10・15モード燃費35qという驚異的な数値をカタログに載せるハイブリッドカーのセカンドジェネレーション、インサイトがついにデビューした!ヨーロッパでも販売されるということで、単に燃費が良いだけでなく最高速180qという高い性能を有し、アルミ製のボディのため、キビキビした走りも楽しめる。価格は210万円と、予想よりリーズナブル。こうなると気になるのが先達プリウスとの比較。ここでもう一度ハイブリッドカーについて分析してみたい。
「ハイブリッドカーは燃料電池車が実用化されるまでのショートリリーフ」と思っているヒトは多いようだ。確かに前回の東京モーターショー見ると、燃料電池の実用化は間近という雰囲気。複雑なシステム持つハイブリッドカーなど、10年くらいの寿命だと言われていた。しかしここにきて燃料電池の実用化は大幅に遠のいた感じ。予想外に技術&コストのカベが高く、ガソリン1リッター400円以上にならないと普及しない、という予想も多く出ている。
実際、あれほど燃料電池に熱心だったトヨタが、急速にハイブリッド重視になってしまった。ガソリン1リッター300円くらいまでなら、ハイブリッドカーで十分対応出来るからであろう。しかもハイブリッドカーを作るコストはドンドン低くなっており、トヨタによれば数年経てば10〜20万円高といったレベルに収まるそうな。短くみて20年。もしかしたら21世紀の中盤までハイブリッドでイケるかもしれない。
慌てているのはライバルメーカー。当初「あんなコストの掛かるクルマが普及するワケないだろう」とタカをくくっていたようだけれど、予想外にハイブリッドカーに対する期待感は大きいということが判明。こらアカン、と必死になって開発を進め始めている。唯一の例外がホンダ。早い時期からハイブリッドに着手。トヨタより2年遅れつつも、プリウスより優れたネンピをマークするインサイトを送り込んできたのだった。
ちなみに日産ティーノのハイブリッドは、プリウスと非常に似たシステムである(悪く言えば見習った)。低速域でモーター使い、巡航時にエンジン使う、といった内容。ところがプリウスより複雑なシステムのため、ネンピで勝てない。後出しなのに負けてしまっているのだ。インサイトは違う。以下、解りやすく説明してみよう。
プリウス方式の場合、発進はモーターで行う。したがって走り出す瞬間や、アクセル開度が少ないときは電気自動車のようにモーターで走行するモードを持つ。低速域のネンピ、エンジンよりモーターの方が効率いいためである。その代償といっちゃなんだけれど、41馬力の大出力モーターと288Vバッテリーを必要とする。少なくともハイブリッド関係の機器類は小型/軽量じゃない。
インサイト方式はあくまで補助としてモーター使う。モーターだけで走るモードも無し。解りやすく言えば電気ターボみたいなモノ。アクセル開けた時、モーターで補助するワケ。ヤマハのパスみたいな補助モーター付き自転車とも似ている。あくまでエンジンがメインの動力源なのだ。モーターは非常にコンパクトな13、6馬力。バッテリーも144V。簡易型ハイブリットと言えよう。
インサイトの基本となるのは、低燃費型1リッター3気筒のガソリンエンジン車だと思えばよかろう。そいつにモーター組み込み、エンジンの負担を少なくしてやっているワケ。バッテリーを充電する電力源はブレーキ踏んだ時の回生制動分(モーターを発電器に切り替え、バッテリー充電する)。これまたモーターと発電器を共用するのでシンプル。必要最小限のハイブリッドユニットなのだ。
特筆すべき点が二つある。一つは空力。インサイトのボディを見れば解るけれど、シルエットは燃費競走用モデルにソックリ。空気抵抗計数CD値も理論上の限界と言われる0,25をマーク。最高速は180qに届く。もう一つが従来の常識より20%軽いボディ設計。これまでの技術使ってインサイト作れば、車重1トンくらいになってしまう。そいつを820sで抑えた。
