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ギャランフォルティス発表会
1)スポーツセダン復活、ギャランフォルティス登場!
三菱としては2000年5月に登場したランサー・セディア以来、7年振りの4ドアセダンの新型車となる「ギャランフォルティス」が発表された。2005年末で一時生産が中断されていたものの、ギャランといえば“ギャランVR−4”や“GDIギャラン”(ともに日本カーオブザイヤーを受賞)など、スポーツセダンとしての存在感や三菱の技術を象徴するモデルとして根強いファンのいるモデルであった。今回発表された「ギャランフォルティス」はギャランの原点ともいえるスポーツセダンとして開発され、同時に近々登場するランサーエボリューション10のベースになるなど重要な役割が課せられている。“フォルティス”のサブネームも加わり復活した「ギャランフォルティス」とはどんなモデルなのか? 「ギャランフォルティス」を見れば、ランサーエボリューション10を占うこともできるかもしれない。(永田)
ギャランフォルティスと益子社長
2)ランサーではなく、なぜギャラン?
ギャランフォルティスを見ていく上である意味一番重要なことは「北米などの海外ではランサーの名前で売られているモデルが、日本ではなぜギャランなのか?」ということなのかもしれない。このあたりについて商品企画を担当された大平さんに伺ってみた。大平さんによれば「今回のギャランフォルティス(輸出先ではランサー)は、国際戦略車として企画されサイズも全長4570mm、全幅1760mmとしました。このサイズはランサーというよりギャランだろう、という意見が多く、今回のモデルはギャランフォルティスという名前になりました」とのこと。日本市場では現在販売されているランサーも1500ccのグレードが継続販売されており、5ナンバーサイズのセダンを求めるユーザーにはランサー、多少大きめでも構わないというユーザーにはギャランフォルティスをということなのだろう。
07年中に世界で12万台を販売する計画となっており、世界戦略車としても重要な存在
なお、すでに北米やロシアで先行販売されているランサーは非常に好調で、8月に展示イベントを行ったマレーシアとシンガポールでも好評だったとのこと(日本でもすでに1000台の月間販売目標台数に対し、1520台を受注)。今後オーストラリアやヨーロッパにも輸出される予定となっており、三菱の新しい主力車種としてもギャランフォルティスには大きな期待が集まりそうだ。(永田)
3)スタイリングはスポーツセダンらしさを追及
ギャランフォルティスのスタイリングで一番目立つのは精悍な顔つきだろう。ギャランの6代目モデル(87年登場)、8代目モデル(96年登場)、初代ディアマンテ(90年登場)などで好評だった「逆スラントノーズ」と2段に分かれた台形グリルの組み合わせにより非常にアグレッシブなものに仕上がっている。空力抵抗の低減がしにくい(ギャランフォルティスは入念な風洞実験により対策されている)など逆スラントノーズの復活にあたっては、競争の激しいCセグメント(ゴルフなどが代表的な存在)で戦っていくためにはやはり強い個性を持つことが必要だった、などの背景があったようである。
一目でギャランフォルティスと分かる個性が売り
サイドビューは引き締まった印象、リアビューはテールランプの形状などによりなかなか新鮮な雰囲気となっている。
実際のサイズより小さく見えます
ちょっと輸入車っぽさも感じるリアビュー
全体的に「セダンにスポーツ性を求めたい」という方にはピッタリのスタイルに仕上げられているといえるのではないだろうか。(永田)
4)インテリアは使いやすさを重視
続いてインテリアを見ていこう。インテリアは同じ三菱のアウトランダーに似た造形で、シンプルで使いやすいものとなっている。アーチ上のダッシュボードの形状などにより広々した印象を持つ。
また、エアコンやオーディオなどのスイッチ類も手を操作しやすい位置に配置されており、強い個性は感じなくても長期間に渡って不満を持つことなく使えるのではないだろうか。
個性の強いエクステリアとは対照的にオーソドックスに仕上げられたインテリアであるが、セダンに相応しいものとも解釈できる。エクステリアとインテリアのギャップが、いい意味でギャランフォルティスのコンセプトには似合っているのかもしれない。(永田)
5)リアシート、ラゲッジスペースは標準的な広さ
広さ感じさせるインテリアとやや違い、リアシートは標準的な広さであった。といっても大人4人が快適に過ごせる広さは確保されており、スポーツセダンらしい適度な包まれ感や、多少寝そべった感じとなっているバックレストの角度を好む方も多いと思う。
シート表皮は写真の皮と布のコンビとスウェード調の2種類
ラゲッジスペースもミドルクラスの4ドアセダンとしては標準的な広さである。しかし、写真の通りゴルフバッグも余裕を持って積める空間はキープされているので広さに不満を感じることはないだろう。
リアシートは6:4に分割も可能なので長尺物を積むときにも便利
広さを突き詰めたというリアシートとラゲッジスペースではいが、特殊な使い方をしなければスペース自体は十分であり、サイズと広さの折り合いはなかなか上手といえるギャランフォルティス。この絶妙なバランスも魅力の1つといえるのではないだろうか。(永田)
