介業者のサイトにあるバイヤーズガイドと、直接販売業者の値引き情報。欲しいクルマが決まった時の値引き情報を集めるには有り難い。特に輸入車の値引き情報って、自動車雑誌見ても出ていないのだ。値引き幅大きいだけに気になる。じゃ結論。インターネットで値引き情報を入手し、そいつとディーラーと競合させて安い方から買うというのが現時点で最良の方法だろう。
 

ネット販売その1 最近「インターネット販売」というのが話題になる。クルマ好きとしちゃドンなもんか、はたまたトクするもんか知っておいて損ないでしょう。そこでインターネット親方を目指す(HP見てね。Yahooの検索で”国沢”と入れれば行けます)ワタシが、入魂のレポートお届けしたい。最後まで読めばインターネット販売ってドンなものか、ある程度解るようになると思います。
 まずインターネット販売がなぜ盛んになったか、という点について触れねばなるまい。知っているヒトは知っているだろうけど、アメリカという国、自動車屋ディーラーはたいへん評判悪い商売である。なぜか? 簡単に言ってしまうと「ズルい」から。景気良くてクルマが足りなくなると、不必要なディーラーオプション乗せ、高いネダンじゃなきゃ売らない。いわゆるプレミアムというヤツ。
 bBみたいに人気沸騰し、納期数ヶ月というような車種になると、ディーラーが勝手に10万円以上のオプション付けて販売するワケ。これを「ステッカープライス」と呼ぶ。逆に景気悪くなればメチャクチャ安い価格で販売しちゃう。デビュー当初300万円だったクルマが、不人気となるや240万円に値下げすることさえ珍しくない。こうなるとリセールバリューはガタガタだ。ユーザーにとってみると明らかに敵である。


 加えて欲しいグレードがあると限らない。アメリカは店頭に並んでいるクルマを購入するシステム。家電製品と同じだな。一方、買い換える側はこれまた家電製品のように、壊れてからクルマ買いに行く。面白いでしょ? オーダーするとなると、何日掛かるか解らない。そこでイヤイヤ違う仕様のクルマを買うことになる。お金さえ払えば、その場で乗って帰ることが可能なのだ。
 インターネットならモンダイを全て解決できる。広範囲のディーラーで在庫探すことが可能だし、値引き交渉だってしなくていい。アメリカじゃヒトによって値引き額全然違う。少なくともインターネット販売なら公平な扱いを受けられるという寸法。かくしてアメリカは爆発的にコンピュターを通したクルマ販売が拡大していく。今や全販売台数の半分は、情報をインターネットで得ているとか。
 アメリカで流行ったモノは日本でも流行る。というのがこれまでの常識。したがって「インターネット販売も日本で流行るんでないの?」と思った業者は、いち早く日本でもシステムを立ち上げた。果たして日本でもインターネット販売が盛んになるだろうか? 結論から書くと、ワタシとしちゃ若干懐疑的だったりして。というのも日本のディーラー、アメリカみたいにインチキでない。以下、様々な面から考察しましょう。
 メーカー自らインターネット販売をする、ということは特殊な車種除き将来的にもあり得ないと考える。なぜか? 販売ディーラー持たない新規参入の業種なら(コンピューターの通信販売など)、インターネットを通じてモノを売るという方法も問題ないだろう。でも自動車は大きなディーラー網を構築しており、それぞれ独自に商売しているのだ。メーカーが直販する、というのはユルされないこと。
 考えて欲しい。例えばメーカーが流通コスト削減すべく、ヴィッツと同じようなモデルを、ヴィッツより10万円安く設定したとする。んなことしたらディーラー怒りまくりますな。信頼関係すら無くなっちゃう。それにアフターサービスだってメーカー自らやななくちゃならない。だったら、現状のままの方がイイ。したがってメーカーに聞くと、例外なく「直販は考えていない」という答え。
