アトレーと呼ばれる軽自動車のミニバンは、荷物を運ぶ4ナンバー登録の働くクルマとして作られた。しかし4ナンバーの規定をクリアするには、リアシートの広さ制限を受けたり(荷物スペースより狭くなければダメ)、重い荷物運ぶことまで想定した硬いサスペンションなどが必要となる。一方、居住性や快適性を無視して4ナンバー登録が出来るようにしても、今やメリットは皆無に近い。自動車税が年間3200円安い程度(乗用車登録なら7200円)。むしろ乗用車だと初回の車検は3年目なのに対し、4ナンバーだと2年しかダメといったデメリットの方が多い。それなら5ナンバーの乗用車登録出来るアトレーワゴンにしましょう、となったワケ。
試乗してみると、基本的に4ナンバーのアトレーと変わらない。もちろん乗り心地は向上し、グッと快適になった。64馬力を発生するターボ車に乗ると、走行性能もナカナカ良好。80q巡航なら余裕カマすし、軽自動車の制限速度が100qになったとしても(現在審議中)、楽に流れに乗ってイケる。逆にノンターボモデルだとツラい。80q巡航でギリギリといった感じ。高速道路使ったドライブをする機会があるなら、迷わずターボエンジン仕様にしておくこと。
それにしても新しい規格の軽自動車は、ドコのメーカーのモデルに乗っても驚く。従来までのピョコピョコした安っぽい乗り心地は完全に姿を消し、満足こそ出来ないまでも不満を感じないで走れるようになった。別の日、ブレーキテストを行ったトコロ、普通の乗用車とほとんど変わらない停止能力だということも判明している。いやぁタイしたもんだ。
ところが問題が無いワケでもない。そいつぁ価格設定。前述の通りターボ無しだと、遊びに使う乗用車として使うにはパワー不足でイケてない。否応なしにターボ車選ぶことになるのだが、価格見て飛び上がる! なんせ136万7千円するのだ。おいおい! 1、5リッターでフル装備のホンダ・キャパの『ライト』というグレードは、129万円だぞ! 1、3リッターの日産キューブなら、値引きも大きく110万円くらいで買える。それより高いじゃないの! いくら軽自動車のランニングコストが安いと言っても、車検や保険、税金含め年間で最大5万円程度。5年間で25万円にしかならないのだった。この金額差をどう考えるか、であろう。
確かに室内スペースなど厳密に比較すると、キューブなどよりアトレーワゴンの方が広い。リアシートも広い。でも走行性能やネンピ、高速走行時の快適性などからすれば、やっぱり普通の乗用車有利だと思う。ファーストカーとしてアトレーワゴンを選ぶ、という理由は薄いです。じゃどんなヒトに向くか? 第一条件は駐車場所の関係で軽自動車以外無理、というケース。こらもうアトレーワゴンしかないワな! 次いでセカンドカーであること。ファーストカーとして使うなら、ランニングコスト考えても普通車だ。最後は「今まで軽自動車の1BOXカーに乗っていたヒト」。従来の1BOXカーと比べれば、もう天国と地獄の関係に近い。自分の安全のためにも、即刻乗り換えることをすすめておく。