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1回目 小型は125ccまで、中型は400ccまで。しかしこの制限というものを吹っ飛ばして、どんな大きな排気量のバイクでも乗ることを許可される免許がある。それが大型自動二輪免許だ。バイクに全く興味がない人でも1度は聞いたことがあるであろうナナハン(750cc)というやつもこれを持ってないとダメ。2000ccだろうが3000ccだろうがお構いなしのこの免許は「夢の免許」と呼ばれ、試験の難易度も非常に高いと言われている。教習所で大型を取得できるようになる前は(一昔前まではできなかった)、みんなこぞって試験場に受けに行き、都内では15回で合格なんていうのはザラ。ひと桁で受かったらいい方だ、なんてことが言われていたらしい。現在でも厳しさはそう変わらない。実際試験に来てみると、20人程度の受験者の内から合格する人は1人いるかいないか。倍率で考えるととんでもない数値だが(20倍以上!?)、絶対評価なのであしからず。 2回目 今度は2回で受かったら10万円やると言われて、わざわざ府中のコース解放に行って練習してきた。バイクはホーネット(250cc)。中型で慣れていれば、体力が普通にあって割と体格のいい人なら大型のバイクとの差はそこまで大きく感じないと思う。身長183cm、体重72kgの私が言うのは信憑性が低いかも知れないけど、400ccに乗ってれば試験車両の750ccとの差なんてたいしたことないでしょう。特に小型と中型ほどの違いじゃあないです。ちなみに試験場のコース解放では、大型二輪免許保持者を連れて行けば大型のバイクも運転してOK。でも中型の免許は必須。1時間もしっかり練習すればかなり試験の感じは掴めると思う。今度こそ名誉のため(お金のため)合格するぞ〜! 3回目 2月24日 試験場って集合時間はやたら早いんだけど自分の番が来るまでけっこう時間がかかることが多い。1時間近くなんてザラ。長いときは1時間半くらいにもなる。大体プレッシャーに弱い人は今か今かと待ちかねて、この時間に体力(精神力)を消耗してしまうのだ。私もおそらくその一人。待合所みたいなところが一応あるのだけれど緊張して座っていられない。かといって外に出ると寒くってしょうがない。外と中をウロウロ行ったり来たりしている間にいつの間にかフラフラになっている(笑)。小型自動二輪、普通自動二輪、大型自動二輪と受けてきたがそのパターンは変わらない。人によって度胸の違いはあるけれど試験ってのはいつでも緊張するものである。大事なことはその緊張の中でどのくらい自分の実力を発揮できるかということ。これは1回で受かる教習所の試験じゃ磨けませんよ〜。 二輪車の試験では同じバイクにも関わらず小型、普通、大型では明らかに評価の厳しさが異なる。小型はかなりやさしめ。普通と大型では少し大型の方が厳しめだ。例えば小型だとちょっとぐらいふらつこうが大目に見てくれる(本当はふらつき小10点減点、ふらつき中20点減点、ふらつき大試験中止となっている)。今思うと、よくあれで小型受かったなあ〜というぐらい。普通と大型にいたってはムチャクチャ厳しい。左折、右折をするときは、後方確認をしてから曲がる側に思い切り寄ってから小さく綺麗に曲がらなくてはならない。走行車線からはみ出しているわけでもないのにちょっと大回りしただけで減点を食らう。一本橋は小型6秒中型7秒大型10秒以上かけて通過し、スラロームは中型8秒大型7秒以内で通過、波状路(でこぼこ道)は立ち乗りで大型5秒以上かけて通過する。1秒少ない(多い)ごとに5点減点。一本橋は落ちたら試験中止だ。 短制動は小型30km。中・大型40kmで進入し、タイヤをロックさせずに11m以内で停止する。30&40kmというのはそれ以上の速度でなくてはダメだということ。