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エスティマ・ハイブリッド

新:楽しみですね、新型エスティマハイブリッド!

国:どれくらい進化させてきたのか注目。

新:特に2、4リッターエンジンと組み合わされるのがTHS−2という、先代に比べてかなりパワーアップしたシステムですからね。

永:スペック的に見ても不満はないだろうし、かといってハイパワー過ぎるわけでもない。まだ乗る前だから分からないけれど、燃費とパワーの両面でバランスいいと思う。

国:では早速試乗といこうか。

新:あれ? 乗り心地が1月に試乗したガソリンエンジンと比べて良くありません?

国:そうだね、少し良くなってる感じがする。

永:路面のいい所ではなかなかの乗り心地ですね。

インパネはガソリンモデルより少しだけ上質に演出

(路面の継ぎ目でガタン)

国:あー……

新:あー……

永:あー……

国:やっぱり大きなギャップを乗り越えると衝撃来るね。

新:減衰しきれていない感じ。角はないかもしれないけれど惜しいです。

永:惜しい。

新:普段は乗り心地いいだけにもったいないなぁ〜。

永;ただエンジンは音もいいし、動力性能も文句ナシです。

国:本当にこれはスポーティといってもいいくらいの速さだよ。感覚的には3リッターのガソリンエンジンレベル。これなら不満なんてまず出ないだろうね。

永:エンジンの音も軽やかで結構いい音だと思います。

新:ハイブリッドってどうしてもエンジンの存在が陰に隠れがちですけれど、エンジンだけで見てもいいエンジンだと思います。

登坂もなんのその。嬉しいパワーアップです

新:何より嬉しいのはモーターのみの走行からエンジン併用に移るときの、エンジンの掛かりが分かりにくくなっていること。気をつけていないと「いつエンジン掛かったの?」となってしまうレベルです。

国:これで実燃費が本当に2リッター並みなら、素晴らしいクルマだよ。

新:静粛性もガソリンエンジンと同じく高いし、はっきり言って乗り心地以外悪い所が見当たりません。

右端に電力を何に消費しているかが表示されます。

永:助手席周りの空間はどう?

新:バッテリー搭載の分確かに狭くなっていますけど、僕はこれくらいの方が落ち着いて好きです。狭くなっているというよりは、センターコンソールを足したというイメージ。ウォークスルーはできないけれど、ウォークスルーなんてそんなに重要性ないと思いますし。包まれ感て素晴らしい(笑)。

国:俺もこっちの方が好きだな。

適度な包まれ感。ネガな感じはしません。

永:なるほど。後席の空間は贅沢だ〜。苦しゅうないというより、何か広過ぎて申し訳なってくる(笑)。

新:先代にあった使い勝手の犠牲(先代はシートの下にバッテリーを搭載していたため、ガソリンモデルと比べて使い勝手は劣っていた)も、新型ではなくなっています。3列目のところのスペースをガソリンモデルと同じように使えるから、スーパーリラックスモードも使える。

永:動力性能に余裕あって、しかも静かで広くて燃費もいい。

国:弱点のないクルマだ。

永:コーナーでもロールしないですね。

国:普通の人には必要ないくらい限界高いよ。

新:僕なんかではタイヤ鳴らすこともできないでしょうね(笑)。

ガソリンモデルと同じく不必要なくらい限界高い。

エコラン師弟対決!

国:ヨシ、じゃあ新美のリクエスト通り、燃費対決をしようか!

新:え〜、マジでやるんですか?

国:当たり前だ。

永:聞いてないよ〜(泣)

国:じゃあ新美から。コースは俺が指示するから。

新:うわ〜、緊張するなぁ……。

新美、眉間にシワを寄せてエコラン中!

国:そこ左ね。

新:のわー、長い上り坂だ。どれくらい速度つけて登ればいいんだ?

国:企業秘密だよ。

新:出来るだけモーターのみの走行にして、と。

永:なるほどなるほど。

国:そこまた左。

新:また上り坂だ(泣)。

国:はい終了〜。新美の燃費は12、6km/Lか。

新:カタログ値に遠く及ばない……。

う〜む、せめて15km/Lは記録したかった……

国:このコース、条件的には10・15モードより相当難しいけどね。次は永田!

