2BOXカーで一番人気のあるシビックが、つーいにフルモデルチェーンジ! こいつが与える影響は超強力だったりする。なかでも宿命のライバル関係にあるレビン&トレノ(以下L&Tと略す)との勝負は激烈になりそう。
もちろん「どっちが成功したか?」っていう勝敗が決まるのは半年くらいかかりそうだけど、欲しい人はそれを待つわけにはいかないと思う。よって今月はとりあえずスペックを中心に新型シビックの実力をチェックすることにした。このクラスを買おうと思っているお兄さん、お姉さんはしっかり読んでちょ!
さて、詳細に入る前に、シビックが属する大衆車クラスの環境を説明しとこう(そんなこたぁ知りたくない、つー人は*まで飛んでよろしい)。
まずこのクラスの売れ行きだが、実はちょいとばかり難しい状況にある。というのもその上の1800tクラスとの価格差が少なくなったためだ。6月に発表された新型カローラなどは、イキナリ大幅値引きをしなくてはならないほど売るのに苦労している状態に陥っている。
大衆車の良さはハンバーガーのようなもので、安くてソコソコうまきゃいい。ところがカローラはグルメを嗜好したため、ライバルのハンバーガーよりググッと高価になってしまったのだ。それなら580円でタップリ食べられるファミリーレストランのランチの方を選ぶのが一般人の選択。
つまり139万8千円のカローラ1500SE−Lを買うんだったら、広いボディと1800tエンジンを搭載した141万円のギャラン1800EXEの方がずっといいってこと(しかもEXEはカセットまで標準装備よ)。ボクだって迷うことなくギャランを選ぶ。
シビックはどうか? 価格を見ると、成功しているとはいえないカローラと同等になってしまった。ただ、カローラのようにグルメ嗜好で高くなったのとは少々違い、売りはボディサイズそのものがググッと大きくなったこと。
これは大盛りハンバーガーのようなもので、高くてもそれなりの価値はあるのかもしれない。4ドアなどは全幅が5ナンバー枠一杯の1695o。全長はコロナと同等の4395oもあり、充分立派だ。だからもしかするとカローラと違い、成功するかもしれない。
*以上、業界一真面目な自動車評論家らしくシビックのウンチクを説明したが、ここからは実戦編といきたい! 最初はシビック対L&Tだ(シビック代表は170馬力のV−TECを搭載するSiR/2。L&Tは5バルブ160馬力のGTアペックス)。勝負その1は、なんたって性能。どうせ買うなら速い方がいいに決まってるもんね。ちなみに旧型シビックとの比較しとくと、この時点で加速タイムはシビックの勝ち。コーナリングはL&Tのリードっていうのが一般的な評価であった。
参考までに書いとくと、旧型シビックのパワーウエイトレシオ(加速タイムに大きく関係する)は6、31s。GTアペックスは6、81sと確かにシビックが上。肝心の新型シビックはというと、6、18sに向上してる。という具合いで、どのくらい速くなってるかは不明ながら、L&Tより速いことは間違いなし。この点はボクが保証しとく!
ハンドリングはどーかというと、これまた旧型シビックの時点で筑波サーキットのラップは好勝負、であった。ホンダによると新型シビックは旧型よりソートー速くなっているというから(ま、遅くなった、とは絶対いわんだろうけどな)、これまたL&Tを凌ぐと予想出来る。
勝負その2は価格。GTアペックスはエアコンやカセットが標準装備で187万4千円。対してシビックはエアコン、オーディオがオプションとなり、162万円だ。シビックにエアコンとカセットを付けるとほとんど同じプライス。したがってこの勝負は引き分け!
勝負その3はスタイル。これは好みが分かれるところだろうけど、ポイントは2BOXとクーペのどちらが好きか、というあたりにありそう。最近の動きとしては、やや2BOXの方が人気薄。クーペの方がオシャレでいいという声が多いようだ。
この3勝負を分析すると、性能を重視するヒトなら絶対にシビックだし、反対に高級感を重視するならL&Tということになる。したがって案外と迷わなくても済むのではなかろうか。気になるリセールバリューも同等だと思う。
次はフツーの1500tモデルをばっさりと斬ってみたい。さっきも書いたように新型シビックは大盛りハンバーガーなので、価格は上がった。例えば旧型の売れ筋グレードだった25X(113万1千円)に当たるVTiは127万8千円と、実に14万7千円のアップ。
これだけ考えると確かに高い。でもよーく考えると、パワーは105馬力から130馬力にアップ。130馬力といえばV−TECではない旧型のSiエクストラ(137万4千円)と同じなのだ。ということは、かえって安くなっている。
だから「SiRまではいらないけどちょっと早めのモデルが好き」という人には、けっこういいチョイスになるかもしんないね。
最後に新型シビックのラインナップから、真面目な自動車評論家のボクがおすすめするグレードを挙げてみた。それは1500MX。エンジンは100馬力と旧25Xより若干劣るものの、プライスは115万8千円と割安。これなら新型シビックのボディサイズを考えると、充分納得できる。
値落ち率の少なさといった点でも、MXが全グレード中で最も優れると分析する。AT、カラーはテーマカラーのイエローといった明るいものを選んでおけばよろしい。ただ170馬力系を買う人は、イエローにしちゃダメよ! ハイパフォーマンスモデルの人気カラーは黒に決まってるのだった。
そうそう。新型シビックで売りになっている超低燃費車だが、こいつの10モード燃費は実に20、5q(オプションのパワステを付けると20qになる)。実際の走行条件でも15qくらいは走るというから、リッター10qの車で月に2千q走る人なら、シビックに換えるとガソリン代が年間10万円も浮く計算。長距離通勤の人には、ぜひすすめたい。
弱点はATがないこと。10月にはやっぱり20、5q走るミラージュも出るようなので、これを待ってからでも遅くはないかも知れない(ミラーシュはシビックより車体価格も安いという)。
新しいシビックはけっこう4ドアに力が入っていたりする。『シビック・フェリオ』なんて名前を付けたくらいで(クイント・インテグラの前例からすると、次期型からはシビックが付かなくなると思う)、新しいユーザー層を開拓していこうと狙っているようだ。
で、ライバルはというと、どうやらファミリアや、サニー、カローラといった1500t車ではなさそう。というのも全長が約4390oもあり、これはカリーナ(4380o)やプリメーラ(4440o)と同等。したがって完全にワンクラス上のマーケットに入ってくる。
その割にプライスは低め。1500MXは、パワステやパワーウインドゥが標準装備で11*万*千円と、お買得だ。これならエアコンを付けても135万円前後で収まり、ボディが一回り小さいファミリアクラスといい勝負。
ただ130馬力エンジンを積む128万8千円の1500VTiや、燃費対策車のETiになると、やや苦しくなる。同じホンダのインテグラ1600ZXが128万円。カリーナEDやプレセアの1800tともバッティングしてきてしまう。
実際、売れるもの1500MXが中心になるハズ。シビック・フェリアのスタイリングはなかなか個性的なので、このグレードはけっこう人気を集めそうだ。