29kmとか39kmで痛い目見る人がとても多い。11mは2本目の線。しっかり身構えてブレーキすればこの線までに止まれないことはありません。1回失敗すると10点減点。2回失敗すると試験中止となる。ここで落ちる人はかなり多い。落ちたときは「はい発着点に戻ってください」とか「発着点に戻ります」、人によってはただ「発着点!」と、マイクで冷たく宣告してくる。人によって、と言ったがバイクの試験では試験官によって評価基準にかなりのばらつきがあるようだ。 今日の試験の順番は予約が遅かったせいか、いつもよりもさらに遅かった。試験官は二人。一人が大型、もう一人が中型の試験を行う(試験場内に常に2台走っていることになる)。私が中型を受けたときまでは二人で一人の受験者を見ていたのだが変わってしまったようである。暇だったので試験をずっと見ていたら、あることに気付いた。大型をやってる試験官の方が明らかにやさしい。中型の試験官はバシバシ細かいとこまで減点してるのに、大型の方はおおまかなところでしか減点してないのだ。左折・右折のときに曲がる側に寄るというのは結構重要なポイントだろう。でもそれをしないで合格している人を見たとき愕然とした。これは滅多にないチャンス! 多少ミスしてもあの試験官なら大丈夫。 そう思って安心したのだがなっかなか自分の番が回ってこない。中型の試験が終わり、今度は小型の試験が始まった。軽く嫌な予感がしてきていたが、そろそろ自分の番が来ると思い、外でヘルメットを持って待機することに。すると、「えーとこの次がOOさん。その後が国沢さんね。」と、やっと順番がまわってきた。ちょうど小型の試験も終わり、厳しい試験官はCB125をぶっ飛ばして帰っていった。前の受験者の試験がすぐ始まって、ヘルメットを被り準備をする。今回の試験官は楽勝だから絶対受かる!と気合を入れ、ふとコースに目をやると、コースの向こうを何かが横切った。嫌な予感がして目を凝らしてみると、なんと厳しい試験官がナナハン(大型)に乗って帰ってくるではないか!「2台あったのか…。」2分でも遅かったらやさしい試験官に受けられたのに本当に運が悪い(苦笑)。観念した私は丁寧に丁寧に運転し、何のミスもなく乗り切った。発着点に戻ると、「合格!」 最高の気分ですね。18歳にして3回で大型を合格できるとは思っていませんでした。後で試験官から注意されたことは一つ。「ちょっと右折のとき右に寄るのが足りなかったかな。」え?あれでも?(笑)ほんと厳しいです。4輪の免許も受けてみてわかったけれど、2輪の試験の方が全然厳しくて受かる人も少ないというのが現状です。3時前に試験が終わり、5時まで試験場で待機(遅すぎ)。ついに新しい免許証を手に入れた。そこには「大自二」の文字が!感無量です。でも次は普通免許。この免許証もすぐ書き換えられるように頑張ろう。 家に帰ってから気付いたのだけれど大型二輪の免許を持っているくせに二輪の免許を取得してからまだ1年経っていないのだから、2000ccだろうが3000ccだろうがどんなにでかくて重いバイクでも運転することを許可されているのに、2人乗りはまだしちゃいけないことになる。運転の腕を認めてくれてるのかくれてないのかよくわからないですね(笑)。 1日目 二輪の免許を取得してから1年近くになるが、実は僕はまだ高速道路を1回しか走ったことがない。今までのツーリングはほとんど125ccのオフロードで行っていたので、目的地までずっと下道を走る感じだったのである。その1回というのもおやじと一緒に首都高で高井戸から新宿まで行っただけ。その時は先を行くおやじとはどんどん車間が空いてしまって追いつくことができなかったのを覚えている。どうも高速走行時バイクを傾けるのに不安があるようなのだ。 そこで今回はとにかく速く走ることを覚えるため、15日にツインリンクもてぎで行われる「丸山浩のサンデーレースやろうぜ」に参加することになった! 