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ゼストのWebサイト

3月3日

普通車っぽい軽自動車ゼスト!

新美(以下、新):師匠、ホンダ待望の新型軽自動車です。

国沢(以下、国):ライバルと目されるダイハツ「タント」とどう違うのか楽しみだよ。今日は神戸から来ている山崎君も一緒だ。3人でじっくり乗ってみよう。

山崎:(以下、山):よろしくお願いします。

新:最初はラインナップ一番のホットモデル「ゼストスポーツ ターボW」です。ターボエンジンは2000回転で最大トルクを発揮するエンジンです。

国:うん、低回転からトルクあって余裕ある感じだね。逆に高回転は騒々しくなるだけでパンチない。ま、軽自動車には最高出力規制あるから仕方ないんだけどね。新美、後ろの乗り心地はどうだい?

新:う〜ん、はっきり言って乗り心地良くないです。スポーツサスペンションのせいでしょうけど、上下に揺すられっぱなし。スピード上がるとロードノイズもけっこう入ってきますしね。

山:フロントもそんなに乗り心地いいとは言えないです。

新:空間的には広いのですけど、デザイン的な要素もあって後ろでは適度な包まれ感があります。閉塞感と包まれ感。う〜ん、モノは言いようですね。

国:俺は包まれ感好きだよ。小さい頃わざわざ狭い空間作って、そこに入り込んでた(笑)。

新:僕なんて今でもベッドの隅で壁に寄りかかりながら寝てますよ。真ん中で寝ればいいんですけどね。狭いところってなんか安心感あって落ち着きます。

山:ただ後ろはバックレスト短すぎです。

新:その通りです。肩にも達しないから、肩周りがスースーする感じ。ヘッドレストも低すぎ。後方視界を確保するためらしいけど、もう少しどうにかならないものかなぁ。

山:後席を足元スペースに収納するためには仕方がないのかも。

国:運転交代。新美運転してみな。

「包まれ感」ある後席空間。広さは十分以上!

修行の道のりは長い……

新:うむうむ、確かに低速トルクはありますね。ライフと同じターボエンジンですけど、ゼストは重量増に対応してギヤをローレシオ化(1速と2速)しているらしいです。

国:ふ〜ん。ハンドリングはどうだい? 

新:ハンドリングですか(汗)。キビキビと走りますけど、あ〜、あんまり限界高くないような。

国:限界高くない〜? どうしてそんなこと分かるんだよ。さっきの新美の走りなんて限界にはまだまだだったぞ!

新:あ、マジっすか? あう〜。今までハンドリングに触れなくて良かった(泣&笑)。

国:まぁ修行だよ。ハンドリングについて語るのは難しい。世にあるインプレッションのいかにいい加減なことか。色々なクルマに乗って、ドライビングテクニックも磨かなければならない。

新:そうですね。要修行です(泣)。恥ずかしい……。

軽快感あります! とはいえまだまだハンドリングは語れない……。

山:後ろに座ってみると、本当に硬い感じですね。ゼストはファミリー向けとなっていますが、ファミリーにこの乗り心地はちょっとキツイ気がします。

国:でもロールのカタマリだったタントに比べると、ゼストはロール小さくてカーブで安定しているよね。

新:確かに不安感がまるでありません。これだけは間違いない(笑)。山崎さん、運転交代です。

国:どう?

山:少し高めのスピードでコーナーに飛び込んでみたら、なんとなくダイレクト感が無い感じ。楽しいかと聞かれたら、楽しくないかも……。

新:そうですか。

山:でも安心感はある。高速道路でも安定した走りを見せてくれるんじゃないかな。

国:走行性能は高いレベルにあると思うよ。ホンダらしいというか、高次元でまとめてきたね。

本命はNAモデルだ!

新:次はNAエンジンの「ゼスト G」です。

山:ターボとどのように違うんでしょうかね。

国:走らせてみると「NAで十分!」て感じ。

新:乗り心地もターボよりいい感じです。ロードノイズも小さくて静か。

山:さっきのターボモデルはタイヤが14インチ。今の乗っているNAモデルは13インチだから、サスペンションの違いだけでなくタイヤによるところも大きいでしょうね。

国:13インチだとその分コーナーでは腰砕けな感じもある。ただそれは限界に近い時の話で、普通に乗っている分にはしっかりした足回りだと思うよ。タントに比べたら100倍いい。

山:ショックもよく動いていていいと思います。

ライフもそうですが、内装の質感は高い。ステアリングがシビックそっくり!

