マツダ プレマシー

マツダ

新型プレマシー

平成16年11月16日

《新型プレマシー市販予定モデル概要》

※第38回東京モーターショー2004より

○7人乗りでもZOOM−ZOOM

2.3リッターモデルのドレスアップパーツ装着車。タイヤサイズは205/50R17。

 マツダのミドルクラスミニバン『プレマシー』のニューモデルが先日の東京モーターショーでお披露目(参考出品)された。会場で実物を見た方も多いとは思うけれど、旧型のイメージを踏襲しつつも一気にスタイリッシュになったエクステリアに、活力を取り戻したマツダの勢いを感じた。
 新型プレマシーのサイズを見てみると全長4505mm(上の写真のエアロ装着車は4555mm)×全幅1745mm×全高1615mmのスリーサイズに2750mmのホイールベースを持つ。これは、旧型に比べ長さで165mm、幅で50mm、高さで35mm拡大しており、ホイールベースは80mmのアップ。実物を見ると、旧型プレマシーからふた回りくらい大きくなったようにも見えるが、これはボリュームを感じさせるデザイン的な影響からくるもので、実際はちょうど一回り大きくなったというところ。

コチラが2リッターの標準モデル。タイヤサイズは205/55R16。

 ヨーロッパ市場での販売増を見込んでいる事から、ベースとなったのは高いシャーシ性能が好評を得ているアクセラ。ただ、共通部分と言えるのは、前後のサスペンション(前:マクファーソンストラット、後:マルチリンク)周りとパワートレーン部分のみ。3列シートのミニバンとすることから、ホイールベースとなる部分のフロアなどは完全なる新設計。開発の方に聞いたところ、「約80%は新たに作り直しました」とのことなので、いくら優秀なアクセラベースとは言え簡単に仕上げてきたというわけではない。
 開発の際に目標とした国産車は? と伺ってみたところ「始めのうちはサイズ的にも近いウイッシュあたりだったんですけど、新型プレマシーは剛性確保に不利とされる両側スライドドアを採用しながらも、ヒンジ式ドアのウィッシュより高いボディ剛性を確保できました。おそらく、このクラスでプレマシーを超えるボディ剛性のクルマは無いでしょう」とのこと。「やっぱり走り好きなメーカーですから、自然と頑張っちゃいましたね」という自信の言葉からも、強靭な足腰を持ったドライビングミニバンであることが想像できる。

自然なドライビングポジションがとれる運転席だが、適度に引き締まった空気が漂う。

 インテリアに目を向けると、これまた斬新なイメージに変貌していた。MPVもそうだがマツダのミニバンは未だコラムシフトを採用するなど、ライバル他社のモデルに比べ内装デザインとその質感において全体的な設計の古さが目立つ。しかし、新型プレマシーはそれらを一気に現代風のものに昇華。操作性重視でレイアウトされた各種スイッチや視認性の良いメーターなど、決して豪華ではないが機能的でクレバーな雰囲気にまとめられている。

左側は座面(中央のアームレストがシートバックになる)。右側には小物置きが収納されているのだ。

 シート配列は2−2−2の3列6人掛け。かと思いきや、なんと2列目左側シートの座面下に“隠しシート”が収納されていた! そして、これを反転させて起こす(上左写真参照)ことで2−3−2の7人乗りとなるのだ。他に例を見ない機構を持つ2列目センターシート機構だが「精度の高い頑丈なヒンジを使っているので、安全性もしっかり確保されている」とのことだった。

 車内空間は旧型からのサイズアップ分くらいの拡大に留まるため、3列目まで“余裕”で使えるとまではいかない。実際3列目に座ると足元にある2列目のシートレールが結構気になった。絶対的なスペースならMPVの方が圧倒的に広い。

写真は2.3リッターエンジンだが、2リッターエンジン車も「想像以上によく走る」とのこと。

 グレード構成は走行性能の高さをアピールした2.3リッター(L3−VE型:165ps/21.4kgm 推定値)シリーズと、標準となる2リッター(LF−DE型:145ps/18.5kgm 推定値)シリーズの2種類になる模様。どちらもアテンザやアクセラに搭載されているマツダの新世代エンジンで、それぞれをプレマシーのキャラクターに合わせてリセッティング。もともと持つトルクフルかつストレスの無いフィーリングにもさらに磨きがかかっているという。しかしながら、ミッションは従来通り4速AT(アクティブマチック付)のまま。このあたりマツダは遅れているのでは? と伺ったところ、「鋭意開発中です」との回答。おそらくアテンザあたりに採用するための5速ATの開発が進んでいるとのニュアンスだったが、パワートレインに共通部分の多いプレマシーにも将来的に搭載される可能性は高い。


ホイールベース延長にともない、クロスメンバーを追加。リア回りは至る所に補強が入ってます。

 気になる発売時期については、今のところ“来春”としかアナウンスされていない。しかし、市販予定車の参考出品とは言え実物を見た限りスタディモデル的な部分は一切見当たらない。「まだ正式発売日は決まってない」とのことだが、おそらく既に生産ラインの整備と品質チェックが行われている段階のハズ。デビューはズバリ2月上旬と考えて間違いないだろう。

Report:山崎 裕正