HPトップに戻る

スイフトスポーツ関連リンク

スズキ

スイフトスポーツ

・主要諸元

・主要装備

・メカニズム

・価格表

国沢師匠インプレッション

コルトラリーアート関連

三菱

コルトラリーアート

スイフトスポーツ

VS

コルト・ラリーアート

国:2台ともクルマ好きの気持ちを掴んでいると思う。実用性も備えているし、何より価格も良心的だから気になる人はとても多いんじゃなかろうか。どちらがどういう性格なのか乗り比べてみよう。

やる気のコルト、大人なスイスポ!

永:コルトのエクステリア、何だかとてもやる気を感じさせるものですね。

新:すごく攻撃的というか、いかにもといったエクステリアです。専用フロントバンパーに開口部が付け足されたボンネット、オーバーフェンダーやディフューザー形状のリヤバンパーなどなど。タイヤも16インチ。サイズは205/45R16と、気合い入った扁平なタイヤですね。

やる気を感じさせるエクステリア。思いっきりスポーツしてます!

国:結構カッコイイと思う。オモチャっぽくなってるわけでもないし、うまい具合に個性出せてる。ターボエンジンを搭載しているのだから、これくらいスポーツを前面に押し出してていい。

新:ノーマルではあまり感じなかった「目つきの鋭さ」が、かなり目立つようになったような……。

永:一方のスイフトスポーツは、コルトに比べるとちょっと控えめな感じ。それでも16インチホイールや2本出しマフラー、フロントバンパーなどでスポーツをアピールしていますけど。

新:ちょっと大人なスポーティさを狙ったものでしょうか。これはこれで、サッパリしていていいですね。

国:こらもう個人の好みによってどちらがいいか分かれるだろうね。

新:スイフトスポーツといえば、やっぱりボディ色はWRカラーであるイエロー! だと思うのですけど、何か僕が街中で見るスイフトスポーツは赤っぽい色(シュプリームレッドパール)ばかりなんですよね。

スポーツを感じさせながらも穏やかにまとめられたスイフト

国:やっぱりイエロー(チャンピオンイエロー)が一番似合ってるよな。しっかり目立つし、モータースポーツに参戦していることをアピールしてくれるし。

新:しかし面白いぐらいきれいにまとまっているスイフトスポーツの外観ですね。ノーマルより、むしろ自然にさえ感じます。

永:文句ナシにカッコイイです!

内装はスイスポ! しかし難点も……。

永:三菱はやっぱりスポーツを分かっていますね。

新:どういう意味ですか?

永:着座位置がきちんと低いのです。

新:なるほど。それにレカロシート(メーカーオプション)はやはりいいですね。快適性も高まるし、何よりスポーツな走りをする時大いに役立ってくれます。どのようなシチュエーションにおいても体の疲れ方が全然違う。気になるのはレカロシートとセットで付いてくるセンターコンソール周りの赤いプラスチック。どうにも好きになれません。

永:ステアリングのデザインも変ではありませんか? 好みの問題なのだろうけど、どうも好きになれません。

新:それにしても、至るところに赤色が使われていますね。闘争本能が目覚めてしまいそう。メーターはこの手のクルマに「お約束」の240km/hフルスケールです。

国:もう少しスポーティな方向に振ったら良かったのに。

永:小物入れも少ないです。

レカロはいいけど、全体的に質感でもう少し頑張って欲しいコルトの内装

新:一方のスイフトスポーツは質感高い。機能美を追究しています。

国:これは完全にスイフトに軍配が上がってしまうね。このクラスではトップのインテリアだよ。絶対的な広さでもスイフト有利。しかし1つ大きな弱点がある。

新:なんですか?

国:それはシート位置の高さ。これはちょっと高過ぎる。車高を下げてせっかくスポーツしているのに、この着座位置ではちょっとねぇ。

永:シート位置さえ直してくれれば完璧なんですけどね。

新:他がいいだけにもったいないです。

機能、質感ともに素晴らしいスイフトの内装

速さか、それても走りの質感か

新:まずはコルトの走りからチェックしましょう。エンジンは154ps/6000rpm、21、4kgm/3500rpm(5速MT車)を発する1、5リッターMIVECターボエンジンです! トランスミッションは5速MT。

国:トルクが太いエンジンだね。さすがターボ。しかもフラットトルクなのがいい。低〜中回転のトルクを犠牲にして高回転でパンチだすと、使いこなすの難しい。逆に低〜中回転域のトルクが豊富だと、いつでも思うように加速できて、気持ちよく走ることができる。グループNのラリーカーみたいなエンジン特性だと思う。左足ブレーキをうまく使えばとても速く走れるよ。

ターボエンジンはさすがにパワフル! 刺激ある走りを楽しめます

新:かなり速いですね。パワーウェイトレシオ7kg/psだから、それもむべなるかな。普段交通の流れをリードしようと思わなくても、自然とリードする形になってしまいそう。低中速のトルクが頼もしい。

永:CVTだとトルクは下がるんですよね?

