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オーリス発表会
1)カローラファミリー第2弾、オーリスが登場!
10月10日にカローラ・アクシオ、カローラ・フィールダー(それぞれ4ドアセダンとステーションワゴン)が発表されたのに続き、「カローラ一族」のハッチバックである“オーリス”がお披露目された。オーリス(車名のオーリスは“オーラ”に由来し、強い存在感や輝きを持って欲しいという願いが込められている)はカローラシリーズの一員でありながら頭に「カローラ」の名前が付かないことからも分かる通り、今までのカローラシリーズとは一味も二味も違ったクルマになっているようである。開発テーマも見る、触れる、乗るなどのすべての場面でユーザーに感動を与えようということで「直感性能」とのこと。直感性能とはいったいどんなものなのか? 今回も余すことなくお伝えしていこう。(永田)
写真はオーリスについて熱く語る金森チーフエンジニア
2)3ナンバー化の理由は?
オーリスのカローラシリーズ内での役割だが、今までのカローラ・ランクス、アレックスの後継車というのは明白なところである。しかし、オーリスはクルマそのものやスペックを見ていただいても分かる通り1760mmの3ナンバーサイズ。「カローラの身内のクルマなのに3ナンバーなの?」と感じられる方もたくさんいらっしゃるだろう。そのあたりの経緯を商品企画担当の小林さんに伺ってみた。
3ナンバー化した理由については、「短く言ってしまえば、世界に通用するCセグメント(VWゴルフなどの属するクラス)のクルマを作りたかったからです。というのも、今までのランクス、アレックスは5ナンバー枠で作っていたせいでスタイル、走行性能で(貧弱な形になったり、高速域での安定性に欠けるなど)どうしてもライバル車に勝てない部分がたくさんありました。今回のオーリスは日欧で年間に20万台も生産するクルマですので、“ヨーロッパのライバルと同じ土俵に勝負するんだ”という意気込みも含めて1760mmのワイドボディを採用しました。」とお返事をいただいた。やはり、いくつもの理由やメリットのある3ナンバー化だったようである。
気になる取り回しについても「デザインの特徴にもなるのですが、フロントのオーバーハングを短くした上、コーナーも絞り込んでありますので実際の取り回しに不便はないと思います」とのことだった。
やっぱり大きくは見えるか?
小林さんからは「私は先代のランクス、アレックスの操安も担当していたのですが、5ナンバーサイズではトレッド等の関係でゴルフなどにどうしても勝てず、悔しい思いをしていました。しかし、オーリスはその無念をやっと果たせるクルマにできました」というお話も。オーリスがゴルフ、アストラ、プジョー307、アクセラといったライバルとどんな戦いを見せるか? 大いに注目したいところだ。(永田)
3)エクステリアはヨーロッパ流!
オーリスのデザインを見て「日本車離れしているな」と感じる方は多いのではないだろうか? それもそのはずで、オーリスはトヨタがヨーロッパに持っているデザインセンター、EDスクエアでデザインされたのだ。デザインテーマには「ダイナミック」、「アクティブ」といった攻めを思わせる言葉が並び、実物を見ても伸びやかで力強い感じのものに仕上がっている。このようなデザインを実現できたのも、3ナンバーサイズにしたおかげに違いない。ちなみにオーリスのエクステリアデザインについては、ヨーロッパを大きなマーケットに考えているせいか、トヨタ車でたまに見られるデザインコンペ(例えば日本、アメリカ、ヨーロッパのデザインセンターそれぞれがデザインを持ち寄り、良かったものを採用する方式)は取られなかったそうだ。
リアビューには迫力すら漂う
個人的には「ランクスの面影を部分的に残しながら、ヴィッツの兄貴分みたいだな」と感じた。この感想をデザイン担当の方にブツけてみると、「ヴィッツを意識した部分は特にありませんでした」とのお答えだった。(永田)

皆さんはどんなご感想を持たれたでしょうか?
4)インテリアもヨーロッパテイスト!
オーリスはインテリアも非常に個性的である。中には「こんなデザイン見たことない」という方だっているかもしれない。このインテリアは日本側でデザインされたもののとのことだ。インテリアのこだわりについて、設計を担当された佐藤さんに聞いてみると「やはり一番見て欲しいのは、インパネからセンターコンソールまでを一体化した“フライングバットレス”(ヨーロッパの建築様式)という手法を取ったことですね。この手法を取ったおかげで、吹き抜けのような個性的なデザインと開放感を両立できました。それとオーリスはスイッチ類を触ったときにも、開発テーマである「直感性能」を感じて欲しかったのでスイッチ類のフィーリングにも気を使いました」とのお話だった。確かにウインカーやハザードランプといった操作系を動かしてみると、しっとりとしたいいフィーリングを感じた。
ハリアーなどのSUVのように感じる方もいるかもしれません
吹き抜けの部分は物入れにも使えます
また、先に発表されたカローラ・アクシオ、フィールダーと同様にメーター内のエコドライブインジゲーター(燃費のいい運転をしていると点灯するランプ)やステアリングが前後にも動くテレスコピック機能が備えられている点も読者の皆さんに強調しておきたい部分である。(永田)
こんなところにもこだわりが!