国際A級ライダーの丸山浩さんは昔おやじとテレビ番組を一緒にやっていた仲。僕のことを言っておいてくれるという。このイベントでは2輪と4輪それぞれビギナークラスとフリークラスがあり、ビギナーは先導走行をしてもらって走るんだとか。但しレーシングスーツ(つなぎ)を着ていれば後でフリーで走らしてもらえる、ということでおやじのつなぎを借りて行くことになった。おやじとは基本的に体のサイズが近いので靴やズボンが使えて便利。身長は僕の方がもう高いと思うのだけれど(笑)。イベント開始の時間は朝の7時半。もてぎからホテルの特別宿泊プランが来ていたので、14日に行ってホテルツインリンクに一泊することにした。 バイクはホーネット(4st250cc)。このバイク、スタイルを重視したためかちょっと荷物が積みづらい。シートを外すと裏にフックが格納してあるのだけれど、フックの位置がちょっとよろしくない気がする。それと共に細長いバッグを積んだせいか荷物が前にはみ出して窮屈なライディングポジションになってしまった。まあこれでレースするわけじゃないので我慢である。タンクバッグに地図を突っ込み準備完了。一般道でつなぎ、革グローブ、革ブーツをつけて走るのはちょっと恥ずかしいと思ったが、これが本来の姿のはずなんだからそんなことはないだろう。スタンドでガソリン満タンにした後、空気圧を測ると若干下がっていたので空気を入れておいた。しばらく走ってからかなりの違いに気づいたのだけれどこれはとても大事。空気圧が足りないとカーブが不安定になるようだ。サーキットを走る前には必ず点検したほうがいいと思う。 こうして昼の12時頃に自宅を出発。環七を走り、国道4号線を北上するルートで行くことにした。4号線に入ると流れも良く速度も出る真っ直ぐな一本道。信号も少なく完全な幹線道路だ。4号バイパスというだけはある。ず〜っと走っているうちに、昼飯を食っていなかったせいか急に腹が減ってきたので道路を曲がったところにあるラーメン屋に立ち寄った。風で冷えた体にミソラーメンを流し込む。地図で現在地を見ると結城(ゆうき)というところ。もう栃木県に入ったということだ。時刻は2時50分。一回も休まなかったおかげか、なかなか早いペースで来ているようだ。荷物のせいで腰が痛くなる傾向があったけれど休めば治るのでたいした問題ではない。4時ちょっとにはもう茂木町に着いていたが、ここからが意外と遠くてわかりにくい。市内に入ると看板は少なくなるし、スタンドも少なめだ。サーキットに入る前には給油しておきたい(20分探したあげく見つけた)。水戸方面に向かっているとツインリンクもてぎの看板が出始め、案内板に従い右折して北口ゲートから入場した。ゲート入り口で来た目的を言わないとおっちゃんに入場料1000円取られてしまうので注意。ゲートを通り抜けると連絡道路に入る。莫大な広さだ。さすがはサーキット。ヘタしたら迷ってしまうかもしれないぐらい。ホテルツインリンクの駐車場にバイクを止め、チェックイン。なかなかいいホテルです。夕飯はイタリア・中華・和食の中から選べて、僕は和食を選択。ちらし寿司、うどん、天ぷらが出て、量も味もまあまあで満足。これで9600円(イベント参加者特別価格)。部屋に戻り、映画「戦火の勇気」を見て就寝。朝は早いので目覚まし3重に掛けて寝ました(笑)。 2日目(前半) 夜が明けて15日の午前6時。2分おきに鳴る3連続の騒音にしぶしぶ起きあがると、空はどんより。歯を磨き顔を洗い荷物をまとめる。つなぎ、革ブーツを付け、荷物を駐車場のホーネットに積みに行くと、ホテルの外はとても寒い。シートには朝露が降りていた。 7時に始まった朝飯のバイキングは昨日の夕飯と同じくレベルが高い。緊張のせいであまり喉を通らなかったのだけれどなかなかおいしいと思った。