 例外はティーノのハイブリッドみたいなモデル。特殊なユーザーを対象にしたクルマのバアイ、ディーラーで販売すると逆にコスト掛かる。整備体制整えたり、カタログ置いたりするのはディーラーの負担だからだ。将来的にも電気自動車や超スポーティなモデルなど、ディーラーが扱いたがらない車種はインターネット販売になっていくと思う。ディーラーだと売りにくいような凄く面白い車種出てくる可能性あったりして。
 じゃメーカーはインターネットと全然関係を持ちたがらないのか、となれば、そんなこともない。興味津々だったりして。仕事忙しいヒトにとってみると、ディーラー行く時間がないし、かといって電話してカタログ持ってきてもらうのもね〜。後が面倒。インターネットで情報を得られれば、非常に便利だ。だからこそメーカーはホームページを作り、クルマの紹介してる。利用するヒトも多い。
 そこから一歩だけ進んだのが『オートバイテル』のようなシステム。欲しいクルマの見積もりを頼めば教えてくれ、さらにディーラーまで紹介してくれるのだ(見積もりは紹介されたディーラーが直接ユーザーに回答する)。巻頭に書いた通りアメリカで構築されたもの。向こうじゃ大成功している。オートバイテル・ジャパンでは現在リストにあるメーカーの正規ディーラーとリンク。
 このシステム、アメリカで成功してるものの、日本でどうなるか未知数。「クルマを買う」ことに対する文化からして違う。同じシステムが通用するのか楽しみ。値引き対応も個別になるため、現在の購入方法と変わらないような気もする。いずれにしろ生まれたばかりのシステムだから、今後いろんなアプローチをしてくるのではなかろうか。ポテンシャル高いスタッフが揃っているらしいので、今後の展開を期待しておく。
 けっこう興味深いのが、ここにきて増え始めた非ディーラー系のインターネット販売。いくつか調べてみたところ、185万8千円のステップワゴンGでは150〜160万円くらいの幅で価格のオファーがあった。Aという業者のHPで検索したら「ディーラーでの値引き相場160万8千円。当社だと154万8千円」ということ。値引き31万円ナリ。この値引き、どうだろうか?
 ディーラーと直接交渉したヒトの中には35万円引いてもらったケースもある。それからすると31万円引きって、格別大きい値引きじゃない。でもディーラーだと25万円しか値引きしてくれなかった、という例もあったりして。ディーラーより有利なこともあるワケ。賢い消費者としちゃ、ディーラーとインターネット販売の値引きを比べ、大きい方から買えば良いということになります。
 普通はワンプライス販売とされている車種も、値引き可能のようだ。ヴィッツで8万円引き。ファンカーゴも7万円引きとなっていた。ワンプライス販売のモデルなら、基本的にドコで買っても同じ。だったら少しでも安いトコロから買うべきでしょう。とにかくワンプライス車、セールスマンと交渉しても全くラチあかない。腹立つだけで時間のムダというヤツ。だったらインターネットでスパッと決めたい。
 その他、非ディーラー系のインターネット販売は、けっこうお買い得情報が入ってきそうな雰囲気。いわゆる『業販』と呼ばれる販売ルートで、これまで修理工場などに卸してきた。販売店手数料を取らなければ利益を圧縮することが可能となるため、値引き少ない車種などでも有利な条件出せるそうな。
 輸入車の値引きも進み始めた。468万円のBMW323iを調べてみたら421万円と、ジツに47万円引きの業者を発見。ディーラーで交渉した時の値引き相場は20万円くらいなので、非常にオイシイ買い物が出来る。在庫整理などで困ったディーラーなどは(輸入車は基本的に毎年小さいモデルチェンジする)、積極的にインターネットを通した値引き販売に出てくるかもしれない。
 まだまだ始まったばかりのインターネット販売だが、すでに十分役立つ情報を入手出来るまでになった。もしインターネットを覗ける環境にあるなら、ぜひともクルマを買うときは参考にするといいだろう。値引きだけでなく性能や試乗記(ワタシのHPでも読めます)など、驚くほど広範囲の情報が無料で得られるのだ。ただ雑誌と違い整理された情報じゃないため、欲しいネタにたどり着くまでけっこう時間掛かります。