|
カローラ40周年記念イベント
「愛」と「誇り」と「情熱」の40年
1966年のデビュー以来、40年間ベストセラーであり続け、また日本の自動車業界に新たな「スタンダード」を生み出し続けてきたカローラ。2005年には生産累計3000万台を達成したカローラの40周年を記念して、トヨタはお台場のメガウェブにおいて「カローラ生誕40周年記念展」を8月22日から開催します。そして21日に、開催に先駆けて取材会が催されました。初代から現行まで全てのモデルが用意された会場は圧巻。ただ個人的には懐かしさなどを感じたりはしない。だって、僕が生まれる前のモデルが半分近くになるのですもの。初代カローラだって、キムタクが出ていた現行カローラのCMで馴染みがあるくらい(笑)。
まぁ個人的な感想はさておき、初代カローラは「+100ccの余裕(当時の大衆車が軒並み1000ccだったのに対し、初代カローラは1100ccだった)」なんていうキャッチフレーズで、大成功を収めた偉大なクルマ。このキャッチフレーズで当時のライバルだった日産サニーを負かしたモデルとしても有名です。開発では「80点主義+α」の思想が盛り込まれ、全ての部分で80点を達成するだけではなく、+αとしてスポーティ性を追求したモデルでもありました。
歴代カローラ大集合!
トヨタの看板であるカローラの歴史を手繰るのはとても楽しいもの。今日は皆さんと一緒に、カローラ40年の歩みを振り返ってみたいと思います。(新美)
<時代を先取りし続けた2代目、3代目>
初代モデルでベストセラーカーの座を不動のものとしたカローラは、1970年(昭和45年)5月に2代目にモデルチェンジされた。2代目カローラでトヨタ自動車がこだわった部分は、登場の前年に東名高速の全面開通したこともあってか「航続距離」である。具体的には“東京〜(神戸の)西宮間”(540キロ)を無給油で走れることが目標にされ、燃料タンクの大型化(36リッターから45リッターへ)などが施された。昔の車は現代の車に比べれば寸法が小さかったから、とても大変なことだったのではないだろうか。2代目モデルでトピックスをもう1つ挙げるとすれば、走り好きの入門車として長い間愛されてきたカローラレビンが登場したことである。スポーツグレードのTE27型レビンはラリーやレースで活躍し、その勇姿を目に焼き付けているオールドファンも多いことだろう。
2代目は初代を踏襲した感じ
3代目モデルは1974年(昭和49年)4月に登場。このあたりのカローラから現代のカローラでも売り物にしている「高い品質、快適性」というものも意識し始めたようである。この他に3代目モデルで力を入れていたことは、どんどん強化される排気ガスへの対応だ。当時のトヨタ自動車ではエンジン部門を中心に文字通り「不眠不休」の努力が続けられたそう。販売台数がとても多く、社会への責任も大きいカローラというクルマを象徴するエピソードである。(永田)
個人的に3代目は、当時のマーク2に似ていると感じています
<4代目は高級コンパクトカー>
1979年にデビューした4代目カローラの外観は、至るところに角張ったデザインを採用した何ともボクシーなもの。このデザインは単に外見上のものだけではなく、実は大衆車として初めて本格的に揚力に注目した「空力ボディ」であることも大きな特徴です。またユーザーの本物志向に応えるべく他車を徹底的に研究したりと、大衆車でありながら「高級コンパクトカー」を目指したクルマ作りが行われました。ちなみに当サイトでもおなじみの自動車評論家、国沢光宏氏は「カローラではこのモデルのデザインが一番好き」だそうです。特にTE71型の「カローラGT」というのはカッコよくて欲しかったクルマの1台だったそう。現行モデルにこそ設定されていないものの、カローラでは伝統的にのセダンのスポーツグレード「GT」というグレードが設定されていました。もちろんレビンやトレノが有名だけれど、セダンでも設定していたというのが何とも嬉しいところですよね。1982年にはディーゼルエンジンも搭載されるなど(大衆車では初)、色々と新しい試みも積極的に行われたモデルであります。
クルマが小さく見えます(笑)
