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ライバル対決
インプレッサ スポーツワゴン
VS
アクセラ スポーツ
永:たまたま近い時期にハッチバックとステーションワゴンの中間くらいに属する1.5リッタークラスの2台に乗ることができましたので、今回はライバル対決という形で取り上げたいと思います。
国:上に強力なエンジン積んだクルマがあって、そこにベーシックな1.5リッターエンジンを載せてるという成り立ちもこの2台は似てるね。
(インプレッサは平坦なお台場周辺で2名乗車、アクセラはアップダウンのある河口湖周辺にて3人乗車で試乗。同じコースでの試乗ではない点を先にお断りしておきます)
<インプレッション@ インプレッサSW>
国:まずはインプレッサから見ていこうか(試乗車は1.5R。オプションのS/Aパッケージ付き)。
永:昨年のマイナーチェンジから導入されたスプレットウイングスグリルもだいぶ見慣れてきたインプレッサですが、今年6月の一部改良で1.5リッターに
“R”というグレードが追加されました。Rというグレード名ですからレガシィやR2と同様にDOHCエンジンです(iはSOHC)。
国:モデル末期(2代目インプレッサの登場は2000年秋)にも関わらず、突然新しい
エンジンが追加されたんだね。
永:そのあたりの経緯を開発責任者の森さんに伺いました。森さんによると「インプレッサはWRXシリーズがメインのように見られがちですが、シリーズ全体で見ると1.5リッターがかなり売れています。しかしWRXの弟分というイメージが強いのか、お客さんから“期待外れ”と言われることも多かったんです。そんなわけでSOHCの1.5リッターはもう古いので、新エンジンを投入しました」とのことです。
国:新しいエンジン(EL15型)ってあまり注目されていないけど、結構気合入ってる。まずストロークが今までのSOHC(EJ15型)で65.8mmだったのに対し、EL15型は79.0mもある。
永:低速トルクが出るように作られているわけですね。
国:吸気側の可変バルタイや等長等爆のエキゾーストマニホールドまで採用されている上、排出ガスも星4つを達成しているし。
永:技術的にも進んだ、贅沢なエンジンです。ちなみにこのエンジンの排気量を拡大する予定は今のところないそうです。
突然世に出た新エンジン。仕上がりは上々
国:SOHCと比べると同じ1500ccと思えないくらい良くなってるね。
永:SOHCも年々改良されていて年を追うごとに良くなっていましたが、(このクラスにしては)車重が1200kg少々と重いせいもあってパワー不足は否めませんでした。
国:街乗りだけならいいけど、遠出や山岳路は厳しかった。それが動力性能に不満を感じないくらいになった。
永:ユーザーが購入するときに直接的なライバル車として考えるカローラフィールダー(約1100kg)、ウイングロード(約1200kg)の1.5リッターと比べると、ダッシュ力はインプレッサの負けだと思います。特にフィールダーなんて軽いので「結構速い」と感じるくらいですから。
国:でもインプレッサはエンジンの回り方とか味が濃い。
永:スムースですよね。おまけに等長等爆エキゾーストのおかげかエンジン音も軽やかでいい音だと思います。
国:それにしてもインプレッサって1.5リッターでもインプレッサの良さはあるね。動力性能こそ違うけど、ボディのガッシリしてるところとか。1.5リッターのクルマとは思えない。
永:まさにWRX譲りです。その代償として車重が重いのかもしれませんけど。
国:インプレッサを「BMWのようなプレミアム感のあるクルマ」として見るとハーシュネス(突き上げ)の強い乗り心地が実に惜しい。プライベートカーでGDB型のインプレッサを所有していたときにダンパー交換したら乗り心地はかなり良くなったから、「いいダンパーが付けば」と激しく思う。タイヤが大きすぎるのかもしれないけどね(オプションのAパッケージ、S/Aパッケージを選ぶと16インチのアルミホイールが付く)。
永:15インチくらいが適正なのかもしれませんね。それとブレーキフィールがカッチリしている点はいいですね(低膨張ブレーキホースを採用している)。
課題は乗り心地だけ!