このノウハウを活かせば、ステップワゴンで300s軽量化出来ると言うこと。1500sが1200sになるのだ。そう考えるとインサイトの凄さが解っていただけると思う。まとめよう。プリウスは複雑かつ素晴らしいハイブリッドシステムだけで大幅なネンピ低減を実現した。一方インサイトは簡易式ハイブリッド/軽量化/空力低減という三つの合わせワザで一本取っている。
ドチラが勝ちか、という結論は出せない。ユッタリ4人乗れて10・15モード燃費28qという数値は、プリウス方式だから実現できた。しかし10・15モード燃費35qというインサイトのデータも、賞賛に値する内容。実用ネンピだって凄い! 100q巡航すればリッター30q走るのだから。300q走って10リッターしか使わないってことです。日本の技術はタイしたものだ。
最初に書いた通り、燃料電池車(FCEVと呼ばれる)は、普及まで時間が掛かりそう。現時点じゃカナダの『バラード』というメーカーによって技術も独占される寸前で、競争になっていない。となれば燃料電池そのものの技術開発や低価格化が遅くなる。少なくともワタシらの世代にゃ間に合わないと思う。いくらガソリン高騰しても、リッター400円まではいくまい。日本よりお金の無い国も多いんだから。当面、現在の電気自動車(EV)のように特殊な存在となると思われる。
意外に思うかもしれないけれど、電気自動車の方は大いに期待してよろしかろう。その第一弾が日産のハイパーミニ。街中だけで使うなら、走行可能距離100qで十分実用に耐える。今は400万円している価格も、バッテリーのコストダウンでイッキに下がりそう。ここ2年で高性能バッテリーの製造コストは半分になったというウワサ。ハイブリッドカーの増加でますますバッテリーやモーターが安くなるため、電気自動車のコストダウンも進む。ハイブリッドは普通のクルマになり、電気自動車が街乗りの主流になるか?
プリウスのハンドルを握った誰もが「うおおぉぉ!」と言う。ナニに驚くのかとなれば、今までと全然違う運転フィール。停止状態でエンジン止まっている。アクセル踏むとモーター使うスルスル動きだし、エンジン始動。しかも特殊なエンジン(高効率アトキンソンサイクル)のため猛烈に静か。エンジン音は遠くに聞こえている感じ。高級車よりスムースかも。
少しクセのあるブレーキ踏めば地下鉄の減速音と同じ「うぃぃぃ〜ん」。停止するとエンジン回っていない。「これが21世紀にクルマなのか!」と納得させられてしまう。レポーターも1年半乗っているが、いまだに楽しいと思う。当初ケナされたブレーキのタッチやハンドルのフニャフニャ感は徐々に改善されており、現在販売されているプリウスなら不満無いレベルに収まっている。
ネンピも良好。混雑した街中だと、乱暴に乗っても丁寧に乗ってもリッター15q前後をマーク。弱点とされる高速ネンピも、90〜100qで巡航すれば軽くリッター20qを超える。ウチのプリウス、90q巡航だと満タンで1000q走ります。ナイショながら(だったら書くなって?)、来年夏頃にマイナーチェンジを行い、10・15モード燃費は30qに向上する、という。
ハイブリッドカーと聞けば、多くのヒトは「これまでのガソリンエンジン車と全く違う乗り味を持ってる」と期待するだろう。しかしインサイトのシステム、基本的にエンジンで走る。したがってCVT仕様(AT)もマニュアルミッション仕様も「あれ? ホントにハイブリッドなの?」という感覚。ホントに普通のクルマだ。少なくとも新しさは無い。
ならツマランのか? そうでない。わずか1リッター/70馬力のエンジンながら、低回転域では強力なモーターのトルクに補助される。エンジン+モーターのトルクを合計すれば、1,5リッターエンジンに匹敵するほど。加えて車重820sしかないのだ。エンジンだけのパワーでも十分走るのに、500t分の電気ターボが加わるとなればもう……。最高速だって180q出る。
プリウスは走る楽しさを考えていない。対するインサイトは軽快なアクセルレスポンスを持つランナバウト的味付けになっている。このあたり、やっぱりホンダ車のDNAか? 最大のポイントは、ズバ抜けた燃費であろう。ディーゼル車や軽自動車まで含めた日本車で最も低燃費であることはもちろん、世界レベルで評価してもトップに躍り出た。ガソリンの高騰だってへっちゃらです。
