前置きは後回しにして試乗といってみたい。最初にハンドルを握ったのがRVRでイチバン速いXのマニュアル5速車。ランエボWと同じ4G63型エンジンの250馬力仕様を搭載する。ギアを1速に送り込んでクラッチをリリースすると、予想通りパワフル! 車重は1550sもあり、決して軽くない。でも35smというトルクは、ノンターボなら3、5リッターエンジンに匹敵する。パジェロ・エボの280馬力3、5リッターで35、5smなのだ。最大トルクの発生回転数もRVRの方が500回転低いのだった。もはや1560sの車体に高性能3、5リッターエンジンを積んでいると思ってよかろう。
アクセルを床まで踏み込む。やっぱり強烈だ!1速は瞬時にレッドゾーンに飛び込み、あわてて2速にたたき込む! 2速でも加速のイキオイは衰えず、数秒でレッドゾーンへ。落ち着いてタコメーターの針を見られるのは3速に入ってからだな。ここまでスポーティな加速性能を見せつけられると、もはやRVボディだってことなど忘れてしまう。気が付くとテストコースを全開で走っているじゃないの! それでいてフレキシビリティも高い。5速60qからアクセルを踏んでも十分な加速体勢に入るし、ワインディングロードじゃ3速ギアのままキチンと走れてしまう。
このあたりがカリカリのスポーツエンジンと違うところ。後でエンジンの性能曲線をチェックしてみたら、2500回転から5000回転までフラットなトルクを発生している。この回転域で使っていれば常に34sm以上のトルクを発生するということ。ランエボW用の280馬力は、さらに高回転型。引っ張らないとパワーでないのだ。RVRのようなリゾートエクスプレスは、短距離選手でなく長距離ランナー。瞬発力より持久力や快適性を重視しているということ。ただ2500回転以下になると、トルクは急に痩せてしまう。これだとATで使うにゃ厳しい。
そこでATは高回転域で20馬力削り、その分の余裕を低回転域のトルクアップに使った。ATって、マニュアルのクラッチミートに当たるストール回転数は2000回転前後。ここでのトルクが重要なのだ。しかもATの場合、高回転域はあまり使わない。5000回転まで回すヒトって少ないでしょ? 230馬力仕様は乗ってどうか? なるほど、である。アクセルを開けると、2000回転前後まで回転数は上がり、加速体制に入るが、ここでのトルクが250馬力仕様と違って太い。マニュアルより40s重い1590sの重量を全く感じさせないくらいトルクフル。
三菱ご自慢のインベックス2スポーツモードも味見してみた。セレクトレバーをDレンジから左に並行移動させると、その時点でスポーツモードに入る。1速を高回転まで引っ張り、セレクトレバーを「カチッ!」っと前に押すと、ほとんどタイムラグ無しで2速にポンっとシフトアップ。変速はワタシがマニュアルミッションでシフトするよりゃ遅いも、ビギナードライバーより速い。2速のままアクセルを踏み込み、レッドゾーンに飛び込ませると「バババッ!」だ。そう。回転リミッターが働く。昨今のスポーツモードは、レッドゾーンまで引っ張ると勝手にシフトアップしちゃう制御が多いが、やっぱしマニュアルモードで自動的にシフトアップしてはアカン。
フルATモードのDレンジは、ファジィ制御。下り坂に入るとクルマが最適のギアまで落としてくれる。RVRじゃ試してないが、他のインベックスUを採用してるモデルの場合、箱根ターンパイクの長い急な下り坂など、ド素人でさえキチンとベテランドライバーと同じようなエンジンブレーキを掛けてくれちゃう。インベックスUというとスポーツモードが凄いと思ってるようだが、ジツはDレンジだってアタマいいのだ。RVRのATもこのタイプ。今回のコースにゃアップダウンがなく確認出来なかったけど、山道に行くと能力をフルに発揮してくれるだろう。
スポーツギア三つ目のエンジンがシャリオに搭載されデビューした2、4リッターGDI。出力こそ165馬力と1、8リッターの140馬力より10%増にとどまるが、トルクは23、5smもある。1、8リッターの30%増! これだけトルクが太いと、やっぱりパワフル。スポーツギアじゃないRVRの4WDは1490sで70s軽いものの、その重量増カバーして有り余るトルクを持つ。さすがに全開加速時のイキオイはターボにゃ負ける。でもアクセル開度の少ない街中であれば(アクセルを開けないとターボの利きは悪い)、コッチのエンジンだって十分元気だ。
気になる燃費はどうか? 燃費計が標準で付いているから計ってみた。おおよそのデータながら、90q巡航を心がけるとリッター当たり14q前後。100qで12q+α。110qは10q少々。120qが9qといった感じ。薄い燃料を燃やして燃費を稼ぐGDIエンジンも、110qを超える当たりからパワー優先モードに入る。薄い燃料のままだと馬力が出ないからね。したがって燃費を考えるなら110q以下で走ること。おっと日本の制限速度は100qだったので、こいつを守ればキチンと燃費は良くなるのだった。10・15モード燃費は11、2q/リッター。2リッターの4WDステーションとイーブンの数値となる。
エンジンの次は足回り。一般的な走行モードについちゃ、当然のごとく問題などない。全般的な方向性からすると、限界追求型じゃなくオールラウンダーである。舗装路のワインディングロードや高速走行もキチンとこなしつつ、悪路までイケるというもの。いくら250馬力のハイパワーエンジンを搭載してるとはいえ「スポーツカーと競争して勝ってやろう」たぁ思っていないのだ。なんせタイヤサイズは215/70R16。RAV4などと同じサイズで、試乗車は最近人気のヨコハマ・ジオランダーH/Tを履いていた。このタイヤ、舗装路のグリップや燃費がよく、オフロードも走れてしまうからエラい!
