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マツダ

CX−7

CX−7発表会

1)満を持して登場! CX−7

マツダのZoom Zoomラインナップを完成させるスポーツクロスオーバーSUV、「CX−7」がデビューしました。5月に北米で発売され大好評となっているため、北米での試乗記など日本でも雑誌等で多く取り上げられているクルマであります。今回の新車速報は「CX−7」を改めて、じっくりご紹介したいと思います。

「CX−7」の「C」は「Cross Over」の「C」。では「X」は何かというと、こちらはマツダのスポーツカーに与えられる文字。「RX−7」「RX−8」などと同じで、この名前からもいかにスポーツを意識したSUVであるかが分かるでしょう。

アメリカではどのくらい人気なのか。アメリカの自動車ユーザーレポートを扱う超人気サイトだと、もうベタ褒めの嵐! 販売台数も毎月2000台以上の好調さを保っているそうです。もちろんアメリカがSUV大国ということを考慮しなければならない。けれどそれでも、この人気ぶりは見逃せません。他にも北米では5つの栄誉ある賞を受賞しており、一般ユーザーだけでなく自動車ジャーナリストなどからも評価の高いモデルであります。

アメリカで大人気!

今回開発されるに当たって重要視されたのは「デザイン」と「ダイナミックパフォーマンス」。簡単に言ってしまうと格好いいスタイリングと高い走行性能を目指して開発されたということですね。SUVでありながらも抜群の動力性能を感じさせるスポーティな内外装デザインに、ターボエンジンによる優れた加速性能。快適なオンロード走行性能と高い悪路走破性。高次元のハンドリングも実現しているというから大したもの。

CX−7は日本市場において、収益面でもブランド力強化の面でも、マツダにとってとても重要なモデルとなる。マツダの意欲作をこれからじっくりと紹介させて頂きます。(新美)

左から開発主査の川崎氏、井巻社長、デザインの小泉氏

2)エクステリア&インテリアは?

エクステリアを見ていくと、ボリューム感があり、しかもスマートであることに驚かされる。フロントフェンダーあたりのボリューム感は抜群で、ボンネットから独立しているような造形が圧倒的な肉感を感じさせます。それからAピラーの角度もこれまた驚き! SUVとは思えないほどかなり寝かせてありますね。この角度がスマートさとスポーティさを演出しています。

ボリュームたっぷりですね!

ボディサイズは全長4680mm/全幅1870mm/全高1645mm。この数字を見て驚くのは全高。なんとSUVであるにも関わらずMPVよりも全高低いのです。参考までに書いておくと、ライバルと目される日産「ムラーノ」(スポーティさをウリにしていますよね)は全高1685mm。トヨタ「ハリアー」は1680mm(エアサス仕様は1670mm)。CX−7の低さが分かって頂けるでしょう。重心低く、スポーティな走りを期待できます!

フロントウィンドウの角度を見て下さい! 全高も低い!

細かいことは抜きに、エクステリアを見ると単純に「カッコイイ」と思えてしまう。大型タイヤを装着し、ホイールも18インチ。迫力ありながらも、押しつけがましくなくてスマートで、好感が持てるエクステリアだと思いませんか? もしかして、マツダ車の中で一番カッコイイかも(笑)。

18インチタイヤ。ノイズ対策含め、専用設計であります

インテリアを見てみると、そこまで派手さはありません。しかしながら随所にアクセントが効いていて、これまたエクステリアと同様「押しつけがましくなくて、好感が持てる」ものであります。

スッキリしていて好感持てるインテリア

インテリアのキーワードは「リラックス but スポーティコックピット」。緊張を強いることなく、高揚した気分を味わえるインテリアを目指したそう。3眼ブラックアウトメーターはオレンジ色でスポーティさを演出。タコメーターとスピードメーターの「0」が下にあるのもいいと思います(つまり、針が下を向いているのです。R32GT−Rとかみたい)。

針の向きが好き(笑)

ポケット類も充実。センターコンソールにはペットボトルが3本入る! サンバイザーもビヨーンと日よけが延長したりと、色々な工夫を凝らしてあります。夜間に車内をブルーの間接照明が照らすのも素敵。なかなか心憎い演出ですね。