5)インテリアその2〜パッケージング編〜
続いてオーリスの室内、荷室の空間について先代モデルとなるカローラ・ランクスとの比較を交えながらお伝えしていこう。
まず前席は全高が高くなり、着座位置も高くなっているせいか非常に開放的に感じた。シートも固めながらしっかりと体を支えてくれそうである。
後席とラゲッジスペースは前席以上にランクスとの差が大きい。ランクスの後席、ラゲッジスペースは「男性4人でのロングドライブはちょっと遠慮したいな」と思うくらいで、全般に狭かった。しかし、オーリスは後席も前席と同様に着座位置を高く取っており、正しい姿勢で座れるため結果的に足元空間が大幅に広くなった。これにはオーリスから採用された新しいフロア(この後のシャーシの項を参照)が低いことや、フロントシートのバックレストが薄くされていることも貢献している。
ラゲッジスペースはご覧の通り。2BOXカーとして見れば破格の広さだと思う(4WD車はやや浅くなる)。
容量は354リッター。全長と荷室の広さのバランスは見事なものです
ここまで書いてきた通り、オーリスの全体的に室内空間は非常に広い。これだけの空間があれば、ヨーロッパのライバルとも互角に戦っていけることだろう。(永田)
6)エンジンとミッションは新型カローラと同じ
オーリスのパワートレーンは、先日デビューした新型「カローラ・アクシオ/カローラ・フィールダー」と同じものであります。エンジンは先代のものを改良した1、5リッターの「1NZーFE」と、新開発の1、8リッター「2ZRーFE」。組み合わされるミッションは全車CVTで、1、8リッターエンジン搭載車には7速シーケンシャルシフトマチックが奢られております。
1、5リッターエンジン。低い位置にあるのは歩行者保護を考えてのこと
パワートレーン関係の開発者である大形さんに「パワートレーンにおいて、新型のカローラと比べオーリスの優位点はどこでしょう?」と訊ねたところ「優位なところは特にありません。何せ同じですからね(笑)。ただし、コンピュータの方は若干セッティングが異なります。少しだけスポーティな味付けとなっているのです」。
1、8リッターエンジン。元気な走りを楽しめます!
オーリスでは、燃費が17、6km/L(1、5リッター)と16、8km/(1、8リッター)となっている。この数値、同じパワートレーンを搭載する新型カローラ・アクシオと比較すると、それぞれ0、6km/Lと0、4km/Lダウンしている。これは新型オーリスの方が100kgほど重たいため、この燃費数値になっているそうです。
先日新型カローラ・アクシオに試乗し、両方のエンジンを試す機会がありました。1、5リッターは実用十分といったイメージ。車重の重くなるオーリスでどういった印象になるか分かりませんが、特別大きな不満が出ることはないでしょう。一方の1、8リッターはやはり元気。パワーの差も感じますけど、何より音がかなりスポーティです。これはもう好みや用途の問題。どちらがいいかは実際に試乗して決めた方がいいでしょう。(新美)
7)シャシーは新開発!
新型オーリスで要注目なのがシャシーです! シャシーは何と新開発。「走る」「曲がる」「止まる」という基本の性能を徹底的に追究し、抜群の走行安定性と操縦性を備えたクルマになっているとのこと。このシャシーを開発するため、開発陣はニュルブルクリンクやアウトバーン、コーナーの多い山間路を走り込み、テストを重ねたそう。
これはボディにも関係することですが、剛性を上げながらも室内空間を確保するため、シャシーには様々な工夫が凝らしてあります。例えばリヤ開口部の剛性確保。ハッチバックスタイルのクルマはどうしてもボディ後ろの剛性が不足しがちですが、新型オーリスではその剛性を確保し、かつ荷室の容量を確保するため、リヤサスペンション横からボディ下部を通して補強を入れるという工夫が成されております。これならばスペースを犠牲することなく、剛性確保が可能。
スペースを有効に使い、剛性を確保しています
サスペンションも新設計。前はマクファーソンストラット、リヤはトーションビーム(4WDはダブルウィッシュボーン)となります。特にリヤでは取付け剛性を大幅に向上させ、高いレベルの操縦性実現に1役買っているそう。またステアリングギヤボックスをブッシュを介さずにサスペンションメンバーに取付けることで、ステアリング操作に対する素早い応答性を確保しています。
ちなみにダンパーはカヤバ製。シャシー担当の方によれば「ヨーロッパも見据え、若干固めで、かつしなやかな足回りを目指して開発しました」。様々な強敵ひしめくCセグメントの世界で新型オーリスはどのような走りを見せてくれるのか。とても楽しみであります。(新美)
8)世界基準の衝突安全性
新型オーリスは衝突安全性も世界基準です。全方位での衝突で高い安全性を誇る「GOA」はもちろん、様々な補強や衝撃吸収材を適切に配置することで、日本の衝突安全性評価(J-NCAP)において6つの星を実現しています。
しかし、日本の衝突安全基準を高いレベルで満たすのは、正直今のトヨタでは珍しくない。トヨタが目指したのは世界基準での高い衝突安全性。そのためにボディだけでなく、例えば後方から追突された際に頸部への衝撃を緩和する「WILコンセプトシート」をフロントシートに採用したりと、至る所で更なる努力をしているのです。
歩行者への衝撃はここで軽減!