カローラはこの4代目(デビューして4年後の1983年)の時に生産累計1000万台を達成。同じ年にトヨタ全体の生産累計も4000万台を達成するなど、何か運命的なものを感じさせるものがあります。4代目カローラが販売されていた当時は第2次オイルショックがあり、また竹の子族が流行った時代でもありました。(新美)
竹の子色?(笑)
<5代目はFF、FRの2本立て>
5代目モデルは1983年(昭和58年)に登場。5代目モデルの大きなトッピクスはスポーツクーペのレビン以外が時代の流れに乗ってFF化されたことである。しかし、レビンはFRのまま生産された。その理由は“一度にFF化をしてしまうと、設備投資が莫大な金額になるため”(レビンをFRにしておけば、古い設備を使ったまま生産できる。そうすれば新たな設備投資は半分で済む)だったそうである。この作戦は「室内空間重視のセダンはFF」、「ドライビングプレジャーがより大切なレビンはFR」という明確な差別化につながり、このモデルも大成功を収めた。また、5代目モデルから「カローラFX」という2BOXモデルが追加されたことも付け加えておきたい。
FFはボクシーなデザイン
今回の取材会には主に歴代のカローラセダンが持ち込まれていたのだけど、変り種も何台か用意されていた。その中には今までのカローラシリーズで走り好きの方々から今でも一番愛されていると言っても過言ではないAE86レビンも持ち込まれていた。展示車のすごいところはきれいなところ(笑)。展示するために本格的なレストアがされているようで「このハチロクだったらまた乗ってみたいな」と感じた。どんな値段が付くか予想も付かないけど・・・。中に座ると雰囲気はやっぱりスパルタン。でも、今でも十分日常にも使えそうなのは「さすがトヨタ車」といったところか。その他にも7000回転までビンビン回った1.6リッターの4A−GEエンジンなど、FRらしさを手軽に味わえる上、パーツも多くモディファイもしやすい非常に楽しいクルマだった。なんとか今の技術を使って、手軽にFR車の楽しさを味わえる「現代版ハチロク」のようなクルマは出来ないのだろうか?そのようなクルマが出れば、意外と買う人はたくさんいるのと思うのだけど。(永田)
現代版ハチロクの発売を強く望みます
<バブル絶頂期の6代目>
時代はバブル絶頂期。本物志向、というより高級志向が高まったこの時代では、カローラも高級さを兼ね備えたモデルへと変身していきます。1987年にデビューした6代目カローラは、「クラスを越えた世界のハイクオリティカー」を目指して開発されました。チーフエンジニアを務めた齋藤明彦氏は「クラウンに匹敵する乗り心地や静けさがカローラにあってもいい」と、内外装の質感に重点を置いて開発したそうです。「懐かしい!」と感じたのは、マルーンカラーのシート。当時のマーク2などにも採用されていたカラーです。
また、ハイメカツインカムエンジンが搭載されたのも大きな特徴。駆動方式もFFに一本化されました。ハイメカツインカムエンジンではパフォーマンスだけでなく「エンジン音」にまでこだわって開発。時代を先取りする「小さな高級車」でありました。(新美)
<対照的な7代目と8代目>
7代目カローラと8代目カローラは、色々な点で対照的な2台であります。7代目はバブル末期の頃に作られたクルマであり、見た目の高級感に加えて「走る・曲がる・止まる」というクルマの本質を徹底的に磨き上げたクルマでした。内装の質感は文句なしに高く、走りも高いレベルを実現。次世代の新たな基準を作り上げたとも言える1台でしょう。
それに対して8代目は、こういってしまうと何だけれど、いまいちパッとしない……。開発されたのはバブル崩壊後の寂しい時期であり、そのためユーザーの志向も高級からコストへと移り変わる時期でありました。よって8代目は軽量化によるコストカットを断行。フロントモールのぶつけやすい所を樹脂製にして安く交換できるようにしたりと、随所に工夫が見られます(この樹脂製モールは後期型で廃止された)。また8代目ではカロゴンことカローラワゴンが流行したりもしました。
