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<ユーザー車検 AtoZ>
クルマを持っていて、イチバン「高いなぁ」と思うのは車検だ。仕事柄、生活にピィピィ言いつつ5台もラインナップしてると、嬉し過ぎるくらいモンダイである。特にフェラーリとポルシェがアカン。以前、フェラーリの車検をウデに定評ある整備工場で聞いてみたところ、大物についちゃナニもやらなくて30万円だと。「高いなぁ」と言ったら「コーンズでこんな見積もりだしたら大変ですよ。オレを殺すのかって。もっとしっかり整備やって、安全を確保しろ、と叱られるんですから」。なるほど。
それにしても輸入車の車検は国産車より高い。エイヤッの相場で言うと、ゴルフクラスで20万円。BMW5シリーズサイズが30万円といったあたりだろうか。諸費用は9万円くらいだから、かる〜く10万円も整備費用を取られることになっている。やっぱ高い。そこでワタシはフェラーリ30万円の見積もりを見てから、自分で車検を取ることに決めたのだった。以下、具体的な車検継続についての手法とコツを並べてみたい。皆さんも車検切れそうなクルマがあったら試してみたらどうだろ。
車検の大前提は「キチンと安全を確保する」ということ。単に安い済むからとユーザー車検に飛びつこうものなら、高速道路でイキナリ止まったりブレーキ利かなくなったり、けっこう痛い目に遭う。かといって自分で整備など出来ないワな。もちろんワタシだってフェラーリのエンジン調整なんかでけん。じゃどうしたらいいかというと、単品のメインテナンスを整備工場に発注するのだ。クルマには必ず取り扱い説明書というのが入っている。無ければ買った店に頼んで同型車の説明書をコピーさせてもえばよかろう。
で、取り扱い説明書を見ると、日本の車検がいかに怪しいシステムなのか解る。例えば消耗品の交換時期。車検だと2年一回のチャンスという理由から、あと5千kmとか8ヶ月後に交換時期がくるとなれば有無を言わさず交換されちゃうのだ。使えるパーツまで捨てるワケね。ブレーキもそう。車検の無い国が多いこともあって、ブレーキパッドが減ってくると、いろんな方法でドライバーに「そろそろ交換してくれ」と情報を伝えるべく、キチンと設計されているのである。
気の利いたクルマなら残り少なくなったインパネのコーションランプ(ブレーキのマーク)が点灯。安いモデルの多くは、減ると鉄のツメがディスクを擦るようになっており、キーキー音をたて始める。いずれもブレーキはイキナリ利かなくなることはなく、その時点で整備工場に持っていけば余裕で間に合う。これまた車検に出そうモノなら勝手に分解され、残りの厚みなど計られしっかりと工賃を取られるのだった。いずれにしろ、2年に一度という車検システムって、輸入車にゃ合ってないと思う。
ということで、整備についちゃそのクルマに定められている交換時期を守ればよい。ブレーキパッドの交換や、高いと言われるタイミングベルト交換だって単品なら知れたモノ。しかも交換時期は余裕を持って定められているから、10%くらい過ぎても平気(このあたりは皆さんの判断に任せる)なケースが多い。ホイールアライメントについては、中古車であれば買った時点でチェックしておくことをすすめたい。最近は大きなカー用品店でも対応してくれるので便利。
例外がタイミングベルト。日本の気候のせいか、指定時期より早くイッちゃうケース多し。ドイツ車でピッタリ指定時期。イタリア車あたりだと、半分くらいしか持たないと思って欲しい。4万?なら2万?といった具合。ワタシのフェラーリは1万?で交換していくつもりだ。油脂類についても、走行距離&時期を守ればよろしい。これまた凝った作り&作業に注意を必要とするクルマでない限り、大型のカー用品店で出来る。
ここまで終了したら、いよいよ車検だ。クルマに常備されている整備手帳を見ながら、事前にチェックしていこう。チェックといっても簡単。4分の3くらいは「ウインカーは正常に作動するか?」とか「ホーンが鳴るか?」みたいな瞬時に判別出来る項目。残る4分の1だって、ボンネット等を開けてオイルの漏れを見るといった内容。ブレーキ交換などを行ったら、その時の請求書を保管しておき、整備手帳に挟んでおけばよろしい。
車検は予約が必要。切れる1ヶ月前から受けられるので、まずは自分の近所にある車検場に電話し、予約を入れる。所要時間は1時間くらいだから、半日休むこともなかろう。アサイチで行くなら10時にゃ終わる。「ちょっと出社遅れます」くらいで済む。午前の最終受付は11時〜11時半。午後は1時スタートの3時半〜4時終了といったあたり。予約の時に確認しておくといい。予約にはナンバープレード番号が必要。
イキナリ車検場に行くのもいいが、たいていハネられると思う。最大の関門がヘッドライトの光軸調整。コレ、ほとんどのクルマがズレるらしい。うまくしたもので、車検場の近所に行くと「テスター屋」なる事前チェックを行ってくれる業者がある。車検場とほとんど同じ検査機械を持っていて、ここで事前に検査してOKなら車検場でもパスするというから面白い。毎回使っているが、非常に便利。料金もフルセットで(ヘッドライトだけ、という単品もあり)6千円くらいだ。
テスター屋さんで問題なしとなれば、後は車検場のラインに並ぶだけ。ユーザー車検は運輸省が認めたシステムなので、解らなければ解らないと言えばよろしい。もし下回りなどがドロだらけなら、コイン洗車にでも行き、水を吹き付けておけばいいだろう(普通の車検に出すと、下回り洗浄という名目で5〜6千円取られる)。ブレーキの掛け方のコツは、ジワリと強く踏み込むこと。急ブレーキのようにガツンと踏むと、計測用機械が空回りしてしまうためだ。
空冷ポルシェは排気ガスチェックでよく落とされる。空冷エンジン、排気ガスのコントロールが難しいらしく、けっこう数値にバラツキ出てしまう。だからこそポルシェも水冷を選ぶしかなかったに違いない。空冷ポルシェは、排気ガスのチェック器具を入れる前に、2〜3回大きめの空ぶかし(5千回転くらいまで回す)を入れることをすすめておく。ワタシも知らずに一度落とされてもうた。以上、ユーザー車検はやってみると予想外に簡単なのに驚かされる。ポルシェもフェラーリも車検はトータルで9万円以下。皆さんもぜひトライして欲しい。しかも案外楽しいです。
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