サンバイザーからビヨーンと……

全体としてはシルバーが随所に配置されていて、ブラック基調と相まってクールさを醸し出しているイメージ。シートは適度にホールド性アリ。けれどシート自体は大柄であるため、窮屈さを感じることはないでしょう。またシートにはセンターにラインが入ってオシャレであります。後席は、このクラスとしては標準的な空間。狭くもなく、かといって広くもない。ただしシートが大きいので、安楽な姿勢で座ることができます。

このインテリア、なんと北米でインテリア・オブ・ザ・イヤーを受賞している。正直特別な印象を受けるものではありませんが、誰にでも馴染みやすく、それでいて随所にキラリと光る工夫がなされている。多くの人に満足のいくものではないでしょうか。(新美)

3)走りも一味違うゾ!

CX−7に搭載されるエンジンはお馴染みの2,3リッターDISIターボエンジン。優れたドライパビリティと力強いパワーに定評あるエンジンです。MPVなどにも搭載されておりますが、CX−7は若干セッティングが異なる。まず出力が238psとMPVに比べて7psダウン。これは低回転域でトルクを太くさせたことによるもの。CX−7は2000〜4500回転までの間で、35,7kg−mという太いトルクを供給し続けてくれるのです。しかも、極低回転域でのトルクも増強。踏み始めた瞬間からまるで3リッターオーバーのV6エンジンと同じような走りを見せてくれるとのことです。それでいてV6よりもエンジン重量は軽いから、ノーズの重さを感じず軽快に走ることができそうですね。

頼もしいエンジン。ドライパビリティに優れます

MPVでは2,3リッターDISIターボエンジンがエコプロダクツ2006でエコプロダクツ大賞推進協議会会長賞(優秀賞)を受賞している。ターボエンジンには珍しくSU−LEVに適合しているのです。となるとCX−7もSU−LEVを実現しているかと言えば、ランクが1つ下のU−LEVとなっている。これは排気管の違いによるもので、CX−7の場合リヤフロアがプレマシーベースとなっているため(フロントはMPV)、MPVのように排気管がずっと2つのままリヤまで来るのではなく、途中で1つに統合されてからサイレンサーと触媒を通って排気される仕組み。そのためMPVより排気浄化性能が劣るらしいです。とはいえターボエンジンの中でトップレベルの排ガス性能を誇ることに間違いはない。環境に優しく、パワーもあるエンジンです。

組み合わされるトランスミッションは6速AT。1〜5速はローギヤードで、6速はクルージング用にハイギヤードなセッティング。キビキビした走りも、ゆったりと経済的なクルージングも、両方をこなしてくれるセッティングであります。またレスポンスを高めたアクティブマチックも備えています。

シフトの位置も操作しやすい高さ。ギヤ比もスポーツ走行とエコを両立させるもの

シャシーは先ほども述べたように、フロントがMPVベースでリヤがプレマシーベース。CX−7ではアンダーボディの前後方向に直線的に通したメインフレームと、適所に配した大断面のクロスメンバーで高い剛性を確保。他にも3本のトンネルメンバーを配置したりと、剛性確保に抜かりはありません。

足回りはフロントがマクファーソンストラット。リヤがマルチリンクとなります。サスペンション取付け部の剛性確保はもちろん、フロントにはショーワ製のダンパー、リヤにはトキコ製のダンパーを配することで、質感高い乗り心地を実現しています。試乗会が楽しみになってきました。

快適性高く、スポーティなハンドリングが期待されます

CX−7はSUVだけに、4駆性能も気になるところ。CX−7に搭載されるのは電子制御式アクティブコントロールカップリング4WDシステム。4輪の車輪速・エンジン回転数・アクセル開度・デフ油温センサーなどのデータをコントロールユニットに伝え、後輪伝達トルクを変化させるシステムです。後輪には常にトルクが配分されており(最低でも5%ほどは配分。状況によって可変させる)、雪道登坂路でのスタートなどもきっちりこなします。また常に4輪を駆動させていることで、高速でのスタビリティも高まっているはず。全車にDSC(横滑り防止機構)が標準装備されますから、かなり強力な走破性を持つクルマであります。

走りが楽しみなSUVであります

付け加えると、パワステは電動ではなく油圧。昨今は電動パワステが多数派となっていますが、信頼感あるものってなかなか少ない。油圧であることに魅力を感じる人も多いと思います。(新美)

4)買い得感高し!