バイキングの席には外国人が多く来ていたが、今日のイベントに参加する人たちだろうか? ホテルをチェックアウトして外に出るとホーネットの隣に停まっているバンの中にビッグバイクが積んであるのが見えた。バンには白人が乗ってたからさっきの仲間かもしれない。冷えたバイクを少し暖めてから駐車場を出て、集合場所のメインコントロールタワーに向かう。サーキットの内側に入ると相当な数のバイクが駐車場に停められていた。並んでいるバイクの隣にホーネットを停めて周囲を散策。あまりのバイクの数に驚いていると、あることに気付いた。そういえばビッグバイクばっかし…。必死になってナンバープレートを見て回ったが、ナンバーに緑のふちが付いてないバイク(250cc)が見つからない。そもそもネイキッドが見あたらない(笑)。やっとこさ見つけたのはCB400SF。後で調べると250も他に2台ほどいたが、2台とも2ストロークなので400ccを超えるパワーを持つ。視界に入ってくるのはCBR900RR、FIREBLADE、FIRESTORM、ZRX1200R、GSXーR1000、Ninja、DUCATIなどリッタークラスのバイクがほとんどだ。周りを眺めてからホーネットを見ると小さいこと小さいこと!こんなので同じように走れるのか?? ここにいるのは場違いなんじゃないかと思ってしまった(笑)。 受付を済ますとゼッケン番号が書いてある紙と自動計測装器(トランスポンダー)を渡される。トランスポンダーというのはコースの路面に向けて電波を発信してタイム計測を行うもの。番号の紙はバイクの先端と後部の左右に計3枚貼り付けるようだ。しかし紙を貼るにはテープがいる。もちろんそんなものは持ってきていないので近くの人に頼んで貸して貰うことに。サーキットではガムテープ・ビニールテープは必需品らしい。ゼッケン付けたり燈火類やミラーにテープを貼ったり(転倒時の破片の飛散防止のため。ミラーは外したりばってんにテープを貼ったりする。)、タンデムステップを固定したりするのに使うのだ。準備ができるとホーネットサーキット仕様(?)のできあがり。 8時半からメインコントロールタワー1階のブリーフィングルームで、今回のイベントの説明が始まる。ここで聞いた話ではさっきのトランスポンダー落としたりして壊すと5万円するらしい! 説明が終わるとサーキットを一度も走ったことのない人達が集められ、注意するところなど個別の指導が行われた。「一度も走ったことのない人達」と名乗る人は10人ほどいたが、みんなつなぎをしっかり着ていたのでちょっと驚き。僕より初心者は1人もいないかもしれない(笑)。その後ブリーフィングが終わったのでちょっと丸山さんに話しかけてみた。「国沢です」と名乗ると「おおでっかいねえ! 全然わからなかったよ!」と迎えてくれ、後で相手をしてくれると言って頂いた。 このあたりからサーキット走行に向けてエンジンをふかしまくる輩が出てくる。ビッグバイクの重低音から2ストロークのかん高いエキゾーストノートまであらゆる音が聞こえてくるのである。車体検査を受けた後、10時35分から2輪のビギナークラスが始まる。ピット前に集合すると排気量が少ない順に並んでくれとのこと。ビッグバイクはアクセルひねればスピードでるから後ろを走ってくれということだ。当然先頭は僕です(笑)。その後ろは400ccのネイキッドが2台。後はみーんなカウル付きといった感じ。先導する人が前につき、ついに走行開始だ。 まずはゆっくりめのスタート。エンジン・タイヤ共に暖め、体を慣らすために一周目はとろとろ走るのである。先導してくれるとラインどりがよくわかって楽だ。しかしフリークラスのバイクがすれすれ脇を抜いてくるのは恐い。直線で向こうが時速220キロほどの速度を出していると考えると100キロ程度の速度差があることになる。2周目に入ると先導する人もだんだんスピードを上げてくる。必死について行くが速度を増すにつれだんだん一杯一杯になってきた。