日産 ステージア 

日産自動車

ステージア

平成16年9月17日

《MCステージア試乗レポート》

●FMプラットフォームに楽しさが加わった!


MC:平成16年8月18日

 今年7月のステージアの登録台数を見てみると、わずか484台に留まっている。クラウンエステートやマーク2ブリッド、アコードワゴンなども含め、国産ステーションワゴンで好調と言えるのはもはやレガシィだけの今、スカイラインをベースとするステージアはどれだけの変貌を遂げたのか?

伸びやかなスタイリングが魅力的なエクステリア。フロントマスクの精悍さが増しました。

ボディカラーカラーは新色のファウンテンブルーパールメタリック。

○ファンな気分高まる3.5リッターエンジン
山崎(以下:山) マイナーチェンジでターボモデルがなくなりましたね。エンジンは以前の2.5リッターV6ターボ(280ps/41.5kgm)を筆頭とする、2.5リッターNA(215ps/27.5kgm)、3リッターNA(260ps/33.0kgm)という3種類のバリエーションから、3.5リッターNA(272ps/36.0kgm)と、2.5リッターNA(スペック変更無し)の2つになってます。
国沢(以下:国) グレード構成をシンプルにして、乗用タイプのRXとよりアウトドア志向のAR−Xの二本立てになってる。お客さんには分かりやすく、企業としてはコスト削減ってとこかな。

トルクフルで扱いやすい3.5リッターエンジン。元気な吸排気音が気分を盛り上げます。

山 やっぱり注目は新たに搭載される3.5リッターエンジンですね。まあ3.5リッターエンジンをデビュー時から搭載しているスカイラインと同じFMプラットフォームのステージアですから、載せること自体はカンタンだったと思いますが、率直な感想はどうですか?
国 ドッカン特性だったターボはちょっと車格に合ってなかったからねぇ。今度のこのエンジンイイよ〜! モノ自体はZやエルグランド、それからムラーノと同じだけど、クルマに合わせたセッティングがきっちりされてる。第一この音は反則でしょ!
山 音! 迫力ありますよね! 乾いた低音の響きなんかBMWっぽい感じだし、高回転域の吸気音もクオォーッと力強さ満点。パワーだって上までしっかりついてきますよ。
国 スペック的にはターボほどじゃないけど、アクセルに対する反応がいいから爽快感あるね。
山 今は高原のゴルフ場に行くようなキツイ上り坂を走ってますけど、ほとんど平坦なところを走ってるのと変わらないですよ。アクセルかなり余ってるのに速い!
国 車重(350RX FOUR:1670kg・5速AT)を感じさせない軽快さがある。それに、音を初めとしてドライバーをワクワクさせるような気持ち良さの演出が走りと良い具合にマッチしてるから楽しい!
山 そう言えば、昔のキャッチコピーに「この瞬間が日産車だね」っていうのありましたね。「らしさ」の復活が見られますか?
国 冬の時代が長かったけど、やっとこういう元気な味付けのクルマを作れる活気が戻ってきたと思うよ。

○足回りの大幅変更でハンドリング激変!

サスペンションの構成部品を大幅変更し、見違えるほどキレのあるフットワークを実現!

山 FMプラットフォームって、よく「曲がらないからつまらない」って酷評されてましたけど、このステージアにはそんな印象ないですね。
国 「よくぞここまでできたもんだ!」ってくらい良くなってる。ほとんどニュートラルステアに近い特性になった。限界域でも安定したイイ足だよ。
山 資料によると、フロントサスペンションの部品がほとんどアルミに変わってます。リヤサスペンションのメンバーもアルミ製になってますね。
国 明らかに足がスムーズに動くようになった。ステアリング操作に対してクルマが曲がる体勢を作るまでの時間が一気に短くなったね。前のは突っ張ってアンダーって感じだったからどうしようもなかったのに…。FMプラットフォームでもやればできるじゃないと思った。
山 直前にエルグランドを運転したのも影響してるかもしれませんが、ステージアに乗り換えると、これはもうスポーツカーの切れ味って感じです。切った分だけ曲がっちゃいますよ。スカイラインのセダンだってこんなにシャープじゃなかったと思います。
国 それくらい激変したってことだよ。せっかく基本をFRとしてるんだからこれくらいファン・トゥ・ドライブじゃないと、素直な特性も活きてこないってことよ。
山 5速AT(2.5リッターの2WDモデルのみ4速AT)のレスポンスも良くなった感じしますし、スカイラインなんかもこの味付けになると面白いですね。
国 この勢いがあれば期待していいんじゃないかな。

良くも悪くもスカイラインだが、上質感は上。遅ればせながらテレスコピック機能が付きました。

 今回、グレード体系の簡略化とエンジンバリエーションの見直しがなされたステージア。走行メカニズム面ではこのほかに、アテーサE−TS(電子制御4WDシステム)のセンターデフ内にある多版クラッチの作動を油圧式から電磁式に変更。R34GT−R同様のロジック(ちなみにクラウンの4WDも電磁クラッチだったりする)を奢ることにより、安定性を確保するための細かな制御を可能にしている。国産Lクラスワゴンの代表としての質感アップも図られ、総合的に見ればBMW5ツーリングやベンツのEクラスワゴンとも十分に勝負できる資質を身に付けたと言ってもいいと思います。

Text:山崎 裕正