6)エンジンは新世代4気筒の第2弾
ギャランフォルティスのエンジンは2リッター直4のみの設定となる。このエンジンはアウトランダーやデリカD:5に搭載されている2.4リッターエンジン(基本部分はヒュンダイ、クライスラーと共用)を2リッター化したもので、MIVEC(可変バルブタイミング機構)を吸気、排気の両側に採用したことなどによりパワーと中低速での扱いやすさ、燃費、環境性能(排ガスは星4つ規制値の75%低減レベル)などを高いレベルでバランスさせているとのことだ。
最高出力、最大トルクはそれぞれ154馬力と20.2kg・m
トランスミッションもアウトランダーとデリカD:5と同様に主にCVT(ジヤトコ製)が組み合わされる。全グレードに6速スポーツモードが装備される上、「SPORT」にはパドルシフトも付く。また、「SPORT」のFF車には今や希少となったMT車の設定もあるので、MT車の運転を楽しみたいという向きには嬉しいところだろう。
なお、全グレードに用意される4WDはアウトランダー、デリカD:5と同じ電子制御式で軽量でありながらトラクション性能に優れ、好評のシステム。ギャランフォルティスは4WDの4ドアセダンを欲しいというユーザーにも有難い存在となりそうだ。(永田)
7)プラットホームもアウトランダー譲り
ギャランフォルティスのプラットホームはアウトランダーを皮切りにデリカD:5にも用されている新世代のものが使われている。サスペンションもアウトランダー用をベースとしているが(フロント/ストラット、リア/トレーリングアーム式マルチリンク)、ギャランフォルティスの性格に合わせて、スポーティな方向にセッティングされているとのことだ。
熟成にも期待!
サスペンションのセッティングは「SPORT」に標準装備されるスポーツサスペンション(SUPER EXCEEDにもオプション設定される)と標準仕様の2種類。タイヤサイズはスポーツサスペンションに18インチ、標準仕様が16インチとなる。
スポーツサスペンション付きだとストラットタワーバーも装備される
新世代のエンジンとプラットホームにより「爽快な走り」が実現されているか、大いに注目したいところだ。(永田)
8)お買い得感満点の価格設定
ギャランフォルティスには下から「EXCEED」、「SUPER EXCEED」(10月発売予定)、「SPORT」の3グレードが設定される。
一番ベーシックなEXCEED(178万5000円)でもオーディオまで付くフル装備状態となっており、ファミリーカー的な使い方など一般的な用途には十分だろう。むしろ、一番近いライバル車と考えられるシビック1.8G(5速ATで195万3000円、装備内容はほぼ同じ)と比べると、ギャランフォルティスの買い得感が目立つ。
SUPER EXCEED(194万2500円)はEXCEEDの内外装を豪華にしたもので、メッキを多く使ったエクステリア、木目パネル、アルミホイールなどが追加される。
SPORT(204万7500円)はグレード名の通りスポーツグレードで、スポーツサスペンション、18インチアルミホイール、ディチャージヘッドライト、前後大径ブレーキローター、CVT車にはパドルシフトなどが加わる。どのグレード(特にEXCEEDとSPORT)を見てもかなり割安で、「2リッターエンジン付きのミドルクラスのセダンがこの値段で買えるのか」と感じられる方が多いのではないだろうか。
なお、メーカーオプションのカーナビはSUPER EXCEEDとSPORTに用意され17万8500円高、カーナビを付けた場合にはアウトランダーやデリカD:5でも評価の高い「ロックフォードフォズゲート プレミアムサウンドシステム」(8万4000円高、音質はセダンらしく落ち着いた印象)も設定される。ちょっと高めのカーナビを買ったと思ってロックフォード社のオーディオも選んでおくとより高い満足感を味わえそうだ。(永田)
サブウーハーは25cmサイズ
9)ランエボ10はどうなる?
ギャランフォルティスの発表により、次に大きな注目が集まるはやはりギャランフォルティスをベースに開発されるランサーエボリューション10だろう。発表会ではランエボ10に関する新たな情報は明らかにされなかったものの、エンジニアの方によれば東京モーターショー前を目標に開発が進められているとのこと。フォルクスワーゲンのDSGに近いメカニズムである「SST」やAYC、ACD、ASCなどの組み合わせにより進歩した4WDシステム「S−AWC」が加わり、今まで以上のスポーツ性と質感を備えたスポーツモデルに進化することだろう。
インプレッサSTIバージョンとの対決も楽しみ
秋に登場するランエボ10に仕上がりにも大いに注目したところである。(永田)
10)目標以上の販売台数は見込めるか?
ギャランフォルティスの月間販売目標台数は、現在の4ドアセダン市場にあまり元気がないこともあってか1000台と控えめに設定されている。ミドルクラスの4ドアセダンの売れ方を見ると適切なところとも考えられるが、価格設定やスタイルなどを踏まえれば目標台数以上に売れても全く不思議はないだろう。三菱の完全復活に向けて、大事な戦力であるギャランフォルティスの日本市場での評価はどうなるか? いい意味で予想を裏切る好調を見せることを期待したい。(永田)
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