1周目は必要なかったがここでカーブの内側に体をぐいっと乗り出すハングオン(今で言うとリーンイン)をしなければいけないことに気付く。どちらかというとオフロード重視でやってきた(オフはバイクを倒して体は起こすリーンアウトが主)僕にとっては本格的なハングオンはほとんど初めて。見様見真似でやってみると意外と恐怖感がない。リーンウィズに比べてバイクを倒さずに済むのでかえって安心感があった。路面が顔のすぐそばに近づき、加速しながらまた離れて行く…。これは楽しい! 恐怖と隣り合わせのこのスリル。気持ちいいです。だいぶ一杯一杯なんですけど(笑)。必死に走っているとあっという間に一回目は終了してしまった。ピットに戻る道でハンドルの挙動が遅れ気味になったが、スピードに麻痺しているのだろう。ヘロヘロになって戻ると昼飯の時間。 2日目(後半) ピットの中に席があって、そこでお弁当のようなものを食べる。気温もまだ少し低めで、走ったときに体が冷えたせいか日陰でメシを食べるのは少しつらい。ホーネットの横に立ってぼーっとしていると隣の隣にバイクを停めている人に話しかけられ、いろいろ会話するうちにとても仲良しになった。吉見さんという方。彼の乗るバイクはCBR954RR。ここに来るのは2回目だという。そのうちに「丸山さんエクストリーム」が始まる。ビッグバイクでの直角ウイリーやジャックナイフ。ハンドルに足を乗せてのウイリーには驚いた(今回は丸山さんMCに徹してバイクには乗らなかったみたいです。丸山さんエクストリームなのに<笑>)。 12時半からはまたブリーフィングルームで2輪の講習。ライン取り、ブレーキのタイミング、アクセルワークについて説明をしてもらう。アクセルワークにはなかなか興味深いものがあってしっかり話を聞いた。コーナーに進入するときはもちろんアクセルを戻すのだけれど、その際にはエンジンブレーキがかかる。エンブレがかかっているときはチェーンは下側が張り、上側はたるむ。アクセルを開けるとその逆で、下がたるみ上が張る。コーナー立ち上がりではグイっとアクセルを開けたくなるが、エンブレからいきなりアクセル全開にすることはチェーンを波打たせ、結局時間のロスに繋がるのだという。大事なことは最初はやさしめに2次曲線のようにアクセルを開けていくこと。これを意識するだけで確実にタイムは短くなるという。後でよく考えたら初心者の僕はとりあえずコーナー立ち上がりで毎回アクセル全開にするぐらいの度胸のほうが必要だと思った(笑)。 講習が終わると丸山さんが呼び止めてくれて、2回目の走行は直々に先導してくれるという。あんまりガンガン飛ばされちゃ困るのでまだ2人乗りもしちゃいけない素人だということを必死に伝えておいたが、どうなることやら…。1時35分から2回目の走行。太陽が出て天気は一転暖かくなった。エンジンを暖めつつピットの丸山さんのところに向かう。そしてシグナルと共に今日2回目がスタート! 最初は押さえ気味に走ってくれたけどやっぱりついていくのに精一杯。直線だとホーネット君もヒイヒイ言ってるような感じ。このバイクをレッドゾーンまで持っていったのは今日が初めてである。ホーネットのレッドゾーンは1万6千回転! かなりの爆音だけど横を通っていくビッグバイクを考えるとそんなにスピードは出ていない。直線では時速160キロぐらいが限界だった。排気量の割にタイヤのぶっといこのバイクではコーナリングスピードではあまり差はつかないように思える。実際抜かれまくるのは直線の中盤のみ(こっちだってそれでもアクセル全開だっつの!)。 2回目だということもあって何周か走るうち、少し余裕が出てきて攻めてみようかと思い始めた。つまりコーナースピードをちょっと速くしてみようということ。速ければ速いほどバイクをちゃんと倒していかないと曲がれない。せっかくこういう場所に来たんだからハングオンをしっかり覚えてやろうというわけだ。