セッティングもタイヤの特性を活かす方向。すなわちベタベタにグリップさせてコーナーを曲がるんじゃなく、適度に流しつつコントロールさせようというもの。具体的に説明しよう。スピードが低くタイヤのグリップ限界以内なら(普通のスピードだと限界を超えることはなかろう)、弱めのアンダーステアに終始。ハンドルを切り足しても外に膨らむようになってきたら限界が近づいている警告。この時点でアクセルを戻せば、何事もなかったように元の走行ラインに戻ってくれる。それ以上のスピードでコーナーに進入するとどうなるか? アクセルを戻すと同時にブレーキまで掛け、前輪に十分荷重が加わったところでハンドルを切ると、穏やかにリアは外側に流れ始める。
スポーツタイヤのように、頑張った後、突如グリップを失うんじゃなく、あくまでマイルド。自然に軽いカウンターステアを当て、元に戻るようになっているのだ。ウデさえあればこの特性をフルに使い、ラリーカーのようなカウンターステアに持ち込むことだって簡単。ロールの速さや角度も適正である。ハンドルを切った瞬間グラリと傾くと怖いが、スポーツギアのロール感って腰のある粘り。こういった味付けのクルマは、ワインディングロードを”ちょい速めのペース”くらいで走っていても楽しい。ユーザーを代表し、ホンキでテストコースを攻めてみたが、高い車高から想像出来ないくらいの安定性であった。
もっと楽しいのは、舗装の表面が剥がれ始めたような道。スポーツカーで走ろうものなら車体全体をガタガタとシェイクさせるイヤな道なんだけど、スポーツギアはトトトトッと軽快に通過してしまう。ダートも得意分野。最低地上が200oあるため(パジェロで205o)、多少のデコボコでお腹を打つ心配もない。どんな道でも元気に走れるのだ。ラリーレイドのように荒野を延々と高速でクルージングするような走りをすると最高である! まだ試していないが、雪道なんぞも相当イケそうな感じ。雪が降ったらぜひとも走ってみたい。ABSもキチンと雪道での走行テストを行い、入念に仕上げたそうな。
こういったサスペンションセッティングは事故を未然に防ぐ役割を果たすが、それでも万一ということも。それに対しRVRは世界トップ水準の対応をしてあるとのこと。すなわち98年から施行される厳しいヨーロッパの衝突基準(56qでのオフセット衝突や50qの側面衝突)を満たすだけでなく、一段と条件が悪くなるユーロNキャップ(64q! からのオフセット衝突)まで考慮しているらしい。98年施行の新日本基準など楽にクリア出来るレベルだ。雪道では対向車が飛び出してくる可能性も考えねばならないが、そういったアクシデントにも高い対応能力を有する。衝突安全性の高さは保険みたいなもの。
使い勝手はどうか? スポーツギアを選ぶとリアシートが自動的にロングスライドタイプの4人乗りとなる。スポーツギアのリアハッチって、スペアタイヤを横に開いてからでないと使えない。そこで普段はリアシートを最後部にセットし、買い物の荷物などならリアのフロアに置くという手が使えるのだ。従来型のスポーツギアも、リアシートを最後部にセットして使っているユーザーが多かった。細部の使い勝手や、操作フィールなどについてはガサツな性格なワタシでなく、他のレポーターによる丁寧な紹介を参考にしていただきたい。
売れ筋グレードは229万8千円のGDI搭載車、X2となるだろう。ただアルミホイールとリアスライドドアのオートクロージャー(弱く締めても自動的に閉まる)、キーレスエントリーなどを諦めれば21万3千円も安くなる208万5千円のX1もいい。このグレードでも両席エアバックやABS、エアコンといった必要な装備が全て標準で付く。
<オートファッション>
RVRのモデルチェンジを見て「ドレスアップの効果って凄いんだなぁ」と、改めて思い知った。なぜか? RVRには只の”RVR”と、オフロード風モディファイを行ったした”スポーツギア”の二つがある。このうちプレーンなルックスを持つRVRを見ると「おお! 旧型車とずいぶん変わったじゃないの!」という感じ。ところがドレスアップバージョンと言えるスポーツギアって「どこが変わったの?」なのだ。旧型と同じ調子でドレスアップしたら、ベースとなったモデルの味が薄れちゃったワケ。つまりドレスアップ次第でどんなイメージにもなるということだな。いやぁドレスアップは奥深い!
