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マツダ

RX−8

主要装備・スペック

グレード・価格

国沢インプレッション

発売当時の記事(平成15年)

RX−8試乗レポート

(試乗車は250馬力のTypeS)

<ロータリーって魅力的>

永:いきなりなんですけど、このクルマ欲しくなっちゃいました。

国:突然ロータリー好きにでもなったの?

永:その通りです。スムースでモーターのような回り方とエンジン音の虜になりました。このままロータリーサウンドを聞きながらロングツーリングに行きたいくらいです。

国:俺もNAの初代RX−7に乗ってたからその気持ちは分かるよ。好き嫌いは分かれると思うけど。

新:ロータリーエンジン車って初めて運転したんですけど、アイドル振動結構大きいんですね。

国:RX−8のレネシスはレスポンスをよくするためにギリギリまでフライホイールを軽量化してるからそのせいでしょう。でも嫌な振動じゃないからこれは個性とか味だよ。

永:ロータリーって私の中でFC3SのRX−7あたりの頃の話を引きずっていたのか「低速トルクがなくて乗りにくい」なんてイメージを持っていたんですが、全然そんなことないですね。

国:むしろ9000回転も回るエンジンにしては扱いやすいと思う。レスポンスもいいし。燃費も高速道路、街乗り織り交ぜてリッター10キロくらい走るから納得できる。

新:ターボ時代のロータリーエンジンってどんな感じだったんでしょうか?

低く、フロントミッドに積まれたエンジン。とにかく気持ちいい

永:このレポートの参考にするために友人のFD型RX−7(モデルサイクル後半の5型。グレードは265馬力のタイプRB)を運転させてもらいました。印象を申し上げますと、RX−7も扱いにくさはまったくなくイメージより乗りやすいです。もちろん絶対的な速さだったらRX−7の方が上で、例えるならジェット機とか2段ロケット(シーケンシャルツインターボなので)のような加速をします。でも一般的にはRX−8の250馬力で十二分だと思いますけど。

国:FDはとてつもなく速かったなあ。燃費も悪かったけど(前出の友人のRX−7はリッター6キロから7キロ)。ただ、アクセルレスポンスが悪くてテールスライド中の細かいアクセルコントロールを受け付けてくれないのが難点だった。コーナー攻めるときはアクセル「エイヤー」みたいな感じ。

永:そのあたりがRX−8はすごくいいですよね?

国:ハンドリングとも関係するけど、ミリ単位のアクセルコントロールが出来るからテールスライドの量も自由自在。日本でもっとも楽しい後輪駆動車の1つだと思う。

<ZOOM、ZOOM!>

永:本当に楽しいクルマでしたね。私は運転中ずっとニタニタしていました。

新:なんでこんなに楽しいだろう?って思うくらい楽しかったです。

国:普通に乗っていても楽しいでしょ。「攻めなくても楽しいか?」っていうのはスポーツモデルにとってとても大事なこと。

永:RX−8って公道ではタイヤのスキール音も出せないくらい限界高いじゃないですか。でもクルマに乗せられているような感じがないから楽しいんだと思います。

国:限界超えてテールスライドさせても本当に乗りやすい。流れ方がマイルドで超コントローラブル。

新:マツダの開発陣って「ドライビングプレジャー」をよく分かっているんですね。

走りは楽しいの一言

国:電動パワステのフィーリングだけ良くないな。センター付近が妙に重くて、切ったときの反応がイマイチなのは惜しい。

永:私も撮影のためにやや速いスピードでコーナー入ったとき、ステアフィールに頼りなさを感じましたね。

新:僕は乗り心地が不満です。

国:道路のつなぎ目とかですごく固い当たり方するよね。収まりがいい点は救いだけど。

永:少しオーバーに言うと後席に座っていると揺るられるような感じさえあります。

国:ダンパー良くしてあげれば劇的に良くなるのに。

新:5万円か10万円のオプションで良質なダンパーを選べればいいんですけど。

永:マツダは今までにロードスターやRX−7でビルシュタインを使ったことがありましたから、特別仕様なんかでそういったグレードも出したらいいのではないかと思います。

<室内空間、インテリアなど>

リアシートへの出入りにはある程度のスペースが必要

永:RX−8の魅力の1つに4人がちゃんと乗れる点があると思うのですが。

国:広くはないけど、少しヘッドクリアランスが足りないこと以外不満を感じないのは立派。

新:包まれ感を好む人もいるでしょうね。家族で乗れるスポーツカーって素敵です。

永:惜しいのは日本のスポーツモデルによくありがちなことですけど、インテリアの演出がイマイチなところですね。アナログタコメーターとデジタルスピードメーターの組み合わせなんかは頑張っていると思うんですけど。

国:ステアリングはデミオと似ているし。

新:ダッシュボードの仕上げも300万円近い価格を考えると「ちょっとなあ」と思います。数少ないロータリーエンジン搭載車なんですから。

永:それとマツダ車全般に感じるのですが、市販品のオーディオやカーナビを付けられないのも不満です。

もう少し気分を盛り上げる演出が欲しい

国:今回いくつか出た不満は近々行われると噂されているマイナーチェンジでの改良に期待しましょう。クルマ好きだったらロータリーエンジンには絶対に1度乗っておくべきだよ。250万円ちょっとの車両価格を付けている標準車でもRX−8の良さは十分味わえるし。

<まとめ>

 世界で唯一ロータリーエンジンを積んでいるRX−8はインプレッサ、ランエボ、ハイブリッドカーと並ぶ日本の宝の1つだと思う。一時期は廃止の危機にあったロータリーエンジンだったけど、RX−8ではターボを取り払い燃費、排ガスの改良を行い、4ドアのフル4シーター化により多くの人に受け入れやすいロータリーエンジン搭載車を作っていることは本当に嬉しいことである。素性の良いクルマなので次のマイナーチェンジで大幅に進化することを願う。そしてRX−8をベースにしたRX−7のような2ドア車の発売にも期待したい。

レポート/永田恵一