コクピットの広さはミゼットUの2人乗り仕様と同じような感覚。フルサイズのドライバーズシートの横に、一回り小さな助手席がある。最大の違いは地面の見え方。何たってドライバーの目線から地面まで4mもあるのだ! ま、2階の床にイスを置き、窓から外見てるようなもんでしょう。外車だからして左ハンドルで、車幅6m10p。こらもうバスが通る2車線道路の道幅と同じ。道路の左端一杯に寄せても、右端は対向車線の歩道ギリギリくらいまであるワケ。全然想像出来ないって?
 最初『777D』とネーミングされたダンプを見た時、正直言って素直に大喜びしてしまった。あまりに大きい。「小山のような」といったモノのタトエがあるけど、このダンプくらいピッタリくる物体あるだろうか? 遠くから「ぐごががががががうごががが〜!!!!」と走ってきた瞬間、もはやジャーナリストでなく素の国沢光宏になったほど。働くクルマのボスキャラみたいです(その後、猛烈にデカいブルドーザーやパワーショベルのボスキャラも見た。凄かった)。コドモに見せたい。

 脱線した。コクピットだった。キーはごく普通の形状。ATセレクタがパーキング位置になっていることを確認し、オンからスタートに捻る。さきほど聞いた「ぐごががががうごががが〜!」の発生源真横。やや大きめのアクセルペダルでブリッピングをくれてやると「ぐごごがががああああ〜っ! ぐげげごががごごぐ〜っ!」(まさか文字のまま読んでるヒト、いませんよね。適当に濁音並べてるだけなので。念の為)っと轟音を立て、1500回転くらいまで回る。アクセルレスポンスは、意外にも普通。思ったより軽快だ。
 ATのゲートは『P・N・1・2・3・4・5・6・7』という並び。1を選ぶと1速。3を選べば1〜3速まで入るATになる。ブレーキ踏んでパーキングブレーキ解除(ATセレクターの右側のスイッチがパーキングブレーキ)し、とりあえず6をセレクト。するとどうだ!「ドッカン!」という大きなショックに見舞われた。普通のATでDレンジ入れた時の14倍くらいのショックをイメージしてくれればよかろう。V8の3万4500t951馬力エンジンの駆動トルク伝えるにゃ、このくらい強固なクラッチが必要らしい。

 ブレーキ離してアクセル踏み込むと轟音と共に走り出す。お、遅い! まぁこんな大きな物体がレーシングカーのごとく走り出すワケないワな。教習所内のクルマくらいの加速性能だと思えば間違いないです。ギア比低いのか、あっという間に吹けきり2速に。切り替わる時のショックも「ドッカン!」とやってくる。そのままアクセル踏んでるとドッカンドッカン繰り返し4速まで入った。乗り心地はハーシュネスと振動の入り交じったもの。昨日ヒョウロンカになったヒトだって「良い」と書くまい。
 運転のコーチ役としてナビシートに座っている女性(ダンプと一緒に写っているヒト。シルビアが好きらしい。お父さんS30のフェアレディZ持ってる)に最高速を聞いたら、場内だと30qくらいが限界だって。カタログデータによると60、4q。総重量155トン。さぞ迫力有ることだろう。ブレーキは空気圧使う湿式多板式ディスク。ディスクを何枚か重ね、オイルで浸したタイプ。バイクのクラッチと同じだ。その他、自動ブレーキと、緊急作動ブレーキ(ハンドル右側の赤いレバー)が付く。

 こんなデカい車体でどのくらいの荷物を積めるかと言えば、90トンだという。思ったより少ない。だって10トンダンプでも30トン近いジャリ積むことあるというじゃないか。「10トンダンプ3台分しか積めないということですか?」と**サンという責任者に聞いたら突如ニヤリと笑い「もう一度ダンプに乗ってみて下さい。ただ運転はウチの者が行います」。なんだろう、とハシゴで再びコクピットによじ登る。ぐががが〜っと走り出すと、場内一周しホイールローダーのボスキャラの横に停止。
 するとホイールローダーに**サンが乗っており、やおら轟音立てて岩石のカタマリに突進していく。この世のモノと思えないような大音響! 写真の岩、小さく見えるかもしれないけど、大きなヤツはエルグランドと同じ2トン程度。中くらいでファンカーゴ。石粒に見えてもヒトのアタマより大きい。こいつをバケット一杯にすくい、ビルの3階くらいの高さからワタシの乗ってるダンプに積む(落とす、というのが正しい)。岩石が厚い鉄板にブツかるのだから、そのときの音と言ったら稚拙なワタシの筆力じゃ表現できず。「おーまいがっ!」
 荷台からコボれた岩石が落ちていくけど、当たったら間違いなく死ぬなサイズ。現場は凄い! 90トンがたった4すくいで満タンになる。この間わずか数分。積み込み終了すると「パァン!」というフォーン合図に走り出す。なるほど。10トンダンプにゃ出来ないワザだわい。するとなにかぃ! コレ解らせるため、どんがらぐががげご〜! やってくれたのね。皆さんも機会あったらぜひとも777D見ることすすめておきます。2〜3日、ストレスすっ飛ぶ。1年に一回、一般公開しているとのこと。