そうそう、安全という面でとても重要なものとして挙げられるのがブレーキ。新型カローラ・アクシオではリヤがドラムブレーキとなりましたが、新型オーリスでは前後ともに大型のディスクブレーキを装備。スポーティな走行だけでなく様々なシーンで重要となるブレーキでも、新型オーリスは抜かりがありません。(新美)
9)グレード&価格は……
新型オーリスのグレードは基本的に4つに分類されます。まず1、5リッターエンジンと1、8リッターエンジンの2つに大別され、1、5リッターには「Mパッケージ」と「Sパッケージ」を用意。1、8リッターには「G」と「Sパッケージ」が用意されます。それら4つに加え、最もベーシックな「150X」が用意されるというグレード体系であります。
まず1、5リッターエンジン搭載車から説明しましょう。ベーシックグレードの「150X」でも、最低限の装備は用意されます。他のグレードと比べ省かれるのはプライバシーガラスや、エアコンがオートではなくマニュアルであること。さらにリヤセンターアームレストやコンライト(ライト自動点灯・消灯システム)くらいなもの。「そこまで便利さは必要ない。きっちり走ってくれればそれで十分!」という人にはこのグレードでも満足度は高いかもしれません。値段は162万2250円(税込み。4WDは21万円高)。
色によっても印象は変わる。あなたなら何色を選ぶ?
そして「150X」に快適装備やスポーティな装備を加えたのが「150X ”Mパッケージ”」と「150X ”Sパッケージ」。両車に共通して追加されるのはプライバシーガラスやオートエアコン、大型リヤルーフスポイラーにコンライト、リヤセンターアームレストと大型コンソールボックスです。そしてMパッケージにはスマートエントリー&スタートシステムとイモビライザーを追加。Sパッケージには16インチのアルミホイールやカラードフロントスポイラー/カラードサイドマッドガード/リヤマッドガード。フロントフォグランプに本革巻き3本スポークステアリング&シフトノブが奢られます。Mパッケージにするなら8万9000円高。Sパッケージにするなら23万6000円高くなります。Sパッケージはお好みで。Mパッケージはやはりあると便利な装備ばかり。ディスチャージヘッドランプは「150X」だとオプション設定さえされないので(他の1、5リッター車はオプション)、売れ筋はMパッケージでしょうか。8万9000円余分に出す価値は十分にあります。
Sを選ぶかMを選ぶか……
一方の1、8リッターエンジン搭載車はかなり装備充実。グレードは「180G」と「180 ”Sパッケージ”」の2つです。装備的には「180G」で十分豪華。1、5リッターのMパッケージの装備内容に加え、ディスチャージヘッドランプやオプティトロンメーター(マルチインフォメーションディスプレイ付き)。7速シーケンシャルシフトマチックなどなど、かなり充実しております。値段は191万6250円(税込み。4WDは21万円高)。「150X ”Mパッケージ”」に比べると29万4000円高い。しかしエンジンも大きくなるし、ディスチャージなどもついてこの値段なら、高くはありませんね。Sパッケージは基本的に1、5リッターの時と同じものが追加され、17万2000円高くなる。
先代と比べ若干値上がりしているものの、そこまで大きな値上げ幅ではない。むしろ、新開発のプラットフォームや新開発エンジンを搭載してこの値段なら十分頑張っているでしょう。1、5リッターならMパッケージが、1、8リッターなら「G」といったところが一番狙い目でしょうか。(新美)
10)質感の実現に期待!
新型オーリスの新車速報、いかがでしたでしょうか。10月は新車発表が多いですね。その中でも新型カローラシリーズは注目の1台。特にオーリスは「5m走れば分かる上質感」を目指し、開発されております。運転する楽しさも、乗せられて感じる快適性も、その両方を備えたクルマだとトヨタの開発陣は自信を持っております。
トヨタはCセグメントで強さを発揮できるのか?
ご存じの通り、新型オーリスの属するCセグメントは強敵も多い。そういった中でどれだけ個性を発揮し、かつ認められるか。世界基準を目指し3ナンバー化しただけに、「5ナンバーなので仕方ない」なんて言い訳は通用しません。カローラシリーズの中でも異彩を放つ新型オーリスは一体どんな走りを見せてくれるのか。楽しみであります。今回も最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。(新美)
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