国:新美の番だよ。

新:エンジン軽やかに回るし、はっきり言ってNAで十分ですね。

国:うん。よっぽどのことがない限りターボ選ぶ必要はないと思う。

山:NAの「G」が110万円弱なのに対し、ターボは最低でも131万円強になっちゃいます。20万円余分に出してターボを買う必要はないと思う。

新:エンジンの音質もNAの方がいいと思います。軽やかな感じで、不快な振動もない。山崎さん、運転交代です。

山:やっぱりNAの方がいいなぁ。個人的にこっちのほうが好き。アクセル全開にした時や急な上り坂以外、NAモデルに対するターボモデルのメリットはそんなに感じない。

日常の足に使うならNAをどうぞ!

国:ホント、ターボじゃなくていいと思う。ちょっと荷室を確かめてみようか。

新:確かに床面低いですね。

国:これなら大きなモノを積むのも楽そうだ。

山:後席を収納させてみますね。

新:そのためにはまずフロントシートを前に出さなければ。

山:おっと、ヘッドレストも一番下まで下げないと……。

新:う〜ん、「2アクションで後席収納可能」と謳っているけれど、実際はそれ以外の作業も必要になりますね。

山:「アクティブパッケージ」(一部モデルオプション)あれば、リヤシート背面やラゲッジ床に樹脂コートを施したワイパブルマットが用意される。汚れモノや濡れモノを気にせず積めるからいいよね。

新:確かに家族でキャンプに行く時なんかに重宝しそう。

山:ペットを連れて行くにも役立ちそう。ファブリック張りだった場合、ペットの毛が付着したりすると掃除機だけじゃお手上げ。粘着ローラー(通称コロコロ)に頼ってしまうけれど、キレイになる代わりにファブリックの毛が抜けて質感がダウンしちゃう。何にせよ毛が抜けちゃうのは寂しい。

新(若禿げ気になる23歳):山崎さん、それ僕へのあてつけですか(怒)。

雨の日はここに座って防波堤で釣りなんか渋いっすね!

まとめ

「スイッチムーバー」をコンセプトに掲げた新型軽自動車「ゼスト」。「スイッチ」つまり運転者が誰でも、そしてどんな状況にも対応できるということらしいのだけど、ターボモデルについては少し硬めなので人を乗せるのに躊躇してしまう。自分で運転する分には満足できるかもしれないけれど「快適な移動空間」と言い難いのです。となるとやはりオススメはNAモデル。ターボモデルより乗り心地は快適だし、薄っぺらな走行感だって皆無。ドア閉まり音の重厚感も高い。普通に走る分には動力性能だって十分なので、NAでいいのではないでしょうか。

 最近では「広い室内空間」「ユーティリティが優れていること」なんて当たり前。ゼストが「軽自動車にも関わらず普通車に近いクルマを実現」しているのは評価すべきところでしょう。また低床化により全高を低く抑えながらも室内高を多くとれたのは「タント」だけでなく「ワゴンR」や「ムーブ」に対しても優位。加えてデザインも男っぽさを実現させながら、キレイにまとめているので好感持てます。軽自動車はまだまだ女性を中心に人気あるカテゴリーですが、女性は必ずしもかわいらしいデザインのクルマに乗るわけではない。「ちょっとゴツい感じがいい」という方も多いと思います。

開発者の方曰く「チワワが2匹入った」らしい。チワワを入れたのか……

問題点

 まずはカーナビ。師匠が指摘しておられたけど、何しろ高い。試乗車にはメーカーオプションのナビが付いていたのですが、これが24万円。そこまで高いナビが果たして軽自動車に必要? 車両本体価格の約2割という値段ですから。かといって安いナビがオプション設定されているかというと、設定されておらず。軽自動車の魅力と経済性は切っても切れない関係なので、ぜひとも安いカーナビを設定してほしいものです。もし高いと思う人はディーラーオプションのナビを選ぶか、カー用品店で買いましょう。

 それから、まぁこれは仕方がないのかもしれないけれど、後席バックレストの低さ。肩口がスースーするし、せっかく「包まれ感」で安心を演出しても、座っているとなんとなく落ち着かない。ヘッドレストも「後方視界確保」のため低くなっているのですが、低すぎて相当上に引っ張らないと適切な位置に来ない。足元スペースへ後席を収納するためには仕方ないのかもしれないけど、何とかならないものでしょうかね。

締め!

 独自の規格を設けられている軽自動車。規格があるからこそ軽自動車はここまで発達しただろうし、でもその規格が軽自動車の可能性を潰しているところもある。軽自動車の売れ行きは過去最高を記録しているし、日本だけでなく世界的にもコンパクトなクルマは注目される傾向。軽自動車の規格について、もう1度考え直す時期に来ている気がします。

レポート/新美瑛生