CX−7に用意されるグレードは大きく分けて2つ。「ベースグレード」と「クルージングパッケージ」で、それぞれFFと4WDが用意されます。ベースグレードといっても装備は十分以上。HDDナビ、ディスチャージヘッドランプやDSC(横滑り防止装置)、クルーズコントロールにイモビライザー&バーグアラーム(ドアやボンネットが不正な方法で開けられるとホーンなどで警告を発する)などなど、豪華とも言える装備内容であります。クルージングパッケージはさらにパワーシートやシートヒーター、シート生地も本革となり、プリクラッシュセーフティシステム&レーダークルーズコントロールが付きます。イメージとしてはベースグレードが装備充実バージョン。クルージングパッケージがフル装備豪華絢爛バージョンです。

ディスチャージヘッドランプなど、装備は充実!

価格はベースグレードが306万円(税込み。FF)。クルージングパッケージは34万円高の340万円(税込み。FF)。4WDは26万円高。先ほどご紹介した4WDシステムの他に、ヒーテッドドアミラーなども装着されます。

ベーシックグレードにはユーティリティパッケージというオプションも用意され(5万2500円)、オートライトやアドバンストキーレスシステム、レインセンサーワイパーなどがセットで購入可能。また全てのグレードにセーフティパッケージが用意され(9万4500円)、SRSエアバッグシステム(カーテン&フロントサイド)と撥水機能ガラス&ミラーがセットで購入できます。

値段を見て「ちょっと高くない?」と思う人もいるかもしれない。確かに安いとは言えません。けれどCX−7には、30万円相当のHDDナビが標準装備されるし、サイドモニターとバックガイドモニターも標準装備。一般に車両価格にはナビが含まれませんから、ナビ付きを考慮すればかなりお買い得ではないでしょうか。

30万円のナビ付きですから、文句なしに買い得感高いです

マツダはCX−7を日本でどう展開させていくのか。商品ブランドマーケティングの黒須さんによると、ターゲットは30〜50歳の男性で、月販売目標台数は380台。ムラーノが月700〜800台、ハリアーが月2400〜2500売れていますから、かなり控えめな数字です。しかし380台というのは今後5年間の平均を想定しているとのことですから、発売当初はもっともっと売れるでしょう。

現時点での予約内容を見ると56%が4WDだそうな。マツダとしてはFFがメインだと思っていたらしいのですが、どうやら降雪地域での予約が多いらしく、4WDが過半数となっているそうです。けれど、しばらく経てば76%くらいはFFになるのではと予想しているとのこと。

日本でのSUV市場はかなり厳しい。その中で「スポーツ」を武器にCX−7はどのような戦いを繰り広げるのでしょうか。(新美)

5)マツダの今後は……

いいクルマを作っても、なかなか販売台数に結びつかない。国内市場における、マツダの大きな悩みであります。発表会の場で何人かの開発者の方にそういう話をさせて頂きましたが、皆さん揃って「褒めて頂くよりも、売れて欲しい」とおっしゃっていました。確かに開発陣にとってみれば、販売台数の増加が何よりの喜びでしょう。いいクルマを作っても売れなかったら、もうどうしようもないですから。

そういった状況の打破を期待させてくれるのがCX−7。井巻社長は「CX−7は収益面・ブランド力の強化にとても重要なモデルです。また、マツダにとっては新たな領域への挑戦でもあります。ブランド力の向上は大きなテーマであり、そのため様々なブランドの集まる銀座でCX−7の先行展示を行ったりと、CX−7を通じてブランド力の向上に努力してまいりました。来年春にはCX−9の発売を予定しており、北米においてもCX−7は成長のための重要なモデルであります」と、CX−7の持つ重要性を強調しておられました。

CX−7の先にマツダの未来はある

マツダは一時期のどん底状態から見事に脱出した。近く発表される今期の実績では軒並み増収・増益を記録し、すべての利益項目で過去最高を記録します。世界的に見ればとても好調で、フォードとの立場が逆転してしまうほど。そして今年は以前発表した中期経営計画仕上げの年であり、その状況でいわば仕上げ役としてCX−7が発表されたわけです。来年3月には新たな中期経営計画が発表される。CX−7は国内の情勢を大きく向上させる救世主となり得るのか? 大いに期待しましょう! (新美)