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2006年6月19日
ソニカ発表会
1)ありそうでなかった軽自動車が登場
軽自動車の当たり年となった今年は、革新的なリアミッドシップレイアウトの三菱 アイ、先週発表されたスバル ステラなど4車種の新型車が登場した。そんな中、ダイハツから登場したのが今回紹介する「ソニカ」である。英語で「舞うように軽快なクルマ」を表すSoaring and Nimble Carという言葉の頭文字を取ったソニカのコンセプトは“爽快ツアラー”。今までありそうでなかった「爽やかさ」、「気持ちよさ」を追求した軽自動車 ソニカを詳細まで紹介していこう。(永田)
2)コンセプトの詳細
新規の軽自動車であるソニカ開発の狙い、位置付けを商品企画担当の久保さんに伺ってみた。久保さんによると「狙ったのは軽自動車であまり見られなかった“スペシャリティ”です。具体的にどんなところでスペシャリティを実現したかというと、個性的なロー&ロングフォルムや各所に盛り込んだロングドライブも快適に楽しめるような工夫などですね」との回答。また、雑誌などのスクープ記事では「(絶版になった)MAXの後継」などといった見出しもよく見られたので「ソニカにMAXの後継車のような意味合いはありますか?」と聞いてみた。答えは「リアコンビライトは似ていますが、MAXとはまったく関係はないですね。MAXはワゴンタイプの軽の中でスポーティという位置付けでしたが、こちらはスペシャリティに特化してますから」。新しいコンセプトを持つクルマだけに、ソニカがユーザーからどのくらい支持を集められるかにも注目していきたい。(永田)
MAXの面影はあるけど、まったく別物です。
3)スタイルはどうでしょう?
ソニカのスタイルをどう感じられただろうか? 「このクルマ、最近の軽自動車と違うぞ」と感じた。なぜかといえば、全高が1475mmと最近の軽自動車の中では非常に低いからだ。この全高のおかげで前からは堂々とした感じに、横からは全長以上に長く見えて非常に個性的なスタイルに仕上がったと思う。全長と全幅が基本的に変わることのない軽自動車の中で(例外もあるけど)、これだけ斬新なスタイルを実現したのはとても立派なことではないだろうか。ちなみに最上級グレードRS Limitedに位置するRSに標準装備となる15インチアルミホイールは、ターボの羽根をイメージしてデザインされたものだそうだ。(永田)
あまり見たことのないタイプのシルエット!
4)インテリアも個性的!
広さをアピールするために開放感を重視したインテリアが軽自動車の主流となっているけれど、ソニカは乗員を包み込むような感じでまとめられている。インテリアデザイン担当の中根さんにこのあたりのことを聞いてみた。
中根さんによると「“爽快ツアラー”というコンセプトでしたので、“ツアラー”の部分を踏まえて、インテリアも長距離を快適に移動するGTカー的なものしようと考えました。そこで思いついたのが乗員を包み込むサラウンドインテリアだったのです」とのこと。
また予想される乗車人数については「ターゲットユーザーをカップル(正式には自分らしさや二人の時間を大切にする“フリースタイルカップルズ”)にしていますので、前席優先です。その分シートの大きさも他の軽自動車よりも大きめに取りました」という答えを頂戴した。
デザインを見てリアシートは狭いのではないか? と思われる方もいらっしゃるかもしれない。実際に座ってみた。座高の高い人だと、頭上空間のみ少し狭く感じるかもしれないが、全く問題無し。シートの厚みも十分なので後席に座っても快適なロングドライブが楽しめそう。なお、内装色は黒と赤が外装色に関係なく選択できる。このあたりの気遣いもスペシャリティを売りにするソニカらしいところだ。(永田)
上の物入れには折りたたみ傘がピッタリ入ります。
5)ソニカの走りはいかに?
このあたりでソニカの走行性能について紹介していこう。まずはエンジンから。搭載されるエンジンは3気筒ターボエンジン1本のみ。昨年エッセでデビューしたKF型エンジンをターボ仕様にしたものだ。このエンジンの特徴について開発を担当された駒村さんに聞いてみた。
駒村さんによると「一番アピールしたいのは静かさです。オイルパンの材質をこのターボエンジンからアルミに変更しました。このことによって、エンジンとミッションケースの接合剛性が高くなり(接合面積が広くなる)、音、振動を低減できました。性能の方もとても自信があります」とのお答え。“ツアラー”というコンセプトにふさわしい余裕のある動力性能、少ない振動、騒音に仕上がっていそうである。
もう1つソニカの技術的トピックスとして、軽自動車では事実上スバル車しか使っていなかったCVTを採用した点がある。このCVTの大きな特徴は3軸ギアトレーン構造を取っていることだ。現在ほとんどのCVTが4軸構造を取っているのだけど、ソニカのCVTはエンジン出力の伝わるプーリーとの間に動力の減速と回転方向の逆転を行なうリダクションギアを入れることにより3軸ギアトレーン構造を実現した。
おかげで省スペース化、部品点数が少なくなりコストダウンにも貢献したそうだ。気になる燃費も10・15モードでリッター23kmを記録(今までの古いエンジン+4速ATと比べて、新エンジン+CVTの相乗効果により約20%も向上している)。従来のダイハツ車と比べて、動力性能、燃費とも大幅に向上していると予想されるソニカの試乗が非常に楽しみである。(永田)
ターボ+CVTの組み合わせはどんな走りを見せるか?
