バブル経済の崩壊後、一部の自動車メーカーを除き全てコストダウンが最重要項目となる。そんなこともあって、日本の自動車技術は89/90年にデビューしたセルシオやNSX、スカイラインGT−Rを今でも超えていない。そういった流れに逆らっている数少ないクルマがインテグラRだろう。とにかくクルマ好きにとってみると宝石のような存在なのだ。エンジンは普通の生産ラインと違い、ほとんど手作り。高価な材料をふんだんに使い、熟練工によってレーシングカーのような仕上げ加工が行われる。
車体もノーマル車とは別モノ。強力なエンジンとコーナリングに耐えるよう強度アップを行い、専用の足回りパーツやホイール、タイヤでチューンナップされ、シートも体がスッポリ包み込まれるようなバケットタイプが標準装備。乗り込んだ瞬間から「これは普通じゃない!」と感じるくらいだ。もちろん走っても期待は裏切られない。エンジンはどの回転数でも徹底的に気持ちよく、クルマはドライバーの思い通りに動いてくれる。クルマという”道具”のイメージをカンペキに変えてしまうほど。
ホメ過ぎだと思うかもしれないけれど、筆者はいくらホメても宣伝過剰になる心配をしないで済む。だってホンダは儲からないからだ。おそらくエンジンだけでも普通のインテグラの10倍くらいのコストを掛けているハズ。車体だって使われるパーツのコストときたら、ノーマル車の比じゃない。商売を考えるなら、300万円で売っても合わないと思う。222万8千円は(普通のインテグラ1800tは192万8千円)、冗談のようか価格設定だ。今回の投票でライバルを圧倒したのは当然である。
ただ本当に個人的な趣味なので無視してもいいが、どうしてもインテグラのスタイルを好きになれない。もっとカッコいいクルマだったなら、文句ナシに1台購入しているところだ。次期型でもタイプRを設定して欲しい。