大胆に(というほどでもないけど)身を乗り出してコーナーを曲がっていくのは気持ちいい。しかしバイクを倒すことに慣れてきたその矢先、右のヘアピンを曲がっていると「ガツッ!」という音と共に右足首が持ち上がった。倒しすぎてステップが当たったのだ! 驚いてバイクを起こし、そのままコースアウト。あぶねえー!っとヘルメットの中で叫びつつコースに帰還し、その周で2日目の走行終了。その節をさっき知り合った吉見さんに話すと驚いてくれた。倒しすぎてステップを擦るなんてチャリンコ以来(笑)。端っこまでドロドロに溶けている自分の太いタイヤを見て感動した。でもステップを擦ってしまったのはハングオンがちゃんと出来ていない証拠。膝を出しているんだから擦るにしてもまず膝パッドを擦らなきゃいけない。 3回目の走行まではかなり時間がある。4輪の走行を見て時間を潰しながら、サーキットの広さを考える。高いところに登ってもサーキット1周が見渡せるところがないんだから凄い。吉見さんたちと喫茶店で話しているうちにやっとそのときがやってきた。今度は先導無しの完全なフリー走行。最後だからみんなタイムを上げようと気合いを入れているようだ。車列に並びエンジンを吹かすと魂が燃えてくるような高揚感が生まれてくる。電光掲示板のカウントダウンと共にスタート。前を走るビッグバイクたちに必死についていく。2周目に入ると、さっそくコースアウトしたバイクが2台ほど見えた。気合い入れすぎだろ(笑)と思いつつコーナーに入りバイクを倒していくと一瞬何かが頭をよぎった。ステップである。また倒しすぎて当たると思ったのだ。バイクを起こしてやむを得ず少し膨らんでしまう。うーん、ちょっと良くない傾向だ。ちゃんとハングオンしなきゃいけないのにまた怖い思いしてどうする。次のコーナーはちゃんとやろう。そう思った途端、そのコーナーで大きな赤旗が振られているのが見えた。 赤旗はコース内に重大なことが起こったというサイン。ゆっくり走って、その周にピットインしなければいけないと決まっている。コーナーを過ぎて速度を落とし、坂を下っていくと、坂の一番下に何人かの人間が見える。下に近づくに連れ、状況が見えてきた。コース内に少し破片が見えた後、右側のコース外に前輪だか後輪だかが取れたバイクが横たわっていた。その少し先、今度は左側のコース外に、ヘルメットをかぶり、つなぎを着て横たわっている人が見えた。よく見るとつなぎの腕の部分が破れて肌が見えている。係りの人が駆け寄っていたけれど痛そう。ピットに戻って車列に入ると、みんなバイクを降りてザワザワ。後で聞いた話では他のバイクとの接触があったらしい。バイクがあそこまで潰れているということは、転倒した後にバイクが横転して路面を跳ねてしまったのだろう。 結局これで今日の走行は終わり。今日はサーキットを走ることの楽しさ、そしてサーキットを走ることの過酷さ、その両方を味わうことになった。攻めることはいいけれど、気合いを入れすぎて無理をすると痛い目に遭ってしまうものだ。 帰りは7時から東京でバイトがあるので水戸インターから一気に常磐自動車道→外環→大泉と休まず帰ることに。吉見さんとは方向が同じだったので常磐まで付き合ってもらうはずだったのだけれど、結局外環の入り口までずっと一緒に走ってくれた。有り難うございました。もう高速もへっちゃらです。でもちょっと痛感したのは、カウルがないと風がとても辛いこと。長い間高速度で走るのはネイキッド向きじゃない。サーキットではあまり感じなかったんだけどなあ。 是非またサーキットを走りたいです。250ccじゃ少しパワー不足かもしれないけど、少ないパワーをいかに限界まで使い切って走るかも腕のうち。しばらくこのホーネット君に鍛えてもらうかもしれませんね。 |
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