10・15モード燃費35qという驚異的な数値をカタログに載せるハイブリッドカーのセカンドジェネレーション、インサイトがついにデビューした!ヨーロッパでも販売されるということで、単に燃費が良いだけでなく最高速180qという高い性能を有し、アルミ製のボディのため、キビキビした走りも楽しめる。価格は210万円と、予想よりリーズナブル。こうなると気になるのが先達プリウスとの比較。ここでもう一度ハイブリッドカーについて分析してみたい。
「ハイブリッドカーは燃料電池車が実用化されるまでのショートリリーフ」と思っているヒトは多いようだ。確かに前回の東京モーターショー見ると、燃料電池の実用化は間近という雰囲気。複雑なシステム持つハイブリッドカーなど、10年くらいの寿命だと言われていた。しかしここにきて燃料電池の実用化は大幅に遠のいた感じ。予想外に技術&コストのカベが高く、ガソリン1リッター400円以上にならないと普及しない、という予想も多く出ている。
実際、あれほど燃料電池に熱心だったトヨタが、急速にハイブリッド重視になってしまった。ガソリン1リッター300円くらいまでなら、ハイブリッドカーで十分対応出来るからであろう。しかもハイブリッドカーを作るコストはドンドン低くなっており、トヨタによれば数年経てば10〜20万円高といったレベルに収まるそうな。短くみて20年。もしかしたら21世紀の中盤までハイブリッドでイケるかもしれない。
慌てているのはライバルメーカー。当初「あんなコストの掛かるクルマが普及するワケないだろう」とタカをくくっていたようだけれど、予想外にハイブリッドカーに対する期待感は大きいということが判明。こらアカン、と必死になって開発を進め始めている。唯一の例外がホンダ。早い時期からハイブリッドに着手。トヨタより2年遅れつつも、プリウスより優れたネンピをマークするインサイトを送り込んできたのだった。
ちなみに日産ティーノのハイブリッドは、プリウスと非常に似たシステムである(悪く言えば見習った)。低速域でモーター使い、巡航時にエンジン使う、といった内容。ところがプリウスより複雑なシステムのため、ネンピで勝てない。後出しなのに負けてしまっているのだ。インサイトは違う。以下、解りやすく説明してみよう。
プリウス方式の場合、発進はモーターで行う。したがって走り出す瞬間や、アクセル開度が少ないときは電気自動車のようにモーターで走行するモードを持つ。低速域のネンピ、エンジンよりモーターの方が効率いいためである。その代償といっちゃなんだけれど、41馬力の大出力モーターと288Vバッテリーを必要とする。少なくともハイブリッド関係の機器類は小型/軽量じゃない。
インサイト方式はあくまで補助としてモーター使う。モーターだけで走るモードも無し。解りやすく言えば電気ターボみたいなモノ。アクセル開けた時、モーターで補助するワケ。ヤマハのパスみたいな補助モーター付き自転車とも似ている。あくまでエンジンがメインの動力源なのだ。モーターは非常にコンパクトな13、6馬力。バッテリーも144V。簡易型ハイブリットと言えよう。
インサイトの基本となるのは、低燃費型1リッター3気筒のガソリンエンジン車だと思えばよかろう。そいつにモーター組み込み、エンジンの負担を少なくしてやっているワケ。バッテリーを充電する電力源はブレーキ踏んだ時の回生制動分(モーターを発電器に切り替え、バッテリー充電する)。これまたモーターと発電器を共用するのでシンプル。必要最小限のハイブリッドユニットなのだ。
特筆すべき点が二つある。一つは空力。インサイトのボディを見れば解るけれど、シルエットは燃費競走用モデルにソックリ。空気抵抗計数CD値も理論上の限界と言われる0,25をマーク。最高速は180qに届く。もう一つが従来の常識より20%軽いボディ設計。これまでの技術使ってインサイト作れば、車重1トンくらいになってしまう。そいつを820sで抑えた。