新:下がります。最大トルク18、3kgm/2500rpmになっちゃう。まぁでもCVTを選ぶ人って少ないのでは?

国:やっぱりマニュアルでしょう! このMT、ゲトラグ製とのことだけどしっかりしたMTだね。

新:なんでもヨーロッパで好評だったから、そのまま日本でも搭載したそうです。

永:僕はギヤの入りがカタイと思いました。渋いのではなく、カタイのです。運転してたら、最後は手のひらが痛くなってしまいました。

新:僕はそこまで固いと思いません。「吸い込まれるようにギヤが入る」わけではありませんが、カッチリしていて好ましいフィーリングです。

国:これでいいんだよ。気合い入れて走るとき、かなり信頼できるMTだと思う。外観やエンジンと同じで、本当にスポーツしている部分だと思う。

永:一方のスイフトスポーツは125ps/6800rpmと15、1kgm/4800rpmを発するオールアルミの1、6リッターNAエンジンを搭載。スペックで言ったら外観と同じくこれまたコルトより大人しい感じです。

国:絶対的なパワーや速さではもちろんコルトが上。でも、速いだけがスポーツではない。スイフトスポーツのエンジンもコルトと同じくらい気持ちいいよ。

新:全回転域できっちりトルク出ていますしね。

スペックではコルトに劣るけど、十分以上にパワフルなスイフトのエンジン

永:僕個人としては、これで十分です。

国:ただし、MTに関しては完全にコルトの勝ち。グラグラするし、剛性感も足りない。

新:確かにシフトチェンジしててもちょっと気持ち悪いです。もう少しカチッカチッと決まってほしい。

永:シートの位置に加え、MTも要改善ポイントですね。

ミッションだけは要改善! 気持ちよくありません

新:乗り心地やハンドリングに関してはどうですか?

国:コルトは悪くないよ。フロントの入り方もスムーズだし、限界も高い。しかも日常で何ら不満ない乗り心地を提供してくれる。

新:従来の1、5倍に及ぶスポット溶接をしたり、サスペンション取り付け部を強化したりと様々な剛性アップを施しているそうですけど、やはりそれが効いているのでしょうか。

国:それは大いにあると思う。ベースとなるノーマルコルトだってマイナーチェンジで相当剛性高くなった。マイチェン前は剛性と呼べないほどグニャグニャだったから。

素直で限界高く、誰が乗っても楽しめます!

永:ダンパーはどうでしょう? カヤバですかね?

国:ちょっと分からないけど、結構頑張っているダンパーだね。

永:カヤバだとしたら、かなり頑張っているのでは? こういったクルマの中では、かなりいい乗り心地だと感じます。

新:絶対的に固い足ですから細かなショックはありますけど、不快な感じはしません。街乗りでも十分耐えられます。

国:ただし、やはり大きなギャップを乗り越えた時にちょっとショックが大きい。でも、乗り心地としちゃ十分に合格点だよ。

新:スイフトの乗り心地も素晴らしいですね。

国:素晴らしいよー! テネコ製のダンパーもいいし、ボディの剛性も高い。新美にこの乗り心地の良さが分かる? 

新:なんとも表現が難しいのですが、ギュっと中身の詰まったダンパーを使っている感じです。しっかりダンピングしながら、しかもダンピングの質感も高いというか。

永:コルトも乗り心地いいのですけど、乗り心地はスイフトに軍配あがりますね。素性の良さを強く感じさせます。

国:コーナーリングでも安定してる。これは両方に言えることだけれど、運転していてとても楽しい。軽快にコーナーを駆け抜けていく気持ち良さというのは、このクラスでしか味わえない楽しみだよな。しかも素直でいながらキチンと限界の高さを引き出しているから、本当に2台ともよく作られていると思う。

楽しさもさることながら、乗り心地が素晴らしい

新:コルトはアクティブスタビリティコントロール(ASC)によって横滑り時やトラクション不足の時に車両を安定させています。

国:エンジンにパワーある分、そういった装備があってもいいだろうね。

新:とにかくハンドリングはシャープな感じですね。これ、かなりスポーティだと思うのですが。

国:スポーティだよ。アクセラターボよりもスポーティだと思う。

永:スイフトの方はシャシーの良さも手伝って安心しながらコーナーを駆け抜けられます。

新:過剰なパワーでなく、きれいにエンジンを使い切れる感じです。これは運転がうまくなりそう。FFスポーツって、エンジンパワーあり過ぎてトラクション確保できないと辛いですもんね。いつもストレス溜まります。スイフトならコーナー出口で安心してアクセル踏めます。

国:両方ともスタビリティ重視だよな。無理に曲がろう曲がろうとしない。どういうことか分かる?