6)爽快ツアラー「ソニカ」を盛り上げる装備@
“ツアラー”という言葉をコンセプトに持つソニカには軽自動車でありながら、先行車を追従しながら走行できるレーダークルーズコントロールがオプション設定されている。このシステムの採用に踏み切った経緯などを電子技術部の荒木さんに伺った。荒木さんによると「ソニカの“爽快ツアラー”のコンセプトに長距離走行での疲労低減に大きく寄与するレーダークルーズコントロールは相応しいと判断し、採用しました」というお答えをいただいた。価格は税込みで11万250円(最上級のRS Limitedのみ選択可能)。個人的には決して高いとは思わないが、実際の装着率については「(設定のある)ムーヴでもそうなんですが、細々とした数でも維持できればいいかなと思います(笑)」とのお返事。やはりペースを一定に出来ない道路の多い日本(特に都市部)では、クルーズコントロールの普及は難しいのだろうか? 燃費向上と疲労低減にとても有効な装備なんだけど・・・。(永田)
7)ソニカの安全・環境性能
ソニカの安全性能は業界で高い評価を得ているダイハツ車だけあって、なかなか頑張っている。55kmからの前面、側面、後面からの衝突、64kmからのオフセット衝突に対応。また大型車との衝突を想定したカーtoカー実験も行なわれており、十分な生存空間を確保している。衝突安全性で小型車に劣る部分はまったくないといっていいだろう。むしろソニカで進歩があったのは環境性能、具体的には触媒である。今までも使われていた触媒貴金属の自己再生機能を持つスーパーインテリジェント触媒なのだけど、これまでのパラジウム、ロジウムに加えて今回のソニカからプラチナの自己再生も可能となったのだ。これは貴重な資源である貴金属の使用を抑える意味でとても大きな進歩。可愛い姿だけど、ソニカは見た目以上にしっかり者なのだ。(永田)
8)爽快ツアラーを盛り上げる装備A
爽快ツアラーであり、スペシャリティな軽自動車を目指すソニカは軽自動車とは思えないような装備が満載されている。いくつか紹介しよう。1つ目はRS Limitedに装備されるCVTの7速アクティブシフトだ。簡単に言うとCVTのマニュアルモード。絶対に必要か? と聞かれると自信を持って「必要だ」とは言えないものの、気分を盛り上げたりする効果を考えると決して無駄な装備ではないだろう。
あって損はないアクティブシフト
次はメーターだ。RS LimitedとRSには外気温、燃費情報などが表示される「マルチインフォメーションディスプレイ」が装備される。長距離走行をよく行う人や正確な燃費記録を取りたい人には嬉しい装備だろう。その他にも風きり音を低減するためのドア下端二重シールなど気遣いが満載。ソニカは強いこだわりを持つユーザーにも支持されそうだ。(永田)
こういう情報表示が好きな方、結構いらっしゃいませんか?
9)ソニカって結構お買い得かも
雑誌等のスクープ記事では「三菱アイをターゲットにした、高めの軽自動車」と予想されていたソニカだが、本当にそうなのだろうか? 詳しく見てみよう。まずベースとなるR(2WD)の価格は118万6500円。このRでも完全なフル装備状態となっており(カードキーシステム キーフリーシステムも付く。強いてないものを挙げるとアルミホイールくらい)、十分な満足感を得られるだろう。価格だって同じダイハツのミラアヴィRS(ATのターボエンジンで127万500円)と比べて安い上、エンジンは新しく、トランスミッションだってコストのかかるCVTがおごられており嬉しい。
その上のRSだと134万4千円(Rより15万7500円高い)するものの、ディスチャージヘッドランプ、自光式メーター、15インチアルミホイールなどが装備され、もはや2リッタークラス並みの装備となる。さらに最上級のRS Limited(141万7500円)を選べば、モモのステアリングやCVTの7速アクティブシフトまで装備され、「これ1台で十分」という満足感を味わえそうだ。それぞれのグレードに大きな意味のあるソニカなので、自分にあったグレードを選べば、必然的にいい買い物となるのではないだろうか。(永田)
ディーラーオプションでこんなヤンチャな仕様も作れます
10)このコンセプトは受けるか?
ここまでお送りしてきた新車速報 ソニカ編。最後は当サイトのご意見番、国沢親方に締めていただこう。「見ただけですが、このクルマ、結構気に入りました。“誇りを持てる軽自動車”というなかなかないキャラクターのあるところが素晴らしいと思います。形もいいと思います。案外、熟年層に受けるのではないでしょうか」とコメントしていただいた。今思えば、今日の発表会に想像以上の数の報道陣が集まっていたのも、多くの人からの期待、注目を集めているという証拠なのかもしれない。今回は発表会が大盛況、大混雑だったため、あまりいい写真が取れなかったことをお詫びいたします。本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。(永田)
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