<シャリオの最終モデル>

 試乗したのは2、4リッター。オデッセイより100s程度軽く、トルクも太いため動力性能では負けていない。0〜50q加速も。、5秒引き離した。しかもこのエンジン、あまり知られていないんだけどローラーロッカーアームという凝ったバブル回りのデバイスを採用しており、とてもスムース。オデッセイには勝てないまでも、高速道路のクルージングでも騒音&振動は十分に納得出来るレベルにある。
 新たに加えられたファジィシフトタイプのATもマッチングはいいと思う。もう一つ感心したのは「仕上がりが良くなったなぁ」という点。おそらく小さい構造変更や、生産上の問題点改善が数多くあったんだろう。以前のシャリオに比べるとボディはガッチリしたし、乗り心地も向上している。
 目玉となるディーゼルは、ボンネットにエアインテークを設置。インタークーラーの冷却能力を向上させたもの。これで最高出力は94馬力にアップし、2リッターのガソリンエンジンと遜色ないパワー感を出すことに成功している。対オデッセイということを考えると、ディーゼルは強力な武器だ。


 全長がオデッセイより25p短いこともあって、ラゲッジスペースはそれなり。3列目シート後方に意外なくらい大きなラゲッジルームを確保しているけれど、天地方向の余裕はイマイチである。ただしラゲッジルームはボディサイズを大きくすれば際限無く広くできるから、どの程度あればOKかは使う人によって異なると思う。
 シャリオの全長/全幅/全高を考えると、7人乗ってこれだけのラゲッジスペースが残れば上等ではなかろうか。ノーマルルーフなら車高も低く、オデッセイより大型のルーフBOXだって付けられる。それより問題はオデッセイより高価なこと。きっと低価格の特別仕様車を考えているに違いない。欲しい人もしばらくは”待ち”だ。
 価格的に近い2000tのシャリオMXとオデッセイSを比較すると、装備内容はイーブン。エアコンやカセット、パワードアロックのように必要とされる装備は標準。ただ室内が狭いため、エアコンはシングルタイプとなる。シャリオもベースは乗用車なので仕上がりのクオリティは悪くないけれど、デザインは少し古くなった。
 想像以上に良かったのが乗降性。前後シートはもちろん、3列目シートへのアクセスも良好である。2ドア車のリアシートに行くような安易さであった(2列目シートを前に倒す)。リアドアの開口部分が大きいためなのだが、シート自体は小型でしかも高さ不足。大人の長距離ドライブではクレームが付くに違いない。
 一応7人乗りとなっているが、快適なのは4人まで。フル乗車だと3列目シートの乗客は30分程度で我慢出来なくなる(身長150pくらいまでなら長距離も可)。しかも全てのシートを使えばラゲッジスペースなんか無いに等しい。RVとしてのベストな使い方は、3列目シート畳んだ状態だと思う。こうすればオートキャンプ用具もしっかり積める。
 どの状態を選んでも不足気味だと思われるのが天地方向。シートそのものを畳むことは出来ないのだ。写真では上手に表現できないため、不安な人はぜひとも実車でチェックして欲しいと思う。もちろんバイクみたいな大物だと車内に入らない。そういった意味ではステーションワゴンに近いと思う。

<シャリオ・リゾートランナーGT>

 数カ月前、あるルートから「シャリオに2リッターターボの230馬力エンジンを載せるらしいぞ!」って話を聞いた。その時は230馬力のRVRに乗った後だったこともあって「どんなクルマになるんざんしょ?」と心配したもんである。だってRVRのターボはサスペンションが完全に負けてる。少し速いスピードでコーナーを攻めようモンなら、簡単にアンダーやオーバーになっちゃうのだ。シャリオはRVRよりスポーティ度も落ちるので、常識的に考えりゃさらに恐そうでしょう。
 というワケで、シャリオ・リゾートランナーGTのハンドルを握った国沢光宏は、超慎重に走り出した。RVRん時は、最初のコーナーでイキナリ真横になったもんなぁ(予想してなかったもんで相当にビックリした)。ところが、である。意外にシャッキリしてるのだ。ハンドルを振って挙動をチェックすると、グニャグニャ感もなくRVRより全然シャープ。最初のコーナーに抑え目の速度で進入した所、スンナリ曲がってしまった。おお! コレはもしかするといいかもしれないな。