ちなみにこの世代でカローラスパシオ(爆笑問題がCMやってましたね)が設定されたり、初代プリウスがデビューしたりと、自動車業界に新たな風が吹き始めた時期でもある。世間ではプリクラやガングロ&美白、たまごっちやポケモンに、タイタニックなどが流行っていました。(新美)
<モデル末期でも色褪せない9代目!>
現行モデルとなる9代目モデルは2000年8月に発表された。コンセプトは「ニュー・センチュリー・バリュー」。今までのカローラを一度捨てよう、という意気込みで開発された。その象徴として、エクステリアデザインはヨーロッパ案が初めて採用されるなどの斬新な試みがなされた。ボディの種類も大きく変更。2ドアクーペのレビンは残念ながら廃止となってしまったものの”カロゴン”を乗用ユース専用のフィールダーに進化させ、新たに5ドアハッチバックのランクスも加えた。エンジンは全面的に見直され、4代目モデルから主に使われていたA型エンジンから新世代の1NZ型(1500cc)、1ZZ型(1800cc)を中心とするラインナップに変更。カローラシリーズは8代目までも十分低燃費だったけど、この新しいエンジン群と軽量な車体のおかげで、びっくりするくらい燃費のいいクルマになった。ストップ&ゴーの少ない郊外で丁寧な運転をすればリッター20キロも夢ではないくらいである。また、9代目カローラシリーズのCMキャラクターは登場からの6年間で、ビートたけしさん、木村拓哉さん、柴咲コウさん、サッカーの小野選手など10人近い人が登場したことも記憶に新しい。カローラの持ち味である「高品質で使いやすく、低燃費かつ信頼性が高い」という観点で見れば、9代目は「究極のカローラ」と言えるクルマである。(永田)
モデル末期でもベストセラーカー!
<海外向けカローラはずいぶん違います>
今回特別に展示されていたのが、ヨーロッパで販売されているカローラヴァーソである。写真を見てもらうと、たいていの人が「7人乗りのスパシオの輸出仕様ね」と思うことだろう。しかし、よく見るとかなり違うのである。何より、ヴァーソの全幅は日本の5ナンバー枠を大幅に超える1765mmなのだ。
その関連でサスペンション(ハブなども含む)なども日本向けカローラと違っている。おまけに日本では用意のない2.2リッターの高性能ディーゼルエンジンも積まれているのである。インテリアも日本仕様とはかなり違う雰囲気となっており(個人的にはこちらの方が好ましい)、後席もワイドボディのため、3人掛けが苦にならないくらい広い。きっとヨーロッパではフォルクスワーゲンのゴルフ・トゥーランあたりと競合するのだろう。
インテリアは本当にカローラとは思えません
クルマを見て感じたのは「ヨーロッパの人はこういうモデルを買えてうらやましい」ということ。もちろん値段だって違うのだろうけど、それにしてもちょっと違いが大き過ぎると思う。先代ヴィッツに一時期あったユーロエディションのように、試しにカローラシリーズのヨーロッパ仕様も販売してみてはどうなのだろう? カローラのイメージが大きく変わるきっかけになるかもしれない。(永田)
<10月には記念すべき10代目が出ます>
ここまでお送りしてきました「カローラ取材会」、いかがだったでしょうか? 昔のカローラもたくさん出てきたので、懐かしく感じた方、新鮮に感じた方もいらっしゃったのではしょうか? 正直、カローラは目立つわけでも、煌びやかなわけでもないから注目を集めることは少ないでしょう。でも、このようなクルマを求める方が世界中にたくさんいて、なくてはならない存在になっていることを改めて感じました。さて、そのカローラの現行モデルも発売から6年が経過し、10月あたりにフルモデルチェンジされるようです。次の記念すべき10代目モデルには2ZR型と呼ばれる新しい1.8リッターエンジンを搭載。派生するハッチバックは3ナンバー幅になる噂があったりと、10代目に関する話題は豊富。これからカローラがどのような道を歩むか大いに注目です。今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
(永田)
こんなカローラもありました。やっぱり戦う車はカッコいいです!
|