このノウハウを活かせば、ステップワゴンで300s軽量化出来ると言うこと。1500sが1200sになるのだ。そう考えるとインサイトの凄さが解っていただけると思う。まとめよう。プリウスは複雑かつ素晴らしいハイブリッドシステムだけで大幅なネンピ低減を実現した。一方インサイトは簡易式ハイブリッド/軽量化/空力低減という三つの合わせワザで一本取っている。
ドチラが勝ちか、という結論は出せない。ユッタリ4人乗れて10・15モード燃費28qという数値は、プリウス方式だから実現できた。しかし10・15モード燃費35qというインサイトのデータも、賞賛に値する内容。実用ネンピだって凄い! 100q巡航すればリッター30q走るのだから。300q走って10リッターしか使わないってことです。日本の技術はタイしたものだ。
最初に書いた通り、燃料電池車(FCEVと呼ばれる)は、普及まで時間が掛かりそう。現時点じゃカナダの『バラード』というメーカーによって技術も独占される寸前で、競争になっていない。となれば燃料電池そのものの技術開発や低価格化が遅くなる。少なくともワタシらの世代にゃ間に合わないと思う。いくらガソリン高騰しても、リッター400円まではいくまい。日本よりお金の無い国も多いんだから。当面、現在の電気自動車(EV)のように特殊な存在となると思われる。
意外に思うかもしれないけれど、電気自動車の方は大いに期待してよろしかろう。その第一弾が日産のハイパーミニ。街中だけで使うなら、走行可能距離100qで十分実用に耐える。今は400万円している価格も、バッテリーのコストダウンでイッキに下がりそう。ここ2年で高性能バッテリーの製造コストは半分になったというウワサ。ハイブリッドカーの増加でますますバッテリーやモーターが安くなるため、電気自動車のコストダウンも進む。ハイブリッドは普通のクルマになり、電気自動車が街乗りの主流になるか?
プリウスのハンドルを握った誰もが「うおおぉぉ!」と言う。ナニに驚くのかとなれば、今までと全然違う運転フィール。停止状態でエンジン止まっている。アクセル踏むとモーター使うスルスル動きだし、エンジン始動。しかも特殊なエンジン(高効率アトキンソンサイクル)のため猛烈に静か。エンジン音は遠くに聞こえている感じ。高級車よりスムースかも。
少しクセのあるブレーキ踏めば地下鉄の減速音と同じ「うぃぃぃ〜ん」。停止するとエンジン回っていない。「これが21世紀にクルマなのか!」と納得させられてしまう。レポーターも1年半乗っているが、いまだに楽しいと思う。当初ケナされたブレーキのタッチやハンドルのフニャフニャ感は徐々に改善されており、現在販売されているプリウスなら不満無いレベルに収まっている。
ネンピも良好。混雑した街中だと、乱暴に乗っても丁寧に乗ってもリッター15q前後をマーク。弱点とされる高速ネンピも、90〜100qで巡航すれば軽くリッター20qを超える。ウチのプリウス、90q巡航だと満タンで1000q走ります。ナイショながら(だったら書くなって?)、来年夏頃にマイナーチェンジを行い、10・15モード燃費は30qに向上する、という。
ハイブリッドカーと聞けば、多くのヒトは「これまでのガソリンエンジン車と全く違う乗り味を持ってる」と期待するだろう。しかしインサイトのシステム、基本的にエンジンで走る。したがってCVT仕様(AT)もマニュアルミッション仕様も「あれ? ホントにハイブリッドなの?」という感覚。ホントに普通のクルマだ。少なくとも新しさは無い。
ならツマランのか? そうでない。わずか1リッター/70馬力のエンジンながら、低回転域では強力なモーターのトルクに補助される。エンジン+モーターのトルクを合計すれば、1,5リッターエンジンに匹敵するほど。加えて車重820sしかないのだ。エンジンだけのパワーでも十分走るのに、500t分の電気ターボが加わるとなればもう……。最高速だって180q出る。
プリウスは走る楽しさを考えていない。対するインサイトは軽快なアクセルレスポンスを持つランナバウト的味付けになっている。このあたり、やっぱりホンダ車のDNAか? 最大のポイントは、ズバ抜けた燃費であろう。ディーゼル車や軽自動車まで含めた日本車で最も低燃費であることはもちろん、世界レベルで評価してもトップに躍り出た。ガソリンの高騰だってへっちゃらです。