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これからの時代はピックアップだ!

なかなか迫力ある外観。オトコらしい!

新:いやー、ピックアップなんて乗るの初めてですよ。軽トラなら乗ったことありますけどね。

国:最初から間違ったヒョウカした時のエクスキューズか? 今回試乗するのは3,2リッターのディーゼルターボモデル。日本に入ってくるガソリンのV6モデルとエンジンだけ違うので理解しておくように。

新:何で日本にはディーゼルを持ってこないんでしょう?

国:未だディーゼルエンジンに対するアレルギーが大きいし、日本の排気ガス規制をクリアしようとするとコストも掛かる。

新:排気ガスに問題あると言うことでしょうか。

国:ビミョウだね。トライトンはヨーロッパにも輸出されていて『ユーロ3』という基準をクリアしているとのこと。この基準をクリアしてれば、黒煙も見えないしニオイもほとんどしない。実際、クリーンでしょ。

新:そおっすね! 

国:ただヨーロッパと日本は排気ガスの計測方法が違うため、変更しなくちゃならない点もある。そこにお金掛かるので今回はガソリンで、ということらしい。まぁ乗ってみよう。

新:おお、動き出しは悪くないですね。3,2リッターディーゼルということですが、やはり多くのディーゼルと同じく低回転からトルク出ていて扱いやすいです。

国:パワー的には文句無いと思う。

新:ただ、振動や音はやはりディーゼルらしいものを感じさせます。これって最新のディーゼルからするとどれくらいのレベルなんですか?

国:最近の乗用車用ディーゼルと比較すれば、少し賑やか。新世代の乗用車用ディーゼルは本当によく出来ているからね。ただ、それはあくまでも乗用車が比較相手の場合。ピックアップやSUVのディーゼルを相手に考えてみると、とても優秀だよ。

165ps&35,8kg-mを発するディーゼルエンジンです

新:ふ〜む、そうですか。こういうタイプのクルマって乗ったことがないので、どうしても普通乗用車としか比較できません。こうして乗っていると、例えば段差が続くような路面だと足回りがバタバタします。乗り心地はまぁ普通レベルですよね。

国:だーかーら、普通乗用車と比較しちゃいけませんっての! ピックアップトラックとしてみたらこの乗り心地はかなりイイよ。段差が続くと確かにバネ下が落ち着かないけど、決して不快ではないでしょ? ボディの剛性感だって高いし、かなりいい仕上がりだと思うよ。

新:なるほど。運転してみると視点が高く、またボディがガッチリしていることもあって、安楽というか、なんか楽チンです。

メーターの青色以外はサッパリしたインパネ。モノ入れもまぁまぁ充実しています

国:ピックアップって普通モッサリしている感じがするものだけど、トライトンはそんな感じもしない。

新:決して軽快とは言えませんが、それでもノロい感じはしないッスね。高速巡航もとても静か。しかしタイはピックアップが多いなぁー。日本は何で少ないんでしょう?

国:1つは日本にいいピックアップがないことだよね。ただ日本でもピックアップの需要はあると思うよ。

新:アメリカでは若者を中心にピックアップが人気だと言いますが、日本でもいいピックアップあれば売れるんでしょうかね。

国:需要あると思うけど市場自体は大きくないから、日本専用で作ってしまうとメーカーはペイできないんだよ。トライトンのように世界向けに作って、日本にも少し輸入するくらいがちょうどいい。日本へ輸入するモデルはオーストラリア仕様に近いからコストもかからないらしい。

個性的なデザインは見慣れると「なかなかいいね!」

新:師匠はピックアップの魅力って何だと思いますか?

国:何といっても色々なものを何も気にせず積めちゃうことだよね。

新:確かに何も考えず、バンバン積み込んでしまいますね。

国:アウトドアスポーツ好きな人にはもってこいだと思うよ。釣り好きは多いけど、釣った魚を車内に持ち込むのって臭いからイヤだって人も多い。その点ピックアップなら荷台へ積んでしまえばいい。ガーデニングやる人にだって便利なはず。つまりね、汚しそうで車内には持ち込めないようなものでも、ピックアップなら気にすることなく積めてしまうわけ。ステーションワゴンなんかじゃそうはいかない。

新:日本でも荷台に人が乗れればなぁ〜(笑)。ピックアップって男っぽくてカッコイイし、男女揃って荷台に乗ったりしたら何とも「青春」な感じがして、ワクワクしそうです。

国:荷台に乗るのはやっぱり危ないよ。日本では荷物番として1人乗るのが許されているだけ。

新:燃費もいいんですよね?

国:今回タイで高速道路中心に乗ってリッター11km程度(追い越し車線の速い流れをイメージして下さい)。

新:細かいことなんか気にせずガツガツ使って、その結果燃費もいいなんて素晴らしいクルマですね。こんなクルマに乗ったら男らしくなれそうです。

国:新美じゃ無理だよ(笑)。

なんか「モスラ」を連想してしまうのは僕だけでしょうか(笑)

 タイをはじめ、世界各国で好評を得ているトライトン。先日バンコクで開催されたバンコクモーターショーでは、主催者達が選ぶ「カー・オブ・ザ・イヤー」で「ベストエコノミーピックアップトラック賞」と「ベスト・ピックアップトラック賞」の2つを受賞しています。トライトンはタイで生産され、今年後半には全部で140カ国に輸出することになるとのこと。今年秋には日本へも導入予定です。日本導入に関し師匠は「三菱にはニューモデルがあまりないから、トライトンの輸入はいい話題になるんじゃないかな」とのこと。対談の中にもあるように、日本ではピックアップに対する需要はあるものの市場自体は大きくない。三菱もそんなに多く売るつもりはないでしょう(もちろん多く売れれば嬉しいでしょうけど)。事実生産状態もかなりイッパイイッパイらしい。特にヨーロッパではとても売れているそうだし、日本では多くの台数見込めなくとも、世界的に成功しているクルマであります。

どんな場所でもタフに使えます。女の子が乗ったらカッコいい!

 国内ではまだまだ完全復活とはいえない三菱ですが、しかし海外を見てみればなかなか好調(ロシアなんかでも売れています)。アウトランダーで堅実なクルマ作りの姿勢を見せ、「アイ」で冒険してみる。復活を目指し一致団結している企業のやることは見ていて面白いです。ランエボだけでなく、色々なクルマが話題になりだした三菱。トライトンによって古豪の復活を感じることができました。

レポート/新美瑛生