そのスポーツギアから試乗といきましょうか。最初にハンドルを握ったのが最スポーティバージョンである『X*』のマニュアル5速車。ランエボと同じ4G63型エンジンの250馬力仕様を搭載する。ギアを1速に送り込んでクラッチをリリースすると、やっぱしパワフル! 車重は1550sもあり、決して軽くない。でも35smという太いトルクは、ノンターボなら3、5リッターエンジンに匹敵する。1560sの車体に高性能3、5リッターエンジンを積んでいると思ってよかろう。
ここまでスポーティな加速性能を見せつけられると、もはやRVボディだってことなど忘れてしまう。それでいてフレキシビリティも高い。5速60qからアクセルを踏んでも十分な加速体勢に入るし、ワインディングロードじゃ3速ギアのままキチンと走れてしまう。このあたりがカリカリのスポーツエンジンと違うところ。後でエンジンの性能曲線をチェックしてみたら、2500回転から5000回転までフラットなトルクを発生している。ただ2500回転以下になると、トルクは急に痩せてしまう。これだとATで使うにゃ厳しい。
2台目に乗ったAT仕様は高回転域で20馬力削り、その分の余裕を低回転域のトルクアップに使った。ATって、マニュアルのクラッチミートに当たるストール回転数は2000回転前後。ここでのトルクが重要なのだ。しかもATの場合、高回転域はあまり使わない。5000回転まで回すヒトって少ないでしょ? ATの230馬力仕様に乗ってアクセルを開けると、2000回転前後まで回転数は上がって加速体制に入る。ここでのトルクが250馬力仕様と違って太い太い。
スポーツギア三つ目のエンジンがシャリオに搭載されデビューした2、4リッターGDI。出力こそ165馬力で1、8リッターの140馬力より10%増にとどまるが、トルクは23、5smもある。1、8リッターの30%増! これだけトルクが太いと、やっぱりパワフル。スポーツギアじゃないRVRの4WDは1490sで70s軽いものの、その重量増分をカバーして有り余るトルクを持つ。さすがに全開加速時のイキオイはターボにゃ負ける。でもアクセル開度の少ない街中であれば(アクセルを開けないとターボの利きは悪い)、コッチのエンジンだって十分元気だ。
燃費計が標準で付いているから燃費を計ってみた。おおよそのデータながら、90q巡航を心がけるとリッター当たり14q前後。100qで12q+α。110qは10q少々。120qが9qといった感じ。薄い燃料を燃やして燃費を稼ぐGDIエンジンも、110qを超える当たりからパワー優先モードに入る。薄い燃料のままだと馬力が出ないからね。したがって燃費を考えるなら110q以下で走ること。10・15モード燃費は11、2q/リッター。2リッターの4WDステーションとイーブンの数値。その他、スポーツギア以外のRVRには、ギャランと同じ1、8リッターのGDIエンジンが搭載される。
足回りはどうか? 一般的な走行モードについちゃ、当然のごとく問題などない。全般的な方向性からすると、限界追求型じゃなくオールラウンダーである。舗装路のワインディングロードや高速走行もキチンとこなしつつ、悪路までイケるというもの。いくら250馬力のハイパワーエンジンを搭載してるとはいえ「スポーツカーと競争して勝ってやろう」なんて思っていないのだ。タイヤは最近人気のヨコハマ・ジオランダーH/Tを履いていた。このタイヤ、舗装路のグリップや燃費がよく、オフロードも走れてしまうからエラい!
使い勝手はどうか? スポーツギアを選ぶとリアシートが自動的にロングスライドタイプの4人乗りとなる。スポーツギアのリアハッチって、スペアタイヤを横に開いてからでないと使えない。そこで普段はリアシートを最後部にセットし、買い物の荷物などならリアのフロアに置くという手が使えるのだ。従来型のスポーツギアも、リアシートを最後部にセットして使っているユーザーが多かったそうな。RVRの方は普通の5人乗りもある。どちらを選ぶべきかはディーラーで実車を見て決めて欲しい。