 そこでお次のコーナーは”いつも通り”攻めてみる。そこで判明したのは「RVRとは全く違うセッティングである」という点。RVRは高めの車高に、ソフトなサスペンション。そしてオールシーズンタイヤを組み合わせていた。解りやすく説明すると、スタッドレスタイヤで舗装のワインディングロードを走るのと同じ。230馬力というパワーに対し、タイヤの能力が大幅に負けていたのだ。かといって安易にタイヤのグレードを上げると、おそらくハンドリングまで悪化させてしまうハズ。問題は全体的なバランスである。
 一方、シャリオのスペックはオーソドックス。オフロードなんぞ意識してないため、基本的な車高&重心が低い。RVRと比べると、明らかにタイヤとフェンダーのスキ間は少ないでしょ。重心さえ低ければ、固めのサスペンションセッティングを行い、グリップ志向のタイヤを履いても大丈夫だ(高い重心のクルマにハイグリップタイヤを履かせると転倒する可能性も出てくる)。ちなみにタイヤは195/60R15というサイズ。2リッタークラスのスポーティカーと同じような能力を持ってる。

 で、ハンドリングだった。RVRと違って普通のクルマだということが判明したとなれば、あとはヤルッきゃない。いつも通り、速めのスピードをキープしたままコーナーに飛び込んでアクセルオフと同時にハンドルを切り込む。すると見事にタックインの挙動を見せ、リアがスライド。コーナーのクリッピングに向かってノーズはしっかり回り込む。フロントにはアンダーステアの原因になるアンダーガードが付いていないため、非常にクイック。
 アンダーガードを付けるとカッコは良くなるけど、ハンドリングには悪い。だってバッテリーの重さでさえハンドリングに影響するため、スカイラインやBMWなどはリアに移動させたりするのだ。重い鉄パイプが一番前に付いていれば、圧倒的に不利ってもん(特にグリップの弱い雪道ではアンダーが出てしまう)。おそらくシャリオはRVRより前後の重量バランスだっていいと思う。ほとんどランエボと同じような雰囲気でワインディングロードを走れてしまうのにゃ驚かされた。もちろんアベレージスピードを計れば遅いだろうが、楽しさは一緒。全員前向きで座れる7人乗り自動車では(速いSWもあるが、サードシートは後ろ向き)、世界で最も速いぞ!
 使い勝手はどうか? シャリオはフル7シーターでないため、サードシートの居住性がやや落ちてしまう。ボディサイズを5ナンバーに抑えたため、オデッセイよりもコンパクトである。ただサードシートに座るのが身長150p以内で、セカンドシートは160pまでならOK。テストコースだったら、お父サン+お母サン。そして小学生までの子供×2人+おじいサンおばあサンであれば、220qのクルージングとイケイケのコーナリングが楽しめる、かな?

<シャリオ概要>

 乗用車並の使い勝手を持ちながら7人の移動が出来るという事から根強い人気を持っていたシャリオだけれど、オデッセイの登場でやや辛い立場になってしまった。ただ全長は4495o×全幅1695oと、コロナクラス。全高も1580oとギリギリ1600oを切るため、街中での使い勝手は依然としてオデッセイよりはるかに良好である。ベースは旧型のギャランとなっており、エンジンやサスペンションを流用している。
 全長がオデッセイより25p短いため、一応7人乗りとなっているが、快適なドライブを楽しめるのは4人まで。フル乗車だと3列目シートの乗客は30分程度で我慢出来なくなる(身長150pくらいまでなら長距離も可)。想像以上にいいのが乗降性で、前後シートはもちろん3列目シートへのアクセスも良好である。2ドア車のリアシートに行くような安易さであった(2列目シートを前に倒す)。リアドアの開口部分が大きいためだ。この点はオデッセイより優れる。



 ラゲッジスペースはミニマム。全てのシートを使えば荷物を置くスペースはホンの少し。RVとしてのベストな使い方は、3列目シート畳んだ状態だと思う。こうすればオートキャンプ用具もしっかり積める。どのシートアレンジを選んでも不足気味だと思われるのが天地方向で、オデッセイと違いバイクみたいな大物だと車内に入らない。そういった意味ではステーションワゴンに近いと思う。
 ま、それでもシャリオのサイズを考えると、7人乗りでこれだけのラゲッジスペースが残れば上等ではなかろうか。車高の低さを活かせば大型のルーフBOXだって付けられる。オートキャンプやスキーの際は、ルーフ上を活用したい。基本的には4人家族で使い、たまには祖父母を乗せたりするような使い方に向くのではなかろうか。
 それより問題はオデッセイより高価なこと。価格的に近い2000tのシャリオMXとオデッセイSを比較すると、装備内容はイーブン。エアコンやカセット、パワードアロックのように必要とされる装備は標準。ただ室内が狭いため、エアコンはシングルタイプとなる。さらにオデッセイのエンジンは2200tだし、ボディだって一回り大きい。10〜20万円くらい安くないと勝負にならないだろう。値引きをガッチリ迫りたい。