新:何となくですが……。

国:例えば新美がタイで乗ったシビックなんて、アクセル緩めると曲がろう曲がろうとするだろ?

新:はい。

国:でも、スイフトもコルトもそこまで曲がろう曲がろうとしない。個人的にはもうちょっと曲がろうとしてくれる方が好きなんだけどね。

新:なぜそういうセッティングなのでしょうか。

国:やっぱり危ないからだよ。慣れていないと、コントロール失ってしまうことも多いから。タイでの新美みたいにな(笑)。

新:あう〜、面目ない……。

買うならどっちか?

国沢師匠曰く「クルマの出来は素晴らしい。けれども……」

新:さぁ、恒例の(?)「買うならどちらか」談義であります。

永:燃費は、走行した条件が違いますが、コルト12、4km/L。スイフト12、3km/L。そんなに違いません。

国:迷うよなぁ。コルトもスイフトも素晴らしく出来のよいクルマだからね。甲乙つけがたい。車両価格はどうなってるの?

新:コルトが197万4千円で、スイフトが156万4千円です。

国:41万円差か。結構大きな価格差だね。コストパフォーマンスで言ったら間違いなくスイフト。コルトの値段にプラス40万ちょい出したら、アクセラターボも買えちゃうもんな。コルトはこの値段でモータースポーツのベース車、つまりホモロゲーション取るようなクルマなら完璧なのに。というワケでオススメはスイフトかな。ただし、どちらも買って後悔しないどころか、大満足できるクルマだということを付け加えておきます。

モータースポーツ参戦という大きな付加価値を持っているスイフト

新:師匠はかなりモータースポーツにこだわりますね。

国:そりゃそうだよ。新美にとって、スポーツカーって速ければいいのか?

新:いや、そうではないですけど……。

国:速いクルマなんていくらでもある。それこそ、直線だったらインプレッサやランエボよりフェアレディZの方が速いくらいだ。では何でインプレッサやランエボ、スイフトスポーツが高く評価されるのか。君ら分かるかい?

新&永:う〜む……。

国:例えばさ、とても喧嘩強い人が2人いたとしよう。片方は格闘技やってて、しっかり努力して大会に出場。自分の限界を上げようとしてる。もう一方は喧嘩強いけど、特に何もしていない。さぁどちらが高く評価できる?

新&永:格闘技やってる方です。

国:ではもう1つ。例えばライトフライ級クラスで頑張っているボクサーと、何もやっていない身長2mのマッチョ。喧嘩したらそりゃ2mの方が勝つわな。でも応援したくなるのはどっち?

新&永:ライトフライ級のボクサーです!

国:つまりさ、モータースポーツってそういうことなんだよ。やはり参戦してることに大きな意義があるわけ。だから、そこをきっちり評価しなくてはならない。

新&永:なるほど〜。

国:そうやって考えると、やはりスイフトを高く評価しちゃうよね。

思わず応援したくなるスイフト。国沢師匠イチオシの1台です

まとめ

 最後は何だかモータースポーツの話になってしまいましたが、とにかく今回乗った2台は両方とも高く評価できると思います。永田さんは「できればスイフトに160馬力くらいのワークスエンジンがあったら、もっといいのに」とコメントしていました。どちらのクルマも速いし、どちらのクルマも楽しい。コルトの方が速いしギヤの入りもいいけれど、スイフトの方が乗り心地もいいし、コストパフォーマンスも高い。それからJWRCのベース車だという魅力もある。どちらがいいのか。これじゃ何の役にも立たないかもしれませんが、「お好みでどうぞ!」としか言えませんです、はい(汗)。やる気のある外観と絶対的な速さが欲しい人はコルトの方を。速さはそこまでではないけれど、乗り心地の良さとJWRCのベースになり得るクオリティが欲しい人はスイフトスポーツをオススメします。僕なら、う〜ん、スイフトの方を買って差額41万円で色々とイジりますかね? 

 個人的にはスイスポの出来に感心する一方で、コルトに「個性」を感じられてとても嬉しかったです。三菱はアイなど最近個性あるクルマをリリースしています。今の時代、クルマの性能にそこまで差がないゆえブランド力なくしての販売台数確保はなかなか難しい。そこでブランド力のなくなった三菱は「他とは違う明らかな個性を持ったクルマ」で勝負しようとしているのですね。師匠もおっしゃっていたけど、これは正しい選択。ブランド力なんてすぐ復活させることなんてできないのだから、クルマの個性で勝負するしかないでしょう。アイにしろ、コルトにしろちょっとした弱点はありますけども、強い個性を持っていればそんな弱点は気にならなくなってしまう。今後その個性がどのように評価されていくのか。三菱は個性の出し方をどう洗練させていくのか。見ものであります。

レポート/新美瑛生