永:ど、どうしよう……。

国:ヘッタクソだなぁ〜。

新:(心の中で)僕よりいい記録出ませんように……。

永:どわー、どうしたらいいんだ!

永田、色々叫びながらエコラン中(笑)

国:記録は11、0km/Lか。まだまだだな。

新:僕の勝ちだーい!

新美の勝ちぃ〜。フッフッフ!

新:ではエコラン親方である師匠の技を見せてもらいましょう。

国:俺は終わりまで燃費計見ないから。ナビ画面を切り替えてしまおう。エコランに集中するかんね。

新:き、気合いからして違う。

国:長い下り坂ではスピード落とさないようにしがちだけど、少しだけブレーキ踏んでやるんだよ。そうすれば回生ブレーキで電力だって稼げる。一気にブレーキ踏むのは回生効率悪いし。

新&永:なるほど〜。

国:問題は長い上り坂だな。あ〜、ちょっとスピード足りなかったかな。

永:これ、どれくらいの燃費を記録するのだろうか。

新:17km/Lくらいじゃないッスか?

国:記録は……22、2km/Lか。まぁまぁだな。

マ、マジで? 

新:「まぁまぁ」って、カタログ値超えてますよ。

国:シビックハイブリッドの時にも言ったけど、プロたるもの、やはり歴然とした実力を持ってなきゃいけないよ。素人じゃないんだから。

新:くやしい〜〜! でも色々と技を盗めましたぜ。次回はこんなことにはならないよう修行だ。

永:僕はエコラン苦手かも……。

完敗でまたも抜け毛が増えそう……。次回こそは!

試乗後記

 新型エスティマハイブリッドは、ガソリンモデルと同じく本当に優秀なクルマでした。いや、燃費などの面を考えればガソリンモデルより優れていると言えるかもしれません。試乗後開発者の方々と色々と話したのですが、その中で特に記しておきたいのは「FFモデル」について。

 新型エスティマハイブリッドは「E−Four」と呼ばれる4WDなのですが、FFモデルは作れないのでしょうか。「せっかく燃費重視のモデルなのだから、FFにして重量を軽くし、もっと燃費を良くすればいいのではないか」と師匠が開発者の方に訊ねていたのです。それに対する答えは「燃費は4WDでも3%ほどしか悪くなりません。FFだと前輪からしか電力を回生できませんが4WDなら後輪からも電力を回生できます。雪国でも役立つので4WDでいいと思っています」というもの。

今後はより多様なハイブリッドのラインナップを望みます。

 このことに関して師匠は「10・15モードなら燃費は3%くらいしか変わらないかもしれない。けれどFFにすれば60kg以上軽くなるのだから、実燃費はもっと変わると思う。それに雪道を走らない人なら4WDであるメリットもそんなにない。4WDの設定はあってもいいと思うけれど、アメリカで売っているクルーガーのようなFFのハイブリッドを設定してもいいと思う」とのこと。聞けば「E−Fourの方が販売価格と生産コストの割合が有利だという理由もあります」ということらしいけど、長い目で見れば、FFモデルを設定する価値は十分にあるはずですよね。ハイパワーハイブリッド攻勢の続くトヨタで久々に出た燃費重視のハイブリッドなのだから、きっちり燃費を追究してほしかったです。

まとめ

 というわけで新型エスティマハイブリッドについて色々と述べてきましたが、多少の注文はあるものの、全体としては「非常にいいクルマ」であります。エスティマのラインナップを「2、4リッターガソリン車は動力性能に不満」「3、5リッターガソリン車はパワー的に過剰」と評価するならば、ハイブリッドはベストチョイスかと思います。というか個人的には、ミニバンの購入を考えている人には安心して薦められるクルマであります。静粛性などはガソリンモデルの上を行くし、実燃費だって2リッター並み。これはもう素晴らしい出来であることは間違いない。値段も300万円台後半から400万円超と安くはないけれど、買って後悔することはまずないでしょう。

レポート/新美瑛生&永田恵一