国:とにかくインプレッサの1.5リッターは、新しいエンジンを得てより魅力的になったと思う。
<インプレッションA アクセラスポーツ>
永:続いてアクセラスポーツ1.5Cです。
国:動力性能はインプレッサの新しいエンジンといい勝負かな。
永:アクセラはアップダウンのある河口湖周辺での試乗(しかも3名乗車)でしたけど、インプレッサと車重もほぼ同じですから条件を揃えれば似たような感じになりそうです。
国:アクセラの1.5リッターは今回の試乗コースだと「街乗り用ですね」となっちゃうなあ。
永:キックダウンが頻繁に起きてましたからねえ。でもこの1.5リッターのエンジン音は気持ちいいので、不快な感じはまったくありませんでした。もしアクセラの1.5リッターを買うならインプレッサの1.5Rには設定のないマニュアル車の方がいいのではないでしょうか。
気持ちよさはやっぱりマツダ。ストラットアッパーにご注目を!
国:だいぶ印象変わると思う。買うならマニュアルをプッシュしましょう。話変わるけど、アクセラの持つインプレッサに対するアドバンテージは乗り心地だね。
永:とてもしなやかなでしたね。
国:テネコ製ダンパーの良さをキッチリ出してる。その上アクセラもインプレッサ同様にボディすごく強いからね。
永:ストラットアッパーの強化なんてすごいですよ。板圧アップというかストラットタワーバーの取り付け部みたいのが付いてますからねえ。ハンドリングはいかがでしょうか。
国:パワーはないけどさすがマツダのクルマで、限界レベルも高いし素直で楽しいよ。
永:一点だけ気になったことがあります。コーナリング中に誤ってマンホールに乗ってしまったとき(=路面ミューが変わったケースなど)に、大きな舵の抜けを感じるんですけど。
まれに感じる「舵の抜け」以外は文句なし!
国:おそらくリアのブッシュの横方向が柔らかすぎるんだと思う。振動、騒音の低減をブッシュに依存していた時代の悪い名残なのかも。
永:ここまで良くできているのにもったいないですね。
国:次のマイナーチェンジあたりで良くなるといいんだけど。
<2台の居住空間をチェック!>

インテリアは2台とも派手さはないけど機能的
永:インプレッションはこんなところです。ここから先は室内空間などを見ていきましょう。
国:まず後席の広さ。これは文句なくアクセラの勝ち。
永:インプレッサはエンジン縦置き構造ですからね。足元が狭いです。
国:室内幅もアクセラの方が広いし、ヒップポイントが高いからより正しい姿勢で座れる。
永:ラゲッジスペースは一長一短だと思います。
国:面積ではインプレッサの勝ちだけど、高さ方向はアクセラの勝ち。どちらも大きな荷物を頻繁に運ぶのでなければ十分な広さを確保しているよ。

両車のラゲッジルーム。トータルしたらアクセラの方が広いか?
<欲しいのはどっち?>
永:ここまで2台を比較してきましたが「どちらを買うか?」という切り口でまとめましょうか。
国:俺ならインプレッサのセダンのマニュアル買ってラリー仕様風にする!
永:あの今日はワゴンなんですけど……。でも新しいエンジンの付いたインプレッサにマニュアルがないのは残念なことですね(SOHCエンジンの1.5iには設定あり)。
国:真面目な話をすると、迷った末にインプレッサかな。
永:私もインプレッサにすると思います。というのはアクセラのスタイルが好みでないからです。具体的には真後ろから見るとお正月の鏡餅のように2段重ねに見える点とリアのドア以降が無駄に長く感じる点です。
国:そういう意見の人は結構いるかもしれない。でも、この2台はクルマに関心があって「それなりにラゲッジスペースの広い1.5リッタークラスのクルマを買いたい人」という人にはどちらも薦められる。
永:どちらも楽しいクルマですからね。出来れば両車ともフィールダーやウイングロードのように1.8リッターも選べるともっといいと思います。
国:特にアクセラは2リッターが中途半端な存在になっているからね。
永:読者の皆さんだったらどちらを選ばれるでしょうか?
レポート/永田恵一
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