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  MR2 

 245馬力を発生するターボエンジンは高回転でクラッチミートすると派手にホイールスピンするパワー。しかも7200回転から始まるレッドゾーンまでイッキに回ってしまう。シフトタッチも良好なので、0〜400mの加速は12秒台に入るし、速度リミッターを外せば250km以上の最高速をマークする。NAは180馬力。ターボと同じでレッドゾーン直前の高回転域までしっかり伸びてくれるので気持ちよろしい。あまりギンギンに走るつもりじゃないならノンターボで十分に速いと思う。むしろワインディングロードを楽しみたいなら、ノンターボの方がエンジンのレスポンスも良く気持ちいいかもしれない。


 マイナーチェンジしたMR−2は確実にポテンシャルアップを果たしている!エンジンは一段とパワフルになったし、気難しかったハンドリングだってフルカウンターを当てたドリフト走行さえ出来るようになったのだ!となると気になるのが限界性能。早速筑波サーキットに持ち込んでみた。まずはタイヤのコンディションがいいうちに、岡田秀樹選手によるタイムアタックといこう!元気よくピットアウトし、1ラップのウォーミングアップの後、いよいよフライングラップに入った!
 さぁて何秒か?スタッフ全員で最終コーナーの出口に注目すると、驚いたことに後ろを向いて走ってるじゃないの!なんと大スピン、である。F3000やグループCカーさえ乗りこなす岡田選手でもコントロールを失ってしまったのだ!こりゃ手恐いぞ。しかし最終的に叩きだしたタイムは1分8秒25。どっひゃ〜速いざんすぅ!なにしろBCのテストでこいつに勝てるタイムを出したのは、NSXとGT−R、RX−7、スープラだけ。2リッター最強なのはもちろんのこと、200万円台で買えるクルマでは間違いなく世界一速い!

 それじゃボクもコースインといこう! タイヤがヒート気味だったから、最初から全開で行く! するとやっぱり速い。というより、完全にパワーが足に勝っている様子。だからコーナーの立ち上がりでアクセルを多めの開けると、すぐにテールスライドだ!ただしスライドした時のコントロール性は凄く良くなった。従来型は典型的なミドシップ系ハンドリングで、ドリフトアングルを大きく取ろうとすると簡単にスピン。これはミドシップ本家筋のフェラーリや分家であるNSXもそうで、本来テールを流してはイケナイのだろう。
 今度のMR−2は違う。フルカウンター状態をキープしたままコーナーをクリア出来ちゃうのだ。でも少しでも許容スピードをオーバーするとスピンに陥る。パワーでスライドさせるようなコーナーはいいけど、オーバースピードでテールスライドに入るのは危険。
 そいつをよく表現してるのはラップタイムである。ライバルとして連れて行った2リッターFR最強のシルビアは、ボクと岡田選手のラップタイムが0、23秒しか違わない。つまり実力を引き出しやすいワケだ。
 一方MR−2のタイム差は0、84秒。タイヤがヒートしてたという理由を抜いても0、5秒はある。こいつを詰めるのは相当に難しいだろう。それこそスピンするくらいまで攻めなければ本当の性能を引き出せないと思う。だからミドシップは面白いのかもしれない。
 それにしてもMR−2が叩きだした1分8秒25という筑波サーキットのラップは凄い! だってコーナリングスピードそのものはメチャクチャに高いワケじゃないのに、3リッターの280馬力モデルと同等の速さなんだもの! そこで谷田部に持ち込んで動力性能のチェックをすることにした。
 最初はいつものように0〜400m加速からトライしよう。1発目は様子見を兼ね、何の作戦も無しにスタートする。6千回転くらいでクラッチミートし、各ギア7千回転のレッドゾーンまで引っ張るというオーソドックスな方法だ。

 それではスタート、である!6千回転でクラッチミートすると派手にホイールスピン! 派手なスキール音を出す失敗スタートとなった。でもシフトアップは好調! 7千回転でいつものようにアクセル全開のままクラッチを蹴飛ばし、瞬時に1速から2速へ。シフトミスしやすい2速から3速へもキチンと入った。シフトフィールは少々悪いものの、基本的には操作しやすいミッションだと思う。
 驚いたのは完全にスタートミスしたにも関わらず、このトライで13秒43をマークしてしたこと。こりゃ速い!2リッター初の12秒が期待できる可能性も出てきた。こうなればテスターも真剣になるというもの。2回目のトライは超慎重にクラッチミートを行い、あまりスリップさせないスタートをする!

 シフトも順調。チラリと400m地点での速度をチェックすると、さっきより4km/hくらい速い!すぐにトランシーバーでスタッフに聞くと「13秒132です!」。う〜ん。やっぱりも少しタイヤで路面を掻いた方がいいかもしれない。
 その後、数回のアタックを行うも、残念なことにベストは13秒フラット。ガソリンが満タンじゃなかったら、12秒台は確実だったろう。このタイムを出したのは「少しホイールスピンをさせて、レブリミッターが作動する直前の7200回転まで引っ張る」という方法。それにしてもGT−R、NSX、GTOに次ぐタイムは立派だ!
 さらにリミッターをカット出来たので、最高速にもトライしてみた。するとこれまた速い!スタートして1000m時点でもうメーターは振り切り状態。ここからはドライバーには何km/h出てるのか解らなくなってしまう。しかしタコメーターは順調に上昇……、するどころではなく、何と裏のストレートでレッドゾーンに届くではないか!つまりフケ切ってしまったワケだ。計測地点もその状態のまま通過し、なんと250、8km/hを記録!ギアレシオをもう少し高めにすれば、間違いなく5km/hは伸びたろう。2リッターでもこれだけ速ければ十分。今回テストしたGT−Sは、エアコン付きで259万円。この価格でGT−Rの性能が買えるのにはホントに驚かされた!
  筑波サーキットと谷田部でのテストを行った結果、MR2は2リッター最強の動力性能を持つことが判明した。となると気になるのが「じゃ、実力伯仲のライバルはなんだよ!」と言う点。早速チェックしてみることにした!
 まず「どこで勝負してもMR−2より速いぞ!」というクルマは、驚いたことにNSXだけである。GT−Rは最高速で負けるし、スープラとRX−7は発進加速で負けてしまう。何度も書くように、MR2はスーパー2リッターなのだ。
 しかしエンジン特性やハンドリング、ブレーキまで含めれば、まだこの4車のリードは大きい。すべてに余裕があるため、簡単に実力を引き出せるのだ。特にワインディングロードでは、限界を超えるとイキナリ気難しくなるMR2の弱点が出る。
 かと言ってフェアレディZやマークツー3兄弟のツアラーV、スカイラインGTS−tあたりじゃ完全に実力不足。大きな排気量と強力なエンジンを持つクルマでも、少し太っていれば完全にMR2にカモられてしまうだろう。