今から10年も前のこと。買ったばかりのベンツで首都高を走っていると、突如前から細かい石のツブみたいなのが大量に飛んでくるじゃないの! なんだなんだ、とチェックしたら、前走ってた1BOXカーの窓ガラスが割れたらしい。そのクルマ運転してたヤツも驚いたこと思うけど、コッチだってタマげるぞ! その中の大きなツブがフロントガラスを直撃し、ヒビ入った。当時のワタシは圧倒的な修行不足。泣き寝入ったのである。自分で修理したワケです。とほほ。
 知ってるヒトは知ってると思うが、フロントガラスのヒビやキズ、予想外に大きな出費となる。最近のクルマは事故の際に安全な合わせガラスを採用していることもあり(割れても飛び散らない)、交換となれば大衆車クラスで10万円弱。UVカットだの熱線吸収ガラスだの付く高級車になると20万円近くなってしまう。プリウスのガラスも高い! かといってヒビやキズをそのままにしておくと、車検で落とされる。絶対に修理しなければならない。どうしたらいいだろうか?

 まず車両保険に入っているケース。これは即座に保険会社と相談するべきだ。あまり知られていないことながら、飛び石を原因とする窓ガラス破損は無事故割引に影響しない。つまり翌年の保険料は高くならないということになっている。ただ破損してから時間が経つと認定も難しくなるらしいので(いつキズ付いたかの判断は難しいらしいけど……)、早めに連絡すること。難癖を付けて支払い渋る保険会社なら、さっさと他の会社に切り替えよう。無事故割引は会社を変えても継続されるので安心していい。
 また、車両保険は自損事故までカバーする”フル装備型”でなくても大丈夫。クルマ対クルマ限定の、いわゆるエコノミー車両保険だって保証してくれる。もしワタシのケースみたいに他車が原因なら、ナンバーをメモし、警察に届けておくと万全だ。警察も迷惑だろうけど、これも対物事故の一種。ただ車両保険に入っていなければ、自分で何とかしなければならない。この場合、キズの大きさや場所、車種によって対応策は異なる。安い順に最良の手を並べてみよう。

<キズが浅い場合>合わせガラスの外側だけで済んでいるならカー用品店で売られている窓ガラス用の補修セットを使えばいい。浅いかどうかの判断方法は簡単。キズの部分をジックリとチェックし、内側まで達していないかどうかを確かめる(合わせガラスだからして、当然2枚のガラスが合わさっている。真ん中にビニールのようなフィルムあり)。内側までキズついていれば万事休す。交換を考えないとダメだ。外側だけで済んでいても、ヒビが3p以上あると補修は難しい。
 補修セットは大きなカー用品店であれば常時在庫しており、3〜4千円。ちょっと高いけど、ガラス交換よりはるかにフレンドリーな”お布施”だと思う。ガラスのように透き通る接着剤や注射器のような”道具”と、説明書が入っているので、誰でも作業可能である。ワイパーの払拭部分以外の場所であれば驚くくらい目立たなくなり、車検もOK。ワイパーの払拭部分は接着剤が出っ張らないようにすると上手に仕上がる。少し大きめのキズやヒビも、視界に影響のない場所ならダメモトでトライしてみたらどうだろうか。

 困ったことにヒビのバアイ、走ってるとドンドン拡大していく。悪路などでボディよじれると、窓ガラスにも負担が掛かるからだ。1日走ると2〜3p成長することも珍しくない。ヒビに気づいたら、なるべくその日のウチに修復してもらうことがコツ。あまり長くなると、もはや修復出来なくなってしまう。自分で作業する自信なければ、カー用品店や、修理工場に頼もう。その時は数件でネダンを聞いてから頼むように。なかにはムチャクチャ高い値段を言って来ることもある。作業後の価格交渉は難しい。
 補修不可能なら交換となるが、二つの道を選べる。一つは最近人気の中古パーツを使うというもの。発売されてから5年以上経っているような車種であれば、割と簡単に中古の窓ガラスを入手出来る。価格は新品の3分の1から半額程度(車種によってはもう少し高いこともある)。ディーラーだと中古部品の手配してくれないことも多いので、そんな時は街の修理工場で相談してみよう。これまた見積もりを出してもらってから作業に入ることをすすめておく。
 最後が新品。といってもディーラーで交換するのでは修行不足である。ナニゴトに置いてもメンテナンスはディーラーが最終手段だと思うこと。電話帳のイエローページを見ると、自動車用窓ガラスを扱っているショップが出ていると思う。そこに電話し、値段を聞き、安かったら交換してもらえばよい。定価で買うより10〜20%安いハズだ(なかにはもう少し安い車種もある)。例外は輸入車。なぜか新品でも安い。例えばヤナセでオペル・アストラ用頼むと3万700円。