ワタシのベンツ300SE、買った時から「アライメント調整したい」と思っていた。なぜかといえばハンドルのセンターがズレてるし、直進安定性もイマイチだったからだ。何度か近所にあるタイヤショップでアライメント調整してもらおうかと思ったけど、どうせやるならキッチリやらねば気が済まぬ。ポルシェ911もフェラーリ328も購入直後に信頼できる工場を探し、やってもらいましたから。ちなみにアライメントが出ていないと、ベンツだって真っ直ぐ走らない。
 聞けば名古屋の方にアライメント大王が居るというけれど、そこまで行くのもなぁ。迷ってるウチ、1年半も経ってもうた。モハヤコレマデ、と言うことでいろんなヒトに聞いたトコロ、やっと信頼できそうな工場にたどり着いたという寸法。なんでも「日本車も輸入車も軽自動車もアライメント調整は2万円」だという。ホントかね? 石橋サンという親方に聞いてみた。すると「だってガイシャも国産車もタイヤの数は同じでしょ? 重くても軽くても、クルマ持ち上げるの機械だし」。気に入りました!



 最初にアライメントについて説明しておく。奇才アカイ画伯のイラストを見て欲しい(と書いたものの解るかどうかちょっと心配)。車輪というのは真っ直ぐ&垂直に付いているのではない。前輪を上から見ると少し内股になっており<普通トーインと呼ぶ>、真正面から見ればカタカナの『ハ』の字のごとく下が開いている<ネガティブ・キャンバー>。さらに真横から見るとオートバイのフロントフォークのごとくサスペンションは寝ている<キャスター>。
 それぞれ役割は違う。大雑把に分類すると<前輪のトーイン>が合ってないと真っ直ぐ走らず、<後輪のトーイン>大きいとアンダーステア傾向強まる。小さいと直進安定性落ちたり、オーバーステア気味になっちゃう。また、適正な<ネガティブキャンバー>が付いていなければ、コーナリング特性に大きな影響を与える。つまりアライメント次第でアンダーにもオーバーにもなるなるってこと。一般的にはメーカー指定のアライメントに合わせないと、本来の性能など引き出せない。

 じゃ作業だ。300SEをジャッキアップし、4輪の下にテスター据える。最初にアーム類の点検。アーム類にガタあったりすると、アライメント調整どころじゃない。嬉しいことに「全然問題ありません」。OKならいよいよアライメントの調整だ。ドライバーが座った状態でハンドル左右に切ったりしながら、コンピューターの数字を見て作業する。といっても、どうやらワタシのクルマ、優等生のような状況らしい。調整しているのは<トーイン>だけ。
 今まで若干外股になっていたと言う。<トーアウト>だな。これだと前輪は直進安定性を作り出せない。スキーだって前を少し狭めないと真っ直ぐ滑れないでしょ? 開いたら不安定になる。クルマもそれと同じ。ただ狭くし過ぎると大きな抵抗になるし(スキーならボーゲン)、左右で違うとダメ。最終的に<トーイン>を「0,5o」とした。また<キャスター>や<キャンバー>は「45」の左右輪差まで許容範囲。それぞれ「13」と「23」だから文句ない状態だと言う。ちょっと嬉しくなった。

 さらにアライメントと同じくらい重要な前輪と後輪の距離(ホイールベース)は左右ほぼ完璧に揃っており、後輪の向きも真っ直ぐ向いている。したがって問題あったのはトーインだけということになる。やっぱりワタシの300SEってコンディション良いみたいね。事故車とかだとアライメントの数値メロメロとか。調整後、走ってみると、おおハンドル真っ直ぐになったし、直進安定性もドシッとした。1年半前にやっていれば、ず〜っと悩んでなくて済んだのに。
 しかし! である。今回「ステアリングギアボックスの遊びが大きい」という点が判明してもうた。確かにセンター付近のシャッキリ感に欠けるなぁ、と思ってたんですよねぇ。フニャフニャ感はアライメントでなくギアボックスの調整不良だったみたい。ボール&ナット時代のベンツは、ここの締め加減が非常に難しい。締めすぎると渋くなったりオイル漏れするし、緩ければ遊びとなってしまう。問題点が解ったので、早速ギアボックスの調整に出してみます。

 今回調整してもらった『東京自動車エンジン』は足回りの専門家。ブレーキのジャダーに悩んでいるなら、ローター研磨(これまた国産/輸入車問わず前輪一台分1万5千円。パッド交換工賃5千円)や、ダンパー交換(工賃2万円程度)もやってくれる。ダンパーは持ち込みでOKなので、通信販売などで取り寄せた外国製ダンパーでもよい。とりあえず中古車を買って、ハンドリングがイマイチ良くないと思うなら、2万円持ってアライメント調整に行ってみましょうや。予約が必要ですので注意。

<東京自動車エンジン> 墨田区緑3−14−1(京葉道路沿